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2012年8月31日 (金)

打ち上げ

  昨日(30日)日本時間17:05,フロリダ州ケープ・カナベラル空軍基地から,放射線帯観測衛星 "Radiation Belt Storm Probes" を搭載したアトラスV(401)ロケットが打ち上げられた.この衛星は,二機一組(だから "Probes" なのだ)で地球を取り巻く放射線帯を観測するためのもの.打ち上げは成功し,二機の衛星は無事に予定の起動に投入された.

  今回もまた,ネット中継で打ち上げを見守った.
  しかし,「キュリオシティ」打ち上げの時にも思ったのだけれど,アトラスVロケットの打ち上げってイマイチ絵にならないんだよねぇ.本当はどうでもいいことなんだけど.

  ・・・

  いや,今日はその「打ち上げ」が話題じゃなくて.
  昨日は城里町ふれあいの里天文台担当の方と,水戸市内某所で夏休みの打ち上げ.
  毎年,城里町ふれあいの里天文台は夏休み期間中は毎晩開館していた.しかし,昨年の大震災で被災,昨年の夏休みは一度も開館できなかった.その天文台は今年3月に復旧工事が終わり,4月から開館できるようになっていた.
「さて今年は去年の分まで頑張るぞ」
と意気込んでいたのだが,夏休みが近くなってみれば,人手が足りない.一時は「平日は開館しない」ということになりそうだった.しかし,天文台を楽しみにふれあいの里を利用して下さる方もあるし,一度「平日は開館しない」ということしてしまうと,来年以降,再び「夏休み中は毎晩開館」に戻すのは難しくなる.「今年は苦しいけれど,一度縮小したものをもとに戻す方がずっと大変」ということで,何とか毎晩開館ということになったのだった.
  7月中は晴れる夜がほとんどなく,折角「毎晩開館」のはずが,天気に阻まれてほとんど開館できなかった.それが,8月に入り,お盆を過ぎた頃から良く晴れるようになった.予定通り天文台は毎晩開館.私も毎晩毎晩天文台に通い,ほとんど毎晩,帰宅するのは日付が変わる頃だった.そして朝は普通に出勤.20:00前に退勤してその足で天文台へ.そして・・・の繰り返し.いやはや本当に大変でしたよ.

  でも,終わってみれば・・・
  大変な思いをしただけに,それに耐えて,最後までやれたというのがなんとも爽快な気分である.加えて,今年加わった新人スタッフたちがどんどんと力をつけて行くのがなんとも嬉しかった.この「新しい力」のおかげで,今年の夏は実に楽しかったと思う.

  ・・・とまぁ,お酒を飲みながら,夏休みの思い出話やら天文台の運営についてやら今後のことやらここには書けない「ぶっちゃけトーク」やらで終電ぎりぎりの時間まで.いや楽しい時間だった.

  で,結構飲みすぎ,今朝は出勤してから何度かトイレに駆け込んだのは内緒.

 

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2012年8月29日 (水)

明けの明星

  昨日(28日)も観望会の予定はなし.
「久々に写真でも撮るか」
なんて思っていたけれど,
「あ,月があるんだっけ」
溜まった疲れをとるべく,早々と就寝.

  03:00過ぎに目が覚めたので,
「そうか,金星でも眺めてみるか」
ということで外に出てみる.

  快晴.さすがにこの時刻だと涼しい.虫の声が賑やかだ.

  東の空に明けの明星が輝いている.
明けの明星 2012年8月29日 写真としては面白くないけれど.

  金星のずっと上には木星も.どちらも一緒に写したかったので,いつも全天の写真に使っている魚眼レンズを斜めに向けて一枚.
明け方の金星と木星 2012年8月29日 南東側に薄雲が出ているようだけど,結構良く晴れている.

  14日の朝(金星食のあった朝)のこんな風に晴れていれば良かったのにねぇ.

 

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2012年8月28日 (火)

ないものねだり

  昨日(27日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会・・・じゃなくて.
  ふれあいの里天文台が毎晩開館していたのは一昨日(26日)まで.昨日の夜は久々に観望会の予定がなかった.

  「よし,じゃあISSでも撮ってやるか!」
昨日は19:00過ぎに北西から頭上高くを通って南西へ.条件の良いパスがあった.
  望遠鏡を持ち出し,月でピントを合わせて拡大撮影に挑戦.

  しばらくして,ISSが北西の空に姿を現した.かなり無理があるのだが,手動で追尾しながら,連写モードに設定してあるカメラのシャッターを切る.

  あれ?

  全然写らない.
「おっかしいな・・・もう一度・・・」
やっぱり写らない.
「ファインダーがズレてるのか?」
大急ぎでファインダーを調整して再挑戦.
「むむむ!やっぱりダメか・・・ええいもう一度!」
・・・今度はちょっと写ったけれど,どれもこれもブレブレ.そしていつしかISSは建物の向こうへ.

  結局失敗.

  昨日の夜も良く晴れていて,月が綺麗だった.その月を眺めて,
「今晩は観望会がないんだよねぇ」
としみじみ.つい一昨日まではあまりの疲れに「観望会のない夜が恋しい」と思っていたはずなのに,観望会がないならないでどうにも寂しい気がする.曇りや雨が続けば「晴れてくれ」,晴れが続けば「曇ってくれ」,観望会が続けば「休みが恋しい」,観望会がなければ「寂しい」.まったくないものねだりだねぇ.

  しばしのんびりと月を眺めた後,溜まりに溜まった疲れをとるべく早めに就寝.

 

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2012年8月27日 (月)

無事完走

  昨日(26日)もまた,城里町ふれあいの里天文台で観望会.
  もちろん,観望対象は月.昨日の記事に書いた,アームストロング氏のご遺族のメッセージを踏まえ,
「はい,みんなで月にウィンクしましょう!」
っていうことをやろうと張り切っていた.

  が.

  夏休み最後というのも理由の一つなのだろうか.昨日来館された十数名の方,望遠鏡を覗いたあと,そそくさと帰って行かれる方が多かった.
  ようやくタイミングをつかんで,
「今から40年と少し前,あの月に人が行ったんですよ.そして,人類で初めて月の土を踏んだ,アポロ11号の船長だったニール・アームストロングさんが昨日亡くなったんです.ご遺族の方からのメッセージには,アームストロングさんのことを思って,月にウィンクしてあげてくださいっていうことがあったので,はい,みんなでウィンクしましょう!」
と言ってみたのだが,子供が多く,大人の方も若い方で,「アポロ11号」にあまりピンとこなかったらしい.いちおうウィンクはしてくれたのだが,今ひとつポカンとした空気になってしまった.

  そんなわけで,観望会が終わってから,改めて月に向かってウィンク.

  しかし,数年前まで実はアームストロングさんがまだ生きておられたことすら知らなかったのに,いざ亡くなったというニュースに触れてみると,身近な大切な人を亡くしたような気分になっている自分がなんとも不思議だ.

  今晩は久々に観望会の予定がない.先月下旬から始まった「晴れていれば毎晩どこかで観望会」という殺人的スケジュールも昨日まで.途中疲れでどうしようもなくヨレヨレにはなっていたものの,特に後半は素晴らしい夜空にも恵まれ,何とか無事完走.いやー良かった良かった.

  「こりゃ今晩は○ールがうまいぞ」と楽しみにして帰り道の途中で買ったものの,それを飲む前に力尽きて爆睡してしまったのは秘密だ.

