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2013年8月21日 (水)

「イプシロン」打ち上げリハーサル終了

  いよいよ打ち上げが間近に迫った日本の新型ロケット「イプシロン」.その「打ち上げリハーサル」が問題なく終了したようで,いよいよ「打ち上げに向けて『王手』となった(JAXA森田教授)」.

  このニュースを見て思い出したのが1995年1月のこと.この時,私は太陽観測衛星「ようこう」の運用当番で,鹿児島県内之浦町(現肝付町)の宇宙空間観測所に滞在していた.
  この滞在期間中,Μ-3SⅡロケット8号機の打ち上げが予定されており,間近に見るのを楽しみにしていた.
  打ち上げは当初の予定より延期されたが,滞在期間中に打ち上げられることになった.打ち上げ予定は1月15日.その数日前,やはり「打ち上げリハーサル」が行われた.観測所内では,所内放送でその様子が放送されており,スピーカーからは緊張感のある声が聞こえていた.
『5,4,3,2,1,0.リフトオフ』
その放送では,ロケットの「爆音」も放送されていた.「ようこう」のチームと「あすか」のチームのメンバーで,
「へぇ,ゴーって音まで(放送に)入れるんだねぇ」
なんて話もしていた.
  しばらくして,
『ロケットは順調に飛行を続けております』
「本当に本番の通りなんだねぇ」

  そして1月15日.実際に打ち上げられたのは22時45分のことだった.
  「耳をつんざく」というよりは,直接体を揺さぶるような轟音とともに,闇を切り裂くような光が夜空へと吸い込まれて行った.
  所内放送からは,飛行の状況が刻々と聞こえてくる.

  ・・・

「あれ?本番では『順調に飛行しています』って言わないねぇ」
「まあいいや,とりあえず打ち上げ成功を祝して乾杯!」
直接関係のない我々は,そんな呑気なことをやっていた(こんなことを書くと怒られるかもしれないが,まぁ時効ってことで)のだが,それから数分の後,たくさんのスタッフが衛星運用室に駆け込んできた.
(どうも様子がおかしい・・・)

  実はこの時までに,ロケットに積まれていた再突入型人工衛星「エクスプレス」を予定の軌道に投入できず,地球を数回周回したところでロストしかかっていた.『順調に飛行しています』というアナウンスがなかったのは,「本番では言わない」のではなく,「順調に飛行していなかった」のであった.

  ・・・

  学生時代,私は「ようこう」の運用当番で,宇宙空間観測所に通算で3ヶ月ほど滞在している.私の滞在期間には,このΜ-3SⅡロケット8号機の打ち上げ失敗の他,
・「はるか」アンテナ展開失敗(翌日のリトライで成功)
・「のぞみ」地球スウィングバイ失敗(1度目.ただし,実際にオペレーションが行われていたのは相模原)
なんかもあった.

  ・・・

  もしかして,私って日本の宇宙開発にとっては疫病神なのか?

  でも大丈夫.今度の「イプシロン」の打ち上げは内之浦に見に行かない(行けない?)から.

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