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2012年11月20日 (火)

最遠の天体

  「観測史上最遠の天体」の記録更新が相次いでいる.

  すばる望遠鏡によって,128億8000万光年の距離にある銀河を観測,発表されたのが2006年9月のこと.これがこの時点で「観測史上最遠の天体」だった.2年半後,これより2億2000万光年遠い場所で起きたγ線バーストが観測され,「観測史上最遠の天体」の記録は更新された.しかし,そのわずか6日後,さらに1億4000万光年遠いγ線バーストが観測され,記録はあっさり更新された.
  2009年には132億光年彼方の銀河が観測され,そして最近,ハッブル宇宙望遠鏡とシュピッツァー赤外線天文衛星によって,133億光年彼方の銀河が発見された(この距離の測定は精度がやや低く,「参考記録」なのだそうな).

  このブログでも何度も触れているが,私は「遠い天体」にこだわりがある.それは,十数年前に聞いた講演会での
「宇宙の果ては認識の果て」
という言葉に非常に感銘を受けたからだ.

  認識できないものとは因果関係を持たず,因果関係がないものは存在しないのと同じ.宇宙がどこまで広がっていようと,認識できない,つまり因果関係を持たないところは我々にとって存在しないのと同じだから,認識できるところまでが宇宙,というわけだ.

  講演では「科学」としての「認識」という意味だったが,これを私個人としても当てはめている.つまり,

  「見る」とか「写真に撮る」とかいうことをすれば,私自身はその対象となった天体と因果関係を持つことになる.だから,私自身が「見る」か「写真に撮る」ことができた最も遠い天体が「私にとっての宇宙の果て」だと思っている.ならば,より遠くの天体を「見る」か「写真に撮る」かをすれば,それだけ「私にとっての宇宙の果て」が広がるわけだ.

  というわけで,私自身の「観測史上最遠の天体」は↓.
おおぐま座の銀河団 Zwicky3590 おおぐま座の銀河団“Zwicky 3590”,距離は21億光年(赤方偏移0.174161).
  ただ,これを撮影したのは2005年の末.世界最先端の観測と違い,もう8年近くも記録を更新していない.

  こういう天体写真はすっかり休業状態の私.
  ものすごく苦戦している某所での週一回の連載は今年いっぱいで(とりあえず)終わり.そうすれば少し時間がとれるようになるから,こういう天体写真の撮影も再開できる・・・かも.

 

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