 

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2012年8月26日 (日)

月.

  昨日(25日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.
  昨日はほぼ半月,薄曇りの状況だったので,観望対象はとにかく月.

  来館されたのは20名ほどだっただろうか.皆さん,望遠鏡で見る月がとても明るいこと,欠け際の凸凹が良く見えることに驚かれた様子.
「これで何倍くらいなんですか?」
と聞かれた.
「そうですね・・・80倍くらいですね」
「それであんなに見えちゃうんですか!」
倍率の高い望遠鏡=良く見える望遠鏡という思っておられる方が多いというのは何とかできないかなぁ.

「満月じゃなくて残念だったね」
「いや,満月の時って,クレーターなどが見えないからつまらないですよ.満月は肉眼で眺めるのが一番です」
という会話も.
その他,月や太陽までの距離とか,クレーターの大きさとか,月旅行の話とかで結構盛り上がった.

  観望会終了後にはスタッフとも,
「うーん,月に行ってみたいなぁ」
なんていう話になった.
「月に行ったら,絶対これやるんだ」
とは私.「これ」とは,腕を伸ばして親指を立て,親指の「腹」で地球を隠すこと.

  その昨日.

  人類で初めて月の土を踏みしめたニール・アームストロング氏が亡くなった.
"Thank you, Niel, for showing us the power of one small step."
(ありがとうニール,"小さな一歩"の力を我々に示してくれて.)
とはオバマ大統領のコメントの中の一節.もちろん,アームストロング氏が月面に降りた時の
"That's one small step for (a) man, giant leap for mankind".
(一人の人間にとっては小さな一歩だが,人類にとっては偉大な飛躍だ)
を踏まえてのコメントだ.

  ふと思った.彼は人生の最後にどんな光景を思い浮かべていたのだろう?その中の一場面に,月面を歩いた時の光景はあっただろうか・・・

そして,アームストロング氏の遺族からのコメント.
"For those who may ask what they can do to honor Neil, we have a simple request. Honor his example of service, accomplishment and modesty, and the next time you walk outside on a clear night and see the moon smiling down at you, think of Neil Armstrong and give him a wink."
(ニールを讃えるためにどんなことができるかと尋ねる人には,簡単なお願いがあります.彼の示した奉仕と業績,そして謙虚さを讃え,次に晴れた夜に外を歩き,月があなたに微笑みかけているのを見たら,ニールのことを思って彼にウィンクをしてあげてください)

  さぁ今晩も観望会.月を見上げ,みんなでウィンクをすることにしよう!
  ここをお読みの方もぜひ!

 

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2012年8月25日 (土)

「伝統的七夕」の夜に

  昨日(24日)は旧暦の7月7日で「伝統的七夕」.夕方には,ずっと天気に恵まれていない「定期観望会」の予定があったが,昨日は見事に晴れて無事に開催となった.

  ・・・いやその前に・・・

  昨日は「月面X」が見られるはずだった.「月面X」とはなんともオカルトな響きだが,オカルトとは全然関係ない.これは,半月近くのごく短い間,プールバッハ,ラカイユ,ブランキヌスの三つのクレーターが欠け際になるタイミングで,クレーターの壁面と,三つのクレーターの間の高くなっている部分だけに太陽の光が当たって,それが「X」の文字となって浮き上がって見えるもの.
  前回のチャンスのときはほんのわずかなタイミングのズレで見逃してしまったが,昨日はばっちり見る&撮ることができた.
「月面X」 2012年8月24日 「X」の部分を拡大して一枚.
「月面X」(拡大) 2012年8月24日シーイングがイマイチでちょっとボケてしまっているけれど.

  さて観望会.

  観望会開始の頃には,既に件の「月面X」は,全体に太陽の光が当たるようになって今ひとつはっきりしなくなってしまったけれど,集まった15名ほどの方たちと「X」を探してワイワイ.

  そして,「伝統的七夕」にちなんでベガ(おりひめぼし)とアルタイル(ひこぼし)を見てみる.
「夢をぶち壊すようですが,実はおりひめぼしとひこぼしの間の距離はおよそ15光年.お互いに光の速さで会いに行っても7年半もかかっちゃうんです.ですから,一年に一度会うっていうのはちょっと無理ですね.でも大丈夫.実はこの二人,密かにちゃーんとデートしてるんです」
と言って望遠鏡をアルビレオに向ける.
「デートの現場を覗き見するっていうのはちょっと気が引けなくもないですが,2つの星がくっついて見えているでしょう?」
望遠鏡を覗いた小学生曰く,
「あ,ほんとだ.でもちょっと離れてるよねぇ.テーブルをはさんでジュース飲んでいるみたい」
まったくもって子供の発想力には恐れ入る.
「本当はアルビレオっていう,おりひめぼしとひこぼしとは別の星で,こういうのを二重星って言うんだけど,うーん,確かにこの微妙な距離,テーブルがありそうだよねぇ」
その場にいた大人も子供も何となく納得.
「でね,実はおりひめぼしの指輪もちゃんとあるんだよ」
望遠鏡はM57に向ける.
「ね?ちゃんと輪っかに見えるのがあるでしょう?ちょっと地味かもしれないけど」

  我ながらきれいにまとまったかも.
  「伝統的七夕」の夜に,綺麗に晴れた夜空の下で「七夕コース」の観望会.参加された皆さんにも楽しんでもらえたようだ.

「また来るね〜」
「またね〜」
最後にそう言ってもらえるのはホント嬉しいんですよ.

 

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2012年8月24日 (金)

夏の細長〜い三角

  昨日(23日)もまた城里町ふれあいの里天文台で観望会.雲が多く,明るい星しか見えなそうな天気だったが,昨日は来館する方も少ないだろうということで,とりあえず開館を決定.

  いざ開館してみると,何と30名ほどが来館.こりゃ想定外.なんてこった.
  空の方も「想定外」に快晴になってくれれば良かったのだけれど,世の中そううまくは行かない.全天がほとんど雲に覆われ,「夏の大三角」くらいしか見えない.
  とりあえずベガを望遠鏡で見てもらった.
(この状況じゃ見応えないよねぇ)
と思っていたのだが,望遠鏡を覗いた方々は予想外に喜んで下さったようだ.

  とは言え.

  昨晩の状況では他に見てもらえるような天体がない.そこで,「夏の大三角」についてちょっと薀蓄をたれてみた.
(「光年」についてちょっと説明した後で)
「こうして三角形に見える夏の大三角ですが,実は距離はばらばらなんですねぇ.ベガまでの距離は25光年,アルタイルまでは17光年あります.ところが,デネブの方は1800光年もあるんです.そして,ベガとアルタイルの間の距離が15光年ですから,実はこの夏の大三角,底辺が15光年,高さが1800光年という実に細長い三角形を斜めに見ていることになるんですよ」
・・・でも,単位が「光年」だとイマイチイメージがわかない.
「では,ちょっと単位を変えてみましょうか.ベガとアルタイルの間が15cm,つまりこの大三角は底辺が15cm,高さが・・・(えっ?)18mのものすごく細長い三角形と同じ形なんですね(コイツは驚いた)」
(カッコ内は私の心の声)

  底辺が15cm(センチメートル)で高さが18m(メートル).
  解説していて自分で驚いてしまった.こりゃもう三角形じゃなくて「線」だよねぇ.良くネタにしている話なのに,自分自身がイメージを掴みきれていなかったことも同時に実感.まだまだ修行が足りないか.

