2013年9月24日 (火)

船上星空教室

  昨日(23日)は,「さんふらわあ さっぽろ」の体験クルーズに同行.

  夜に「船上観望会」を行うためだったのだが,私が港に到着する前に連絡があり,
「波が高くて揺れが激しいことが予想されるため,デッキでの観望会は中止」
とのこと.昨日の茨城県沿岸には波浪注意報も出ていたので,まぁ仕方無い.

  船内の「マリンシアター」で「船上星空教室」を行うことになった.

  15:00頃に大洗港に到着.
Sunflower_130923_01 実は船も大好きな私.でも,これまでに乗った船は東京湾フェリーとか,錦江湾フェリーとか,松島の遊覧船とか,そんな程度.外洋に出る船には乗ったことがなかった.
「うわぁ,あの船に乗るのかぁ」
一応,星空教室のための「講師」なのだが,一般の参加者以上にウキウキ.

  セレモニー等のあと,いよいよ乗船.そしていざ出航!
Sunflower_130923_02確かに波が荒い.こりゃ結構揺れそうだ.

  ちなみに,「星空教室」の海上もとい会場となる「マリンシアター」はこんな場所.
Sunflower_130923_03航海中,普段は映画などを上映する場所なのだそうだが,想像していたよりかなり狭い(&スクリーンがかなり小さい).
  そして,天候がよければ「船上観望会」の会場になるはずだったデッキはこんなところ.
Sunflower_130923_04 日が暮れた後,この場所に行ってみたが,そこそこ明かりがあるものの,船の周囲には当然明かりはないので,船の明かりが直接目に入らないようにすれば結構星は見えそうだった.昨日はべったり曇っていて少しも見ることはできなかったけれど.

  出航した後は…

  予想された通り,船は大きく揺れた.小さな船しか乗ったことがない私は,これほどの大きさの船なら,そんなに大きく揺れることはないと思っていただけに,その大きな揺れにはかなり驚いた.でも,生まれてこのかた,乗り物酔いにはほとんどなったことのない私,この揺れも,
「やっぱり船はこうでなきゃ!」
  「星空教室」の準備中も,手の空いた時間で最上段のデッキに上り,激しい揺れ&風&波飛沫の中,腕組みをして仁王立ち.
「こりゃたまんねぇ!」
一人『海の男ごっこ』を楽しんでしまった.

  ところが.

  この揺れに誰もが平気でいられるはずもなく…

  船内では気分を悪くする人が続出.

  で,肝心の
Sunflower_130923_05 「星空教室」は…

  揺れの激しかった1回目は参加者2人(本当はもう少し入場されたのだが,始まる前に気分が悪くなって退出された方も…),揺れがややおさまった2回目で20人程度.それなりに喜んで頂けたようだが,ちょっと不完全燃焼.
(あまりに揺れが酷く,用意した液晶プロジェクターの「自動台形補正」が頻繁に作動,スクリーンにその画面が何度も何度も表示されたのも想定外であった)

  そんなこんなで, 20:00頃に再び大洗港に到着,入港(今回のクルーズは,大洗発,鹿島沖あたりまで行って帰って来るコースだった).
  そして下船.
Sunflower_130923_06
・・・というわけで,本来の目的を達成できたとはとても言い難い今回の「船上星空教室」だったが,私自身としては,3時間という短い時間ながら「体験クルーズ」を思う存分満喫してしまった.

  いやぁ,船って本っ当にいいもんですねぇ.(←星の話じゃないんかい!)

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2013年7月15日 (月)

倉敷へ!

  11日から2泊3日の日程で倉敷へ.倉敷科学センターで20日から行われる企画展「宇宙機模型大集合」に,ペーパークラフトロケットたちを展示するためだ.

  が.

  のっけからトラブル.
  当初の予定では水戸駅を始発の04:38発の普通列車(上野駅に到着するのはこの列車が一番早い)に乗る予定だった.
  しかし,前日の夜キャプションなど展示の用意に手間取り,帰宅したのは22:00過ぎ.しかもどうにも疲れきっていたようで,帰宅してすぐ爆睡してしまった.

  で.

  目が覚めたのが04:05.

  げぇ!

