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2012年8月 7日 (火)

the Seven Minutes of Triumph

  どうもその,「なでしこジャパン」決勝進出のニュースの影に隠れてしまっている感があるが・・・

  日本時間昨日(6日)午後2時32分,NASAの火星探査車「キュリオシティ」が,火星探査機は失敗が多いという「火星の呪い」や,火星大気圏に突入してから着陸までの7分間,地球との通信ができないという「恐怖の7分間(the Seven Minutes of Terror)」を乗り越え,見事着陸に成功した.

  私は,午後1時半頃から,例によってネット中継でこの様子,いや管制室の様子を見守った.
  地球からの最後の指令が発せられ,探査機からそれが実行されたという反応があった時,管制室には大きな歓声が上がった.が,「恐怖の7分間」はここからである.
  それでも,管制室は終始明るい様子だった.カプセルの分離,パラシュート開傘,スカイクレーン分離などなど,一つ一つの動作が確認される度に歓声が上がっていた.
  そしていよいよ「キュリオシティ」のタッチダウン.これが確認された時,管制室では,まるで金メダルを獲得した瞬間のような(いや,それ以上だっただろう)お祭り騒ぎだった.ほとんどの人が両手を高く挙げ,力一杯ハイタッチを交わす人,顔をくしゃくしゃにして涙を流す人,跳び上がる人,周囲の人と抱き合う人.その様子に,思わず私も「うるっ」としてしまった.
  この着陸成功で,NASAJohn Grunsfeld さんは
「歓喜の7分間(the Seven Minutes of Triumph)になった」
と語ったという.

  この成功は実に凄いことだ.「キュリオシティ」は重量が約900kg.これだけのものをはるか火星まで運び,地球よりずっと薄い大気圏を突破して,狙った通り「ゲール・クレーター」に見事,しかも「そっと」着陸させたのだ.

  私が見ていた中継のサイトでは,画面の横にツイッターでの関連したつぶやきが表示されていた.それを見ていて,「あれ?」と思った.
  時々,何と MarsCuriosity というアカウントからの投稿が現れるではないか.しかも,一人称が “I”,“My”,“Me”,つまり「キュリオシティ」が自分で(もちろん,本当はスタッフの誰かだが)つぶやいているのだ.これはまるで,「はやぶさ」「イカロス」「あかつき」じゃないか!
  冷戦時代からふんだんに予算を使って世界の宇宙開発をリードしてきたNASA.しかし,最近は予算繰りも苦しいらしい.そんな中,広く国民の興味を惹きつけ,支持を得るために,日本のやり方を参考にしたのだろうか.なんだかちょっと嬉しいかも.

  そして今日は,マーズ・リコネッサンス・オービターがとらえた,落下傘を開いて降下中の「キュリオシティ」の写真が公開された.そもそも,「キュリオシティ」の前に別な探査機が火星を周回中でなければ得られない画像なわけで,こちらの方はNASAの底力を見せつけたといったところか.

  いずれにせよ,「キュリオシティ」はまだ火星にたどり着いたばかり.搭載された様々な機器を立ち上げるのにはまだ時間がかかるそうだが,これから先,どのような火星の姿を見せてくれるのかとても楽しみである.
  また,「キュリオシティ」の探査期間は2年の予定.しかし,先輩の「スピリット」「オポチュニティ」は当初の予定をはるかに越えて活躍を続けた.「キュリオシティ」にも2年と言わず,もっともっと長く,火星表面で「好奇心」を発揮して,様々な冒険を見せてほしいものである.

 

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