  ちなみに.

  こちらの方が今ひとつ意識されることは少ない(私だけ?)が,冬の大三角もまた実に細長い三角形である.おおいぬ座のシリウスが8.6光年,こいぬ座のプロキオンが11.4光年.シリウスとプロキオンの離角が26°.これから計算してみると,シリウスとプロキオンの間の距離は4.7光年.それに対して,オリオン座のベテルギウスは640光年.これも単位を変えてみると,底辺が4.7cmで高さが6.4m,これまた細長い.
  比率にしてみると,夏の大三角も冬の大三角も,底辺に対して高さは120倍から130倍もある,細長〜い三角形なのだ.それにしても,夏の大三角も冬の大三角も,一番遠い星が非常に明るい星で,見た目には距離の差を感じさせないというのは結構面白いかも.

  こういうことを実感してもらえるようなモノを何とか作れないかと画策中.さてどうなることか.

 

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2012年8月23日 (木)

初めての天体望遠鏡

  昨日(22日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.
  昨日来館されたのは,私の顔なじみ(いや,お会いするのはいつも暗い中なので,「顔」は馴染んでいないのだが)の方.その方の同僚の方も来館され,少人数でこぢんまり,のんびりとした観望会となった.
  あいにくと薄雲が広がってしまっていたが,その雲の隙間から,M27M15なども見ていただき,それなりに喜んでいただけたようだ.

  昨日観望会を担当したのは,私と新人スタッフの2人.
「これまでに天体望遠鏡っていじったことある?」
と聞いてみると,天体望遠鏡を扱うのはここの天文台の望遠鏡が初めてのことだそうな.

  初めていじる天体望遠鏡が天文台の望遠鏡だっていうんだから結構凄い.「初めて運転した車は4トントラックでした」っていうのと同じくらいじゃなかろうか.

  でも,「初めていじる望遠鏡」が初心者用の望遠鏡の方が良いかというと,実はそうでもない.天文台の望遠鏡は,たしかに図体はデカいが,それなりに扱い易いように工夫がされているからだ.重い鏡筒も,ちゃんとバランスをとってあるから片手で動かせるし,赤緯・赤経のクランプはボタン一発.両軸の微調整は電動.もちろん赤道儀なので,基本的に自動追尾である.4トントラックは4トントラックでも良く整備された運転しやすい車両といったところか(ふれあいの里天文台の望遠鏡には自動導入装置はないので,カーナビに相当するものは装備されていないが).
  それに対して,デパートなどで見かける「初心者向け」の望遠鏡はどうか.
  架台もファインダーもヤワ,自動追尾もない(モノによっては微動ハンドルもない!)くせに,「この大きさで脅威の○百倍!」なんて書いてあったりする.車に例えれば,パワステすらなく,バックミラーはヤワ,ハンドルにもアクセルにもブレーキにもガタがあり,そのくせ妙にスピードだけは出る軽自動車と言った感じ.それじゃあ初心者に扱える訳がない.エキスパートじゃないと扱えない「初心者向け」の望遠鏡が巷にあふれているというのが悲しい現実ではある.

  それはさておき,新人スタッフたち,みるみる力をつけつつあり,頼もしい限り.これから先が実に楽しみである.出番を奪られてしまわないように,私ものんびりしてられないぞと.

 

この記事を読んで,「『初心者向け』がただの『安かろう悪かろう』だというのは困ったことだよねぇ.それでも『初めて扱う望遠鏡が天文台の望遠鏡』ってのはやっぱり凄いけど」と思った方,こちらをクリックして共感(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

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2012年8月22日 (水)

たっぷり

  最近,ここの記事の最初がいつも同じだったりするが・・・

  昨日(21日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.昨日もまた快晴で透明度も良い素晴らしい星空.
  ただ,昨日は私が担当だった.

  来館されたのは20人ほど.時間に余裕がありそうだったので,いろいろ見てもらおうと思った.観望会開始直前の時間を利用して,目標天体の導入を少し練習.よし,これでOKだ.

  最初の対象はオーソドックスにアルビレオ.昨日は青い方も色がわかりやすかったらしく,皆さん色の対象を楽しんでおられた様子だった.
「さてもう一つ見ようと思うんですが,(アルタイルを指し示して)凄く明るくて綺麗なんですが,とりあえず小さな点にしかみえないアルタイルがいいですか?それとも,なんだかもやっとしていて見づらいけど,少し大きく見えて形もわかるやつ,まぁ星雲と言うんですが,それがいいですかね?」
と聞いてみた.
  すると,間髪を入れず子供たちから
「星雲!」
という声が上がったので,
「じゃあ星雲にしましょうか.ちょっと待っててくださいね.今望遠鏡を向けますから」
と言って,あれい状星雲を狙う.練習の甲斐あって,1分とかからずに導入.
「真ん中あたり,なんだかぼうっとしたのが見えるでしょう?そしたら,さらによ〜く見てみてくださいね.まんまるじゃないのがわかると思います」

  全員が見終わった時,まだ時間があったので,
「じゃあさっきのもう一つの方,アルタイルも見てみましょうか」
こちらは皆さん明るさに驚いた様子.

  これを見終わってもまだ時間に余裕があったので,
「まだ時間がありますね.さらにもう一つ見てみましょうか」
今度はM15を狙う.
「今度は,数十万個の星の集まりです.と言っても遠いので,ぱっと見た目にはさっきのと同じようにぼうっと見えるだけですが,目が慣れてくると,ぼうっとしたのの周辺のあたりから,粒々に見えてきて,星の集まりだということがわかってきます」
「あ,なるほど・・・あ,ホントだぁ」
「ツブツブ」に見えた人が約7割,残りの3割はぼうっと見えただけといった感じだったか.

  少人数だったし,空は綺麗だったし,いろいろな天体をたっぷり見てもらえて,なかなか充実した観望会だったと思う.
「すぐに見つけられるのが凄いよね」
という声も聞こえた.へへ.星雲やら星団を,1分もかからずに見つけるのはちょっとカッコ良かったでしょ?

  観望会終了後,疲れた体に鞭を入れて,写真撮影を敢行.昨日は17.5cm屈折望遠鏡でM15を狙ってみた.
  その成果が↓(画像処理の時間がとれないので,処理は暫定)
ペガスス座の球状星団M15 なかなか綺麗に写ってくれたかも.

  充実した観望会.その後の写真撮影もそこそこの成果.そのおかげか,今日は結構元気.こういう時,単純な性格は得だ.

  そして今夜も多分晴れ.

  さ〜て,今夜の観望会も頑張るか!

 

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2012年8月21日 (火)

久々に自分でも

  昨日(20日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.そして昨日もまた担当は新人スタッフで私はサポート役.
  空も綺麗で流星もちらほら見え来館された30名ほどの方もだいぶ楽しく過ごされたようだ.
  昨日は目立ったトラブルもなく,私の出番はほとんどなかった(いやいいことだ)が,帰り際に
「いや本当にいい時間を過ごさせてもらいました」
なんて言われるとやっぱり嬉しいもんだねぇ.