  自宅から駅まで普通に歩くと40〜50分.列車が水戸駅を出発するのは04:38.今更タクシーを呼んでみても間に合わない.
「こりゃ走るしかないか!」
  とりあえず手近にあったTシャツなどをカバンに詰め込み,ノートPCの入ったパソコンバッグと,展示に必要なもの等が入ったボストンバッグを担いで駅へ向かってダッシュ!
  水戸駅のペレストリアンデッキへと登る階段にたどり着いた時,時計は無情にも04:38.そして,列車が出発する音.

  結果,エラく疲れ,汗だくになっただけだった・・・しかも替えのTシャツも最低限の数しか持ってないし・・・次の列車までおよそ30分.トボトボと近くのコンビニまで歩き,とりあえずタオルを買い,トイレに行って汗を拭く.なんてこった・・・

  でもまぁ,水戸発が30分遅れたものの,東京駅まで着いてしまえば新幹線は常磐線の特急などと比べ物にならないほど頻繁に便が出ているし(東京からならば自由席でもほぼ確実に座れるし),結局のところは倉敷到着がそのまんま30分遅くなったということ以上の違いはなかった.
  ・・・こんなことなら,落ち着いてゆっくり家を出れば良かった・・・

  とまれかくまれ,お昼頃目的地の倉敷科学センターに到着.一休みの後は早速開梱作業.今回は67機を持ち込んでいた.9日と10日,まるまる12時間をかけ,丁寧に梱包したとは言え,やはり開梱してみるまでは無事かどうかもの凄く心配なのだ.
  私が開梱作業をしている横では,「はやぶさ」実物大模型が組み立てられてゆく.↓「はやぶさ」の組み立てが終わった頃のひとコマ.
Kurashiki_sc_130712_01 大小のロケットが林立する向こうに巨大な「はやぶさ」.こんな光景,普通じゃ見られないぞ.

  この少し後,開梱作業が終了.若干の破損はあったものの,大変な修理を必要とするような深刻な破損はなく,とりあえず一安心.しかし,ここまでで疲労困憊してしまったので,実際の陳列は翌日に持ち越してこの日はここまで.

  ホテルに一泊し,翌日の朝から陳列開始.そして昼頃にはとりあえず作業完了.今回は↓こんな感じ.
Kurashiki_sc_130712_04 ちなみに,昨年,名古屋で行われた国際航空宇宙展の時の展示が↓.
Ja2012_121008_17 今回,名古屋の時と比べると14機多いのだが,どのへんが増えているかというと,
Kurashiki_sc_130712_05 このへんと,
Kurashiki_sc_130712_06 このへん.宇宙開発初期段階の小さなロケットたちと,名古屋の時,「あれがない!」と結構ツッコまれた,デルタII,アトラスV,アリアンVなどと,新型のヴェガにアンタレス,そしてイプシロン.

  そんなわけで,昨年よりも展示数は増えているので,昨年名古屋で見た方も,見ていない方も,ぜひ一度ごらんください.

  ところで.

  今回の展示の中には,私が作ったものの他に,私にとっては目に毒な↓こんなものが.
Kurashiki_sc_jsr_01 Kurashiki_sc_jsr_02ペンシル(!)に始まり,シグマやカッパなども含めた,日本の固体燃料ロケットたち(これも1/100!)↓こうなると壮観!
Kurashiki_sc_jsr_03_2 むうぅ.こんなものを見せられたら,(ペーパークラフトで)挑戦したくなっちゃうじゃないか!

  そんなこんなで,展示の準備をとりあえず完了,倉敷でもう一泊した後,帰路は順調で昨日の夕方水戸に帰着.

  この企画展は20日から9月1日まで.最終日には私のギャラリートークも予定されている.会期中,私がゲリラ的に登場するかも.

  お近くの方,興味のある方はぜひどうぞ!

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2013年4月22日 (月)

水戸駅前観望会

  昨日(21日),茨城大学の学生たちがやっている水戸駅前観望会にふらっと顔を出してみた.

  会場に着いてみると,空はほとんど曇り.月が時々雲間から顔を出すというような天気だった.

  けれども,会場には大学生が持ち寄った(!)「目に毒な」おもちゃがいっぱい.
Skywatcher SkyWatcher 25cmドブソニアン.実はこれの40cmに興味があるんだよねぇ・・・持ち主の学生に聞いてみたところ,水平近くに向けるとさすがに中央部が歪むとか・・・むぅ,ちょっと興味が薄れたかも.