  昨日は閉館後天文台に残ったのは私一人.
「さぁて,久々に自分でも何か撮ってやるか」
このところ,他人に見せるとか,他人の練習に付き合うとかばかりだったので,自分で写真撮影などをやるのは久々だ.連日の観望会の疲れで実は体はヨレヨレなのだが,そこはそれ,折角良く晴れているのに何もしないわけにはいかない(いや実は,ここで写真を撮っておかないと某所のネタに困ってしまうという事情もあったりはするわけなのだが).

  まず最初の狙いは「たて座スタークラウド」.
  ここのところ良く晴れていて天の川も良く見え,そんな中で,この「スタークラウド」が気になっていたのだ.
  機材をセッティングしてまず一枚.
たて座スタークラウド 本当はもうちょっと「がっつり」写したかったけれど,まぁこんなもんかなぁ.とにもかくにも,星がいっぱい.もう少し焦点距離の短いレンズがあるといいのかなぁ.
  広角レンズでも一枚.
わし座〜たて座の天の川この辺を狙うにはちょっとタイミングが遅かったかも.もう少し高いうちに狙いたいねぇ.薄雲も出ているようだし.
  天頂近くの夏の大三角に向けてまた一枚.
夏の大三角そして,これまた久々に全天の写真も一枚.
Fe_120820 あれ?

  いつの間にか薄雲が広がっていた.
「まぁこんなもんか」
疲れていることだし,これを機会に撤収.

  毎度思うことだけど,一日おきくらいで「晴れたり曇ったり」になってくれないものかねぇ.今日もどうやら快晴.もちろん今日も観望会だ.休む暇がないじゃないか・・・

 

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2012年8月20日 (月)

この夏一番

  昨日(19日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.昨日は昼間から良い天気で問題なく開館.
  昨日の観望会も,望遠鏡の操作や説明などは基本的に新人スタッフに任せ,私はサポート役.
「今日も楽ちん♪」
なんて思っていたら,
「あのー,アルビレオが(望遠鏡の視野に)入らないんですけど・・・」
まぁね,天頂付近にあると導入しづらいからねぇ.
「どれどれ,かしてごらん」

  ・・・

  むぅ,入らない・・・もしかして!?
  ファインダーがかなりずれていた.これじゃ入らないわけだ.
  一度望遠鏡をアルタイルに向け,ファインダーを調整してもう一度.

  ・・・

  良かった.今度はさくっと導入.

  ・・・という一幕もあったが,昨日の空はこの夏一番の空だった.天の川もしっかり見え,(実は私は一つしか見られなかったのだが)流星も結構流れていたらしく.来館された皆さんにも楽しんで頂けた様子.

  閉館後は,例によって望遠鏡の操作練習をかねていろいろと眺めてみる.これがまた,空の状態が良いので良く見える.アンドロメダ大銀河は,中心部の北西側にある暗黒帯によって,片側がスパッと切られたような印象に見え,二重星団は視野に星がびっしり.望遠鏡を覗いていると,そのまんま中に入っていけるような錯覚に陥る.
「今日はねぇ,こんなものを見てやろうと準備して来たんだよ」
天気が良さそうだったので,天王星を見てやろうと付近の星図を用意してあったのだ.
  現在の天王星の位置は近くに目立つ星がなく,導入にはかなり手間取ったものの,無事に視野にとらえることができた.

  天王星.

  望遠鏡で見た,純粋に視覚的な印象はただ小さく丸く(でも他の星にはない,ちょっと緑かかった水色に見える)見えるだけで,別段面白いわけではない.しかし,太陽からの距離は地球の20倍弱,暗い宇宙空間にひっそりと浮かぶ(と言っても本当は地球の約4倍の大きさがあるわけだが)惑星の姿.これを眺めながら,逆に天王星から太陽の方向を見た光景を想像しながら見ていると,実に神秘的な感じがする.
「うーん久々に見ると,これもなかなかいいもんだ」

  今年一番の綺麗な星空の下,一番楽しんでいたのはどうやら私自身だったらしい.

 

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2012年8月18日 (土)

名前

  ほうおう座の方向,約57億光年彼方に,これまでに観測された例がないほど活発に星が形成されている銀河団が発見された.我が銀河系では年間1〜2個しか星が形成されないが,この銀河団の中心部にある銀河では年間740個もの星が形成されているらしい.我が銀河系で形成される星を,この銀河では一日で作ってしまうのだから驚きだ.
  この銀河団が凄いのはこれだけにとどまらない.質量は太陽質量の2500兆倍もあり,明るさや温度も群を抜いて高い.また,中心部には強烈なX線源があるらしい.

  ニュースではこぞってこの銀河団の名前を「フェニックス銀河団」と書いてある.

  ・・・でも,この銀河団のある方向って,ほうおう座でしょう?ほうおう座なら英語で「Phoenix」なわけで,例えばしし座にある銀河団なら“Leo Cluster”,ペルセウス座にある銀河団なら“Perseus Cluster”なのだから,ほうおう座にある銀河団なら“Phoenix Cluster”,「フェニックス銀河団」じゃなくて,普通に「ほうおう座銀河団」でいいんじゃないの?

  なんて思っていたのだが,NASAのページを良く読んでみると,
“It is named not only for the constellation in which it is located, but also for its remarkable properties.”
とある.なるほど,ほうおう座にあるからというだけじゃなくて,もの凄い銀河団だから,「不死鳥」の意味もこめて「フェニックス銀河団」なのか.日本のニュースサイトでもそのへんを説明して欲しかったなぁ.「まぁた必要以上にセンセーショナルな表現しやがって」なんて思っちゃったじゃないか.

  でもこの銀河団,ちょうどほうほう座の方向に見つかってよかったねぇ.「はえ座」なんかだったらさまにならなかったかも(もっとも,はえ座は天の川に近いから,そんな遠くの銀河団はなかなか見つからないだろうが).

 

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2012年8月17日 (金)

星じゃないもの

  昨日(16日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.
  夕方は雲が多く,やや不安な天気だったが,20:00頃には見事に快晴になり,無事開館.

  昨日は30名ほどが来館.観望対象はまずベガ.
「うわー,きらきらしてる〜」
「きれい〜」
望遠鏡で見ても点にしか見えないわけだが,空が澄んでいるととても明るく見え,結構綺麗なものだ.

  ちなみに,私自身は大口径の望遠鏡で一等星を見るのは結構好きだったりする.

  次にアルビレオ.
「今度は色の違いをじっくり見てくださいね」
「うーん,オレンジと・・・白かなぁ・・・」
「はっきり色がわかる時は,暗い方は青く見えるんですけどね.今日はあんまり色がわかりませんね.色がはっきりわかると,よくトパーズとサファイアに例えられます.まぁ私自身はトパーズもサファイアも見たことがないんで,本当のところはどちらがどちらかわからないんですが」

  とりあえずそこそこ楽しんで頂けたようだ.ここまででほとんどの方が帰って行かれたが,まだ残っている方もあったので,
「いつもならここで終わりなんですが,今日はもうちょっとだけサービスです」
いや,別にサービスということはないんですが,そこはそれ,方便ということで.

「今度はちょっと,星じゃないのを見てみましょうか」
「え?星じゃないのなんてあるんですか?」
望遠鏡の視野にM57を導入する.
「覗いて見てください.真ん中あたりに,星と違う見え方をするのがありませんか?」
「・・・あ,ホントだ・・・なんかこう,真ん中が暗くて,外側が明るいような・・・」
「そうですね,良く見ると,輪っかになって見えるでしょう?これ実は,星の死骸なんです.燃料を使い果たしてしまった星がガスを吹き出しながら萎んで行って,そのガスがぼんやりと光って見えているんですよ」
この後もしばし,M57に見入っておられたようだ.観望会で「見せる側」として,見せる対象が恒星だけというのはなんとも不完全燃焼だが,こうして星雲を見て喜んでもらえるととっても嬉しい.

  さて閉館後は,また新人スタッフの望遠鏡操作練習を兼ねて,M15を見てみる.
「む,すっごく良く見える」
主砲の40cmニュートンで,昨日はかなり拡大して見てみた.ほぼ視野いっぱいに見える球状星団の眺めに私自身も感動.

  いや〜,大口径の望遠鏡ってほんっとうにいいもんですねぇ.

  いかんいかん,しばらく鳴りを潜めていた物欲の虫が目をさましてしまったじゃないか・・・

 

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2012年8月16日 (木)

太陽面通過

「ペルセウス座流星群見ました?」
「とりあえず見ましたよ.でも,流星群は2001年のしし座流星群でなんか満足しちゃった感じがあって,どうしても,そこそこ見えれば『これでいいや』って思っちゃうんですよね」(←これが私)
「そんなに凄かったんですか?」
「いや凄いのなんのって,1時間で1800個近く流れましたからね」
「1800個ですか!次っていつごろ見られるんですか?」
「2094年だそうですよ」
「2094年かぁ〜・・・生きてないなぁ・・・」
「はは,私は雲の上で見ることになりそうです(笑).あ,そういえば,2084年には,火星から,地球が太陽の前を通過する『地球の太陽面通過』が見られますよ.その時は火星から見る予定です.星になっちゃえば自由自在ですからね」

  ちなみに,2084年,火星から見える『地球の太陽面通過』の際には,続いて月も太陽面を通過して行く様子が見られるはず.

  ・・・とまぁ,先日,そんな会話をしていたばかりなのだが,なんと将来の今日の日付,8月16日には,海王星から『天王星の太陽面通過』が見られるのだそうな.ただし,それは西暦111551年のことだそうで,それまで現在の暦が使われているかどうか,いや,それまで人類が滅亡していないかどうかさえわからないが.

  せめて「自滅」してないといいんだけど.

  その時まで人類が滅亡しておらず,文明の発達を続けていることができていれば,もしかして我々の子孫の誰かが『天王星の太陽面通過』を目撃することになるかも.

 

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2012年8月15日 (水)

新しい力

  昨日(14日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.
  夕方から見事に晴れ,無事開館となった.

  でも,昨日の観望会,担当したのは私ではなく,新人のスタッフたち.私は悪魔であくまで補佐.
  昨日は60人弱の来館者があったが,星座の解説,望遠鏡での対象天体の導入,見ている天体の解説など,新人スタッフたちも滞ることなく順調にこなしていた.
「明るい星が3つ見えますね.(それぞれを指し示しながら)これがこと座のベガ,こっちがわし座のアルタイル,そしてこれがはくちょう座のデネブです.云々・・・」
  まだ解説は「通り一遍」の感はあるかなぁ.
「ベガがおりひめぼしでアルタイルがひこぼし」
とか,
「ベガまでが25光年,アルタイルは17光年.ところがデネブはずっと遠くて1800光年」
とか,
「はくちょう座の星の並びを一筆書きすると,おりひめぼしとひこぼしの相合傘になる」
とか,
「デネブの近くには大昔に現れた超新星の残骸がある」
とか,
「はくちょうの首のあたりに,ブラックホールの候補天体がある」
とか・・・話のバリエーションはいくつも考えられる.いずれは,参加者の反応を見ながら,そういうバリエーションを使い分けられるようになってほしいもの.まぁ慣れている私でも結構難しかったりはするけれど.

  とは言え,補佐についた私の出る幕はあんまりなく,昨日の観望会は乗り切った.「新しい力」,頼もしい限りではある.まだまだ足りないところもあるけれど,それはどのみち経験を積まなきゃならないことでもあるし.
  この「新しい力」を大きく育てるのも私の一つの役目.私も頑張らなければ.

  まぁ「新しい力」が大きく育ってくれれば私も楽ができるわけで・・・ふっふっふ.

 

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2012年8月14日 (火)

恨めしや

  いや怪談ではない.

  昨日(13日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会の予定だった.
  が,やっぱり20:00頃は雲が多く,天文台は閉館.
  しかし,開館できるほどの天気ではないものの,明るい星はいくつか見えていたので,新人のスタッフと天文台の望遠鏡の操作練習.
  ベガの導入を練習してもらった後,本当はM57を覚えてもらいたかったのだが,そのM57は時々見えるといった程度,導入の目印となる周囲の星さえ見えない時間が長く,これでは導入の練習にならないということで断念.
  それでもただぼ〜っとしているのはもったいないので,「ダブルダブルスター」を見てみる.
「うーん,こりゃ観望会のネタには無理かなぁ・・・」
望遠鏡を覗き慣れている私はなんとか「ダブルダブル」に見えるけれど,それぞれが近すぎる二重星なので,見慣れていない人には「ダブル」にしか見えそうにない.「ダブルダブル」だから面白いのであって,「ダブル」だとやや離れすぎているのでイマイチ面白くない.

  そうこうしているうちに,ほぼ全天が雲に被われ,撤収.恨めしい雲だ・・・

  帰宅したのは23:00頃.明け方には金星食があるので,とりあえず仮眠.
  そして02:00頃.空模様を見に外に出てみたが,星らしいものは少しも見えず.そうこうしているうちに潜入の時刻となり,とりあえず自室に戻る.
  出現は03:30頃.03:00過ぎにまた外に出てみたが,状況はほとんど変わらず.金星食は結局潜入も出現も見ることはできなかった.ったく,恨めしい雲だ.

  ま,全国的に天気が悪かったらしいから,これも仕方ないか.

 

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2012年8月13日 (月)

ペルセウス座流星群の夜に

  昨日(12日)から今朝にかけては夏の風物詩ペルセウス座流星群の極大.
  城里町ふれあいの里天文同好会恒例の合宿があった.

  流星群や合宿とは関係なく天文台では観望会の予定もあったのだが,夕方はそこそこ晴れていたものの,20:00頃には一等星がいくつか見える程度の天気となり,天文台は閉館.
  ということで星は見えないわけで,同好会のメンバーたちはふれあいの里のキャビンで,ある種の有機物水溶液で目の増感処理(懇親会ともいう).
  21:00過ぎ,晴れ間が広がったので,皆で空を眺めた.雲は多かったが,雲の切れ間には(増感処理の効果もあって?)結構星も良く見えていた.その頃撮った写真が↓.
はくちょう座付近 2012年8月12日 城里町ふれあいの里天文台にて写真には写らなかったが,流星もいくつか.そして,眺め始めて10分くらい経っただろうか,火球クラスのものも.

  なんかちょっと満足.

  上の写真でもわかるように,雲はあったものの透明度は良かったので,天文台の40cm反射望遠鏡でいろいろ眺めてみる.M57M13M15NGC7331・・・などなど.