  ↓こちらは某K社のマクストフ・ニュートン.赤道儀が渋いねぇ.
Maksutovnewton 望遠鏡本体は確かに良くできてはいる.見られたのが「雲間の月」だけだったので,あんまり見え味は評価できなかったけれども.
  でも実は,K社の製品では過去に思いっきり痛い目にあっているので手を出したいとは思わなかったりもする.

  そして↓こちらは高橋製作所PM-1赤道儀と同社76mm屈折望遠鏡.
Pm1 反射望遠鏡が大好きな私は望遠鏡の方にはあまり(でもあくまで”あまり”なのだが)興味はないのだが,「手軽に使える赤道儀(でもポタ赤より頑丈)としてこの赤道儀にはとても興味があったりする.

  結局天気は好転せず,観望会としては不完全燃焼ではあった.

  そんな中,スタッフが通りかかった人にこう聞かれた.
「みんな大学生?」

「ほとんどそうです」
という答えだった.

  いや私だって天文学的な時間スケールでほんのちょっと前まで大学生だったんですが.

  それはともかく,物欲を大変刺激された夜であった.

 

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2013年4月19日 (金)

新しいおもちゃ

  すっかり更新がご無沙汰になってしまったが,その間に↓こんなおもちゃを手に入れていたのだった.
Pentax_q ミラーレス一眼のペンタックス-Q.

  東日本大震災の後,諸々の事情により自転車通勤になった私.

  一つの大きな悩みは,
「カメラを持ち歩けない」
ということだった.いや無理すればやれないことはないのだが,ノートPCの入ったパソコンバッグと仕事に必要な道具類を入れたカバンをかついで自転車をこぐというのはそれなりに大変.そこにさらにカメラバッグとなると・・・やはり「いつも」というわけには行かない.

  で.

  夕方になると,細い月と地球照が綺麗だったり,惑星が集合していたり,宵の明星が綺麗だったり,「その時」になって「あ!月面Xは今日だったのか!」なんて気づいたり・・・
「これ撮っておこう」
と思った時に
「あぁ,カメラがない」
ということがしばしばあるのだ.

  そこで,自転車通勤でも持ち歩けて,天体の写真も撮れる,ということで,いわゆる「ミラーレス一眼」を買おうとずっと思っていた.

  このペンタックス-Qにはずっと前から目をつけていたのだが,最近になってかなり安くなっているのを見付け,思い切って「ぽちっと」したというわけだ.

  先週の土曜日(13日)は城里町ふれあいの里天文同好会の例会.

  この機会に,天文台の望遠鏡にこのカメラを取り付け,試し撮りしてみた.

  まず,同好会員が40cm反射で月を眺めている時に,脇に取り付けられている17.5cm屈折にカメラを取り付けて一枚.
Moon_130413 実は40cm反射と17.5cm屈折の光軸がややずれているため,ヘンな構図になってしまっているのは仕方がない.
当日はシンチレーションが酷かった.ただでさえこのカメラはピントが合わせづらい上に,そのシンチレーションで,かなりピントが甘いけれど.

  例会が終わって一般の観望会までの間に,木星も撮ってみる.
Jup_130413_video こちらはビデオモードで撮影した動画を registax で処理したもの.

  そして,
Jup_130413 こちらは jpeg で撮影した10枚の画像をコンポジットして処理したもの.

  いずれも酷いシンチレーションの中での撮影だったのでイマイチの画像.このカメラがこういう撮影に「バッチリ」使えるのかどうかはちょっと良くわからなかったけれど,撮影に必要なのはカメラ本体とアダプター一式だけ(これまで撮影に使っていたカメラだと,電源や画像のケーブル,そしてノートPCを用意しなければならなかった),とにもかくにも,準備に時間はかからず,「撮ろう」と思った時にすぐ撮れるということだけは良くわかった.

  ちなみに,購入前の目論見としては,このカメラに銀塩時代の300mm望遠レンズを取り付け(センサーが小さいので,35mm換算だと焦点距離は5.5倍,300mm望遠レンズだと,1650mm相当,それでもF値は変わらないわけだから速いシャッターを切れる),ISSを狙えるかも・・・ということだったのだが,そちらの方はまだ成功していない.