  その後,また雲が広がってきたので,またキャビンに戻り,増感処理のやり直し♪

  そして午前2時過ぎ.ふと外に出てみたところ,ほぼ快晴になっていた.
「こりゃ二重星団が見たいぞ」
ということで,再び天文台へ.ドームのスリットを開け,望遠鏡を・・・あれ?
  ドームの外に出てみてびっくり.ついさっきはほぼ快晴だったのに,この時にはすっかりベタ曇り.ほんの数分の間にこんなこともあるのか・・・

  ・・・ということでまたキャビンに戻り,(以下略)

  そんなこんなで.
  流星は少ししか見られなかったものの,雲の隙間からとは言えじっくりと天体を眺めることができて(「増感処理」も楽しめたし),なかなか有意義な「ペルセウス座流星群の夜」ではあった.

 

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2012年8月11日 (土)

薄曇りの下で

  昨日(10日)は散々天気に泣かされている「定期観望会」.
  そして昨日も例外ではなかった.夕方は曇り.かと言ってベタ曇りというわけでもなく,ところどころに青空も見えていた.
「こういうのはやりづらいんだよねぇ」
観望会の時間帯では土星は既に地平線近く(会場からは林の向こう側で見えない).木星も月の昇ってくる前.「ところどころに空が見える」といった状況では,ただでさえ見づらい星雲を見られるはずもないし.それでも,参加者があれば,なんとか有意義な時間を過ごしてもらうようにしなければならない.

「こんな天気になるくらいなら,いっそ雨が降ってくれればいいのに」

毎度のことながらそう思う.

  結局,参加者は一家族.空は薄曇り.とりあえず望遠鏡はアークトゥルスに向ける.
「ほら,覗いてごらん.あの星何色?」
「うーん,オレンジかなぁ」
そして今度はベガに向ける.
「今度は何色?」
「あ,白!」
「ね?いろんな色の星があるでしょう?」
ここで,アルビレオを探してみる.この時,肉眼では全然見えていなかったので「無理かなぁ」と思いつつ(実は以前,見えているにも関わらずどうしたことか導入できなかったことがある).
「あ,いた!さっきは色が違う星を見てもらったでしょう?今度は色が違う星が二ついっぺんに見えます」
「青とオレンジ!」
昨日の子は色に敏感だったらしい.

  ここで,「次」に困ってしまった.ここまでは何とかなったが,いくら何でもM57が見えるような状況じゃない.

  ここで先ほどの子が一言.
「星座の形って見たことがない」
・・・むぅ,こと座もわし座もはくちょう座も,北斗七星ですら肉眼では見えないじゃないか.

  !

(もしかして,や座かいるか座なら・・・)
双眼鏡なら,肉眼より暗い星が見える.や座かいるか座なら,その双眼鏡の視野の中でもそれなりに形が見えるじゃないか.

  双眼鏡を三脚に取り付け,とりあえずいるか座に向けてみる(当然,肉眼では見えない状況だったが,ベガとアルタイルの位置から,大体の方向は見当が付くわけだ).
  あまり時間がかかることなく,いるか座の頭部,菱形に並ぶ星たちを双眼鏡の視野にとらえることができた.
「双眼鏡を覗いてごらん.菱形に並んだ星がみえるでしょう?あれがいるか座という星座の頭の部分なんです」
「あ,ほんとだ」
作戦成功.
「じゃあ今度はや座を見てみようか」
またベガとアルタイルをたよりにや座に双眼鏡を向けてみる.
「ほら,弓矢の矢の形に星が並んでいるでしょう?あれ,キューピットが放った矢なんだそうですよ.おりひめぼしとひこぼしの間にキューピットの矢があるってなんかいいよね」

・・・という具合に,肉眼では一等星しか見えないような状況の中,なんとか観望会らしいことはできた.

「また来るね〜」

そう言ってくれると凄く安心.今度の時は晴れてるといいね.

 

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2012年8月10日 (金)

初めて聞かれた・・・けど

  昨日(9日)は城里町ふれあいの里天文台で観望会.

  なんとか開館できたものの,観望会の時間帯は結構雲が多かった.昨日は30名近くの方が来館されたが,半数以上の方にはベガしか見てもらえなかった.
  しかし,後半になって雲が少なくなり,遅れて来館された方に「星雲を見たい」とリクエストされたので,M57を見て頂くことに.大人だけだったので,主砲の40cmニュートンで見てもらった(40cmニュートンで,しかも天頂近い天体を見るとなると接眼部が高くなりすぎ,ドーム内に用意してある階段の一番上に登っても身長170cm以上ないと接眼部に目が届かないのだ).
「こういうところで星を見られるなんてそうそう機会がないですからねぇ」
とのこと.聞けば大阪方面からお越しらしい.
(いや,その方面なら,近くに公開天文台がいくつもありますよ)

  そんな中,そのグループの方からヒッグス粒子についての質問を受けた.
「いや,絶対聞かれると思って一生懸命勉強したんですよ」
が,実は,あまりに難しいからか,この質問を受けたのは昨日が初めてのことだった.

  で,私なりの理解で,一生懸命説明したのだが・・・説明している本人も
「これじゃわからないだろうなぁ」
という感じ.もちろんわかってもらえるはずがない.

  昨年公開された「HAYABUSA」の映画の中で,
「説明しようとすると,自分がわかったつもりになっていただけだということを思い知らされる」
という台詞があったが,まさにそれを思い知らされた(いや,ヒッグス粒子については「わかったつもり」にすらなっていないのだが).

  はぁ,もっと勉強しなくちゃねぇ・・・

 

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2012年8月 9日 (木)

最新画像続々

  日本時間6日午後2時32分に火星に着陸したNASAの火星探査車「キュリオシティ」.現在は様々な観測・分析機器の立ち上げを行っている最中らしいが,「キュリオシティ」が撮影,地球に送信してきた画像が続々と公開されている(それらの画像は「キュリオシティ」のミッションページで見ることができる).
  無数の小石が散らばる大地に映る「キュリオシティ」の影.遠くに霞んで見える「ゲール・クレーター」の外輪山.高くそびえるシャープ山・・・
  「先輩」の「オポチュニティ」(余談だが,オポチュニティの愛称は「Oppy(オッピー)」なのだそうな)や「スピリット」が送って来た画像もそうなのだが,NASAの火星探査車が送ってくる画像というのは,どれもこれも誰かがそこに行って撮ったスナップ写真のように実に自然な印象がある.なんだか「道祖神の招きにまねきにあひて」明日にでも行けてしまいそうだ.

  想像力とは便利なもので,「キュリオシティ」の影を自分の影に置き換えてみたり,職場の3階から眺めた遠くの山々をゲール・クレーターの外輪山に置き換えてみたり,新幹線の窓から見た富士山をシャープ山に置き換えてみたりと好き勝手に「脳内画像処理」をやって妄想を楽しんでいたりする.

  もっとも私が「そこ」に行くのは,星になってから(!)だろうが.

  ところで,今日のニュースでも「小中学生の理科離れ」の記事があった.意識調査では小中ともに「理科好き」が多い一方,中学になると,授業内容の理解度が低くなることが判明,中学で「理科離れ」が進む実態が浮かびあがった・・・のだそうな.
  この記事を読んで,「あれ?」と思った.

  「理解度が低くなる=理科離れ」と考えてしまうことがそもそも間違いなんじゃないのか?

  ちなみに,私自身,小学生の時は「星」についての学習は大嫌いだった.「星の動き」なんていうことを観察してその記録を提出することが宿題だったりするともの凄く嫌だった.それが大人になって,天文の仕事をしているのだから世の中不思議ではある.

  無理して子供たちの「理解度」とやらを上げようとするより,「キュリオシティ」から続々と送られてくる火星の画像をたくさん見せてあげて欲しいなぁと思ったりもする.まぁ私は学校の先生ではないので,無責任にいろいろなことを考えられるのではあるが・・・

 

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2012年8月 7日 (火)

the Seven Minutes of Triumph

  どうもその,「なでしこジャパン」決勝進出のニュースの影に隠れてしまっている感があるが・・・

  日本時間昨日(6日)午後2時32分,NASAの火星探査車「キュリオシティ」が,火星探査機は失敗が多いという「火星の呪い」や,火星大気圏に突入してから着陸までの7分間,地球との通信ができないという「恐怖の7分間(the Seven Minutes of Terror)」を乗り越え,見事着陸に成功した.

  私は,午後1時半頃から,例によってネット中継でこの様子,いや管制室の様子を見守った.
  地球からの最後の指令が発せられ,探査機からそれが実行されたという反応があった時,管制室には大きな歓声が上がった.が,「恐怖の7分間」はここからである.
  それでも,管制室は終始明るい様子だった.カプセルの分離,パラシュート開傘,スカイクレーン分離などなど,一つ一つの動作が確認される度に歓声が上がっていた.
  そしていよいよ「キュリオシティ」のタッチダウン.これが確認された時,管制室では,まるで金メダルを獲得した瞬間のような(いや,それ以上だっただろう)お祭り騒ぎだった.ほとんどの人が両手を高く挙げ,力一杯ハイタッチを交わす人,顔をくしゃくしゃにして涙を流す人,跳び上がる人,周囲の人と抱き合う人.その様子に,思わず私も「うるっ」としてしまった.
  この着陸成功で,NASAJohn Grunsfeld さんは
「歓喜の7分間(the Seven Minutes of Triumph)になった」
と語ったという.

  この成功は実に凄いことだ.「キュリオシティ」は重量が約900kg.これだけのものをはるか火星まで運び,地球よりずっと薄い大気圏を突破して,狙った通り「ゲール・クレーター」に見事,しかも「そっと」着陸させたのだ.

  私が見ていた中継のサイトでは,画面の横にツイッターでの関連したつぶやきが表示されていた.それを見ていて,「あれ?」と思った.
  時々,何と MarsCuriosity というアカウントからの投稿が現れるではないか.しかも,一人称が “I”,“My”,“Me”,つまり「キュリオシティ」が自分で(もちろん,本当はスタッフの誰かだが)つぶやいているのだ.これはまるで,「はやぶさ」「イカロス」「あかつき」じゃないか!
  冷戦時代からふんだんに予算を使って世界の宇宙開発をリードしてきたNASA.しかし,最近は予算繰りも苦しいらしい.そんな中,広く国民の興味を惹きつけ,支持を得るために,日本のやり方を参考にしたのだろうか.なんだかちょっと嬉しいかも.

  そして今日は,マーズ・リコネッサンス・オービターがとらえた,落下傘を開いて降下中の「キュリオシティ」の写真が公開された.そもそも,「キュリオシティ」の前に別な探査機が火星を周回中でなければ得られない画像なわけで,こちらの方はNASAの底力を見せつけたといったところか.

  いずれにせよ,「キュリオシティ」はまだ火星にたどり着いたばかり.搭載された様々な機器を立ち上げるのにはまだ時間がかかるそうだが,これから先,どのような火星の姿を見せてくれるのかとても楽しみである.
  また,「キュリオシティ」の探査期間は2年の予定.しかし,先輩の「スピリット」「オポチュニティ」は当初の予定をはるかに越えて活躍を続けた.「キュリオシティ」にも2年と言わず,もっともっと長く,火星表面で「好奇心」を発揮して,様々な冒険を見せてほしいものである.

 

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2012年8月 6日 (月)

震災後初

  昨日(5日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会.夕方,西の空に雷雲は見えたものの,20:00頃はほぼ快晴で問題なく開館が決定.

  最近,月明かりに邪魔されながらも,結構星も見えていたので,最近の空は透明度が高いのではないかと期待していた.
  昨日の月の出は20:10頃.観望会の時間帯はまだ低いので,天頂近くに見える環状星雲あたりは結構見えるだろうということで,観望会が始まる直前に一度望遠鏡を向けてみた.
「おぉ,がっつり見えるじゃないか!」
思った通り,なかなか良い空らしい.

  「来館者は少ないんじゃないか」
という予想だったので,ベガ→環状星雲→アルビレオ のコースを考えていたが,開館してみると結構な数の来館者となった.ベガ→アルビレオ→オプションとして環状星雲 に予定を変更.

  ベガ,アルビレオを見て,
「ここまではぱっと見てわかる対象だったんですが,次はちょっと中級編.よーく見ないとわからないかもしれませんが,輪っかのような星雲です」
と言ったところで,なんと環状星雲のあたりに雲・・・なんていうトラブルもあったけれど,こと座の神話などお話ししながらなんとか環状星雲も見てもらうことができた.

  で,観望会終了後.

  空の状態が良かったので,一人天文台に残り,主砲の40cmニュートンで写真撮影をすることにした.ふれあいの里天文台は昨年の東日本大震災の時,望遠鏡が台座からズレてしまい,今年の3月に復旧工事が終了するまで閉館を余儀なくされていた.その後もなかなか天候に恵まれなかったため,この望遠鏡で写真撮影をするのは震災後初めてのことだ.さて光軸や極軸に問題はないだろうか.
  月が昇ってくるまでに時間がなかったので,時間をかけてじっくり撮影というわけにはいかなかったが,とりあえず環状星雲を狙ってみる.
「おぉ!いいじゃないか!」
短い露光時間でもいい感じに写る.2分ほどまで露光時間を伸ばしてみたけれど,追尾誤差は気にならない.どうやら,光軸にも極軸にも問題がないようだ.

  で,その成果が↓.
環状星雲 2分×4コマしか撮ってないが,なかなかいい感じ.

  うーん,これから先が楽しみになったぞ.

 

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2012年8月 5日 (日)

やはりと言えばやはりだが

  昨日(4日)も城里町ふれあいの里天文台で観望会の予定だった.
  昼間から晴れてはいたが,快晴というわけでもなく,雲の多い晴れではあった.

  夕方.

  まだ晴れていて青空も見えていたが,昼間より雲が増えたようだった.さて,今晩は開館できるだろうか.
  19:30頃にふれあいの里に到着.昨日は「小さな夏祭り」が行われていて,天文台も無料開放の予定だった.空は・・・あまり変化はないか・・・やや雲が増えたか?

  開館/閉館を決定するのは20:00.さて空の様子や如何に!

  ・・・むぅ,空のほとんどが雲に被われている.ベガやアークトゥルスなど,明るい星も見えてはいるが・・・と思っているうちにも,雲は次第に増え,いつしか星は全く見えなくなってしまった.
「こりゃ無理だね」
遂に閉館を決定.
「はぁ,やっぱりダメでしたねぇ.でも,閉館と決定したから,8時半頃には晴れてるかも」
半分冗談でそう言っていた.

  その後,管理棟でしばし雑談をし,本当なら開館予定時刻の20:30頃に退出,帰路につこうとした.