  もう少しで土星が見頃.
  シンチレーションの落ち着いた夜に,じっくり時間をかけて土星の撮影に取り組むのが楽しみではある.

 

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2013年3月11日 (月)

彗星はいずこにありや

  ずいぶん前にも同じタイトルで記事を書いたような記憶もあるのだが・・・

  10日に近日点通過となったパンスターズ彗星.
  一昨日(9日)は城里町ふれあいの里天文台から挑戦してみた.
Esky_for_panstarrs_130309 薄明でまだ空が明るいのだが,この時既に彗星は林の向こう(写真が傾いているのは,カメラ用の三脚を持ち合わせておらず,ポタ赤に載せて撮ったため.ってか,三脚は持っていなくてもポタ赤は持っているって・・・).

  そして昨日(10日).
  職場の3階からなら,西の低空が見えるだろうということで,そこから狙うつもりでいた.

  ところが,天気は朝から曇り.午後には煙霧も発生したらしく,空は茶色かった.
「こりゃ今日は無理だろう」
ということですっかり諦めており,17:00頃に帰宅しようとしたのだが,その頃にはだいぶ晴れ間が広がっていたので慌てて準備.

  そして!
Esky_for_panstarrs_130310_01 ぱっと見,いかにも「見えそう」な空なのだが,よく見てみると,
Esky_for_panstarrs_130310_02 低空には雲が.
  それでも諦めずに,彗星が沈む時刻まで粘ってみたのだが・・・結局見えず.残念.

  今日も現在は晴れ.今晩も同じ場所で狙ってみる予定なのだが,さぁ今晩は見つけることができるか!?

 

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2013年3月 4日 (月)

南極でも「聞こえた」「爆発音」

  先月15日,ロシア南部チェリャビンスク州周辺に落下した隕石.その爆発による超低周波音が,なんと1万5000km離れた南極の観測装置でも検出されたとのこと.
  この「超低周波音」は周波数が20Hz以下.人間の耳では聞こえない(人間の耳がとらえられる「音」は20Hzくらいが最低と言われる.ちなみに一般的なピアノが出せる一番低い音が27.5Hz)が,南極に設置されていた装置には「聞こえて」いたというわけだ.
  この観測装置,本来は核実験を監視するために設置されたものだそうだが,観測網が運用され始めた2001年以来最大規模の超低周波音だったらしい.

  「太陽より明るく輝いた」
  「開放されたエネルギーは広島型原爆の30倍」
  「その爆発による超低周波音は遠く1万5000km離れた場所でも記録された」

この隕石の爆発がいかに凄いものであったのかがうかがえる.

  たくさんの方が怪我をされ,また,窓ガラスが割れたりしたおかげで寒さに苦しんだ方も多かったとのことなので,ここにこんなことを書くのは「不謹慎」極まりないとは思うのだが,
「見たかった」
というのがホンネではある.

  私が「火球」を見た一番古い記憶は中学生の時.
  丁度宿泊学習から帰って来て,校庭の朝礼台の前での集会のさなか.先生の話を聞いている最中に,西の空に明るくて長い流星が見え,生徒達は「何だあれ!」と大騒ぎしていた(話をしている当の先生の視界にはその火球は見えなかったため,先生には何が起きたのか全くわからなかったはず).「秋田沖の日本海に落下したと思われる隕石」の記事をどこかで読み,日付と時刻,そして見えた方角から,この時に見た火球が,まさしくその「秋田沖に落下したと思われる隕石」だった(だろう)ということを知ったのはそれから十数年の後.

  2003年6月16日の夜には,「北関東で謎の爆発音」という事件(?)があった.
  この夜,水戸は曇っていたので私は自室でくつろいでいたのだが,母親がこの「爆発音」に気づき,
「いまなんか『どたん』ってやった?」
と言っていた.私自身は気づかなかったわけだが,翌日のニュースでこれが栃木県,茨城県の上空を通過して行った隕石の衝撃波らしいということを知った.

  その他,天体写真の撮影を終えて撤収作業をしている時,背後で明るく光るものがあり,目の前に自分の影が写ったので「誰かに写真を撮られた?」と思って振り返ったら明るい火球があった,とか,観望会で星座の案内をやっている最中に長い火球があり,「(ライトで指し示しながら)これ流れ星です,これ流れ星です,これ流れ星です」と3回言えた(この時願い事を言っていれば!)とかいうこともあったが,今年1月20日,やはり北関東で目撃された-10等にもなったと言われる火球は見事に見逃した.

  そんなわけで,「そこそこ凄い」火球は何度か目撃しているものの,「超絶に派手」なものにはまだお目にかかったことがない.被害に遭われてしまった方にはやっぱり申し訳ないし,自分が被害に遭うのはやっぱり怖いのだが,それでも一度「隕石による衝撃波」なんていうものを体感してみたいというのがホンネではある.

  でもやっぱり被害が出るような隕石衝突は勘弁してね.

 

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2013年2月 8日 (金)

素数

  学生時代,私の身の回りで,「素数」がブームだった.駅のコインロッカーの前で,飲み屋や銭湯の下駄箱の前で,しばし考え込む.
「これ,素数だろうか?」
ロッカーや下駄箱で,自分が使うものの番号が素数かどうか確認するのである.もし素数を見つけたら,その番号の場所に自分の荷物や靴を入れるのである.会話の最中に,何らかの数字が話題に登ると,
「だってそれ素数じゃないじゃん」
とかいう無意味なツッコミが入ったりするわけだ.実に妙なブームではある.

  1999年,「コズミック・コール・プロジェクト」によって,近隣の星に向かって,あるメッセージが送信された.メッセージ全文はそこそこ長いものだったらしいが,その「表紙」には,そのメッセージを解読するためのヒントが書かれていた.それは,十進法と二進法で表した数字,その下に素数が小さい順にいくつか,そして,一番下には,1999年の時点で見つかっていた最大の素数が記されていた.↓このように.
2の3021377乗-1 これは1998年に発見された素数で,これの意味するところは,23021377-1,90万9526桁の素数である.つまり,我々の文明は,「これだけの大きさの素数を見つけられるレベル」ということでもあるのだろうか.
  その後も「最大の素数の発見」は続き,ついこの間まで,最大の素数は2008年に発見された243112609-1,1297万8189桁の素数であった.これを同様に表すと,
2の43112609乗-1 こうなる.そして,つい最近,さらに大きな素数が見つかったらしい.その素数とは,257885161-1,1742万5170桁の素数.これも同様に表すと
2の57885161乗-1
・・・

  どうやら,我々の文明も着実に進歩しているらしい.

 

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2013年2月 5日 (火)

片道切符

  今さら宇宙飛行士になれるわけないが,やっぱり宇宙には行ってみたい.生きているうちに一度でいいから,微小重力の環境でふわふわ漂いながら,眼下に「青い地球」を眺めてみたい.

  天文教室などの折にも,
「あと20年くらい生きた後ならば,『帰れる可能性が半分くらい』でも(宇宙に)行っちゃうかも」
なんて話をすることがある.いやもちろん半分は冗談なのだが,半分は本気.
  もうすぐ始まる商業宇宙旅行,もちろん現時点では私なんぞに届くお値段ではないが,もしかして生きているうちに「どうにかこうにか手が届く」くらいのお値段で行けるようになった場合に備えて,実は貯金もしていたりもする(まぁ行けなかったら行けなかったで,その貯金で「宇宙葬」でもしてもらうさ).

  こういう私は,かなり「いっちゃってる人」だと自分でも思っている.

  が,しかし!

  あまり一般的に広がってはいない話題だが,オランダの民間企業が企画している「火星移住計画」が実際に進んでいる.
  この火星移住計画は「マーズワン・プロジェクト」と呼ばれるもので,現状のロードマップでは,2022年に最初の宇宙飛行士が火星に向けて出発する予定ということになっている.そして2023年以降,2年ごとに2人の宇宙飛行士が火星に向かい,2033年には20人以上が火星で居住することになる・・・のだそうな.

  ただし!

  今のところ,地球に帰る方法はない.2033年か,あるいはその先になれば,どうにかして地球へ帰る方法が確立されるかもしれないが,その保証はどこにもない.現状では,基本的に「行ったきり」の「片道切符」.火星に無事到着したら,火星で人生を終えることになるということだ.そのあたりがマーズ「ワン」プロジェクトというわけだ.
  倫理的に問題があるんじゃないかという気がしないでもないが,実際にこのプロジェクトで火星に行く人を募集したところ,全世界から4万人近い応募があったとか.

  いや私だって,「スピリット」「オポチュニティ」,そして「キュリオシティ」が送って着た画像を見ていると,
「この光景を自分の目で見てみたい」
とつくづく思うし,上に書いたように,あと20年も生きた後なら,「帰れる確率は半々」でも宇宙に行ってみたいとは思わないでもないが・・・それはあくまで月くらいのとこまでの話で.

  火星まで行って,しかも帰れる可能性はほとんどない

  となるとねぇ.さすがに文字通り「火星に骨をうずめる」ほどの覚悟はないなぁ.

  世の中には,私以上に「いっちゃっている人」が実はたくさんいるらしい.

 

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2013年1月31日 (木)

羅老號打ち上げ成功

  昨日(30日),韓国では羅老號の打ち上げに成功した.過去二回は打ち上げに失敗,打ち上げ前のトラブルで打ち上げが延期になったことも含めると,実に11回目の挑戦で遂に「自国から人工衛星の打ち上げに成功した11番目の国」ということになった(ちなみに,1958年の今日,つまり1月31日には,アメリカが「自国から人工衛星の打ち上げに成功した2番目の国」になった日だったりする).

  昨日打ち上げられた「羅老號」とは↓これだ.
1/100スケールペーパークラフトによる KSLV-1(羅老)第一段はロシアで開発中の「アンガラ」ロケットそのもの,第二段の固体燃料ロケットは韓国独自開発のものである.そして,実際の打ち上げに関わったのはロシアの技術者が多いらしい.「自国から打ち上げた」とは言え,そのロケットは独自開発したとは言い難く,「他人の褌で相撲をとった」感がないわけではない.
  それでも,とにもかくにも人工衛星の打ち上げには成功したわけで,とりあえずは喜んで良いのではないか.何をやるにも,「一度も成功していない」のと「一度だけでも成功した」のでは全然違う.少なくとも,現場で打ち上げに関わった技術陣の脳裏には,空に向かって上昇してゆくロケットの姿は刻み込まれただろう.それは,今後韓国にとっての「自前のロケット」開発においては大きな大きな推進力になるに違いないと思う.

  一連のニュースの中で,
「最後の打ち上げを控え、彼らにはもう後がなかった。打ち上げ日が決まると、羅老宇宙センターは悲壮感が漂った。また失敗するのではという思いから、ひげも剃らず、下着も着替えず、準備に没頭した研究員も多かったという。」
という記述もあった.「宇宙開発」という難題に挑む科学者・技術者の想いは,古今東西皆一緒なのかもしれない.

 

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2013年1月28日 (月)

フンコロガシ

  スウェーデンなどの研究チームがプラネタリウムを使った実験を行い,フンコロガシ(コガネムシ科タマオシコガネ属の昆虫)が,月のない夜には天の川の光を頼りにしながら糞の玉をまっすぐ転がしているという結果を得たというニュースがあった.
  フンコロガシは,あのファーブルが熱心に研究した対象で,太陽や月の位置を手がかりにしていることは知られていた.しかし,太陽も月も出ていない時,一体何を手がかりにしているのかは知られていなかった.
  渡り鳥やアザラシの中に,星をたよりに方向を知る動物があることは知られていた.また,サンゴ虫が月の満ち欠けを「見て」繁殖の時期を判断しているということも良く知られている.

  こうして「天測」をしている生物は他にもたくさんいるらしい.

  実験では,プラネタリウムで満天の星を写したり,天の川を写したりした場合には,フンコロガシはまっすぐに糞の玉を転がすことができたが,星の数が少ないとまっすぐに転がすことができなかったとのことだ.
  我が水戸市も,空は相当明るく,見える星の数は少ない.こうして「天測」をしている生物はさぞ難儀していることだろう.やっぱりね,夜は自然のまま暗い方がいいんですよ,きっと.
  生活や安全のための明かりは仕方ないとして,それ以外,ネオンサインなんかはもっと減らせないものかねぇ.いやせめて,「ライトアップ」はもっともっと減らせる & 減らした方がいいと思うんだけど・・・

 

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