  で,見上げた空は・・・「あ,晴れてる」

  なんてこった.
  夕方からじわりじわりと雲が増え,開館/閉館を決定するタイミングで遂にべた曇りになった.なのに,それからわずか30分で晴れちゃうんだからタチが悪い.まぁやはりと言えばやはりな展開ではあるのだけれど.
  帰り道,車の窓からは夜空を煌々と照らす月が見えていた.まったく恨めしい.

  でもまぁあの状況で開館を決定していれば多分「やはりと言えばやはり」な展開で結局曇られていただろうから,これは仕方ないか・・・

 

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2012年8月 4日 (土)

どうして続く

  昨日(3日)も市内某所で観望会.天気はまずまず.

  昨日は30名ほどの観望会だったが,まずは星座の案内.ベガ,アルタイル,デネブと紹介して,
「はい,これが夏の大三角ですね.じゃあ今度は,(南西の空を指し示して)こっちの空を見てみましょう.はい,ここにも明るい星が三角形に並んでいます ね.さっきよりも小さいので,これを夏の小三角と呼んでいます・・・ウソですよ,信じちゃいけません.(スピカを指し示して)この一番暗いのはおとめ座の スピカですが,右側の少し赤い星,じつはこれ火星で,一番上の明るい星は土星です.まずはこの土星を望遠鏡で見てみましょう」

  昨日のシーイングはあまり良くなく,控えめの倍率でも今ひとつはっきりした土星の姿は拝めなかった.それでもやっぱり初めて「あの姿」を見ると感動するもの.
「え?これほんと?」
「写真を貼ってズルしたりしてない?」
なんていう会話も.いや写真は貼ったにしちゃしょぼい見え具合ですよ.

  この後,急に東から雲が広がった・・・と思ったのだが,実はコレ,観望会場から十数km離れた場所で行われていた花火大会による煙だったらしい.城里町ふれあいの里天文台では,キャンプ場内でやっている花火の煙で星が見えづらくなるということも度々あるのだが,まさか(花火の規模が大きいとは言え)10km以上離れた場所での花火の煙がやって来るとは思わなかった.
  で,その「煙」の合間に見える夏の大三角について,距離のお話.
「ベガまでは大体25光年,アルタイルは17光年なんですが,デネブまでは1800光年もあるんです.ですから,この大三角,実は非常〜に細長い三角形だったんですねぇ」
「へぇ〜.でも3Dとかで見られないと実感湧かないねぇ」
「ふっふっふ.3Dですか.あるんですよ,これが」
いや立体映像というわけには行かない(赤青眼鏡を充分用意してあればやれないことはないのだが)が,ここで MitakaPlus の出番.地球を離陸して,どんどんと遠ざかる.
「ほら,もうベガとアルタイルは見えてますけど,デネブはまだ出てこないでしょう?」
「あ,ホントだぁ,これはわかりやすいねぇ」

  そして,最後に件の「煙」がなくなったところでアルビレオを見て終了.

  ・・・まぁいいことではあるんだけど.

  どうして天気ってヤツはこうも続くんだろう?これで今週は月曜から五晩連続での観望会だ.
  先週までは夜間は全然天気に恵まれず「晴れない」って嘆いていたのに,今週に入ってからは晴れが続いた.五晩連続で観望会というのは,さすがに体力的にキツい.一日おきに晴れたり曇ったり(いやどうせなら雨の方が良いのだが)してくれれば肉体的にも精神的にも楽なのに.

  ・・・あぁ,やっぱり世の中うまく行かない・・・

 

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2012年8月 3日 (金)

ブルームーンの夜に

  昨日(2日)もまた,城里町ふれあいの里天文台で観望会.

  観望会開始の20:30頃は,土星は西に,月は東に低すぎ,天文台の望遠鏡では見ることができなかった.そして,ベガは高すぎ.40cmニュートンでは接眼部が高すぎ,17.5cm屈折で見るためには,見る姿勢が「イナバウアー状態」になってしまう(まぁ天頂プリズムを使うというテもあるにはあるのだが).
  ということで,最初の観望対象はアルタイル.
  ・・・まぁ明るい星を大きめの望遠鏡で見るというのは結構綺麗なのだが,やっぱり面白みには欠けるかも.

  そうこうしているうちに,都合良く月が木々の間に昇ってきたので,対象を月に変更.
「そう言えば,今日はブルームーンですね.ブルームーンを見ると幸せになれるとも言うんですよ」

  いや,そもそも「一月に2回ある満月をブルームーンと呼ぶ」というのは,アメリカの天文雑誌「スカイ & テレスコープ」の誤解によるものらしく,それを見ると幸せになれるとかいうことも,迷信・・・というより「都市伝説」のようなものだが,不吉な方の迷信と違い,「幸せになれる」という迷信ならば,見た人がその気になっていればその通りになるかもしれないのでまぁいいでしょう.

「いや明るいですよねぇ.望遠鏡で眺めた後は,目に残像が残って,しばらく何も見えなくなっちゃいます」
  望遠鏡で月を眺めた来館者の方々は,その明るさに驚かれた様子.

  昨日の来館者は10名弱.こぢんまりと,とりたてて盛り上がったという感じではなかったけれど,望遠鏡で月を眺め,ちょっと幸せな気分になって頂けたようで,まぁ良しとしよう.

  ・・・

  「逆狼男」な私.月が明るいとどうもテンションが上がらず,閉館後は帰宅してさっさと就寝.

 

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2012年8月 2日 (木)

夢を見ているみたい?

  昨日(1日)夕方は市内某所で観望会.
  出発直前に「車のキーがない!」と大騒ぎしたものの,キーは無事に見つかり,なんとか開始時刻までに会場へ.

  開始時刻は19:00.まだ全然暗くなっていないので,まずは望遠鏡を月に向ける.
  満月近くだったのでやや面白みには欠けたものの,視野に大きく見える月の様子と,その明るさに驚かれた様子.昨日見つけた動画を見てもらいながら,
「あそこに人が行ったんだねぇ」
なんて話も.

  そうこうしているうちに,暗くなり始めた空に土星が見えるようになったので,観望対象を土星に変更.昨日はシーイング抜群で,しっかりしまった土星の姿を見てもらうことができた.

  やっぱり,
「小さいねぇ」
という人もいたけれど,
「それだけ遠くにあるってこと?」
とも聞かれて,
「その通りですね.本当は(月より)土星の方がずっとずっと大きいんですが,月まではたったの40万kmくらい,土星までは14億kmもあります」
納得して頂けた様子.

  土星を望遠鏡で見てみて,
「いやなんか絵を見ているみたい」
「これが本物なんですよねぇ」
中には,
「夢を見ているみたい」
という人も.いや,見慣れている私でも,時々そんなことを思うこともあるんですよ.

  昨日は公民館でのお祭りの一角での観望会だったので,ある時「どさっ」と人が来て「さくっ」といなくなるという何とも妙な感じではあったけれど,参加して下さった方皆さんに喜んで頂けてなにより.

  それにしても,車のキーの管理はちゃんとしなくちゃねぇ・・・

 

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2012年8月 1日 (水)

二晩連続

  昨日(31日)も夕方は晴れ.しかもほぼ快晴.最近では極めて珍しいことに,少しも迷わずに城里町ふれあいの里天文台は開館することに決定.ずっとなかなか開館できなかった天文台,昨日に続いて二晩連続で開館となった.

  昨日は宿泊客が少なく,天文台の来館者も10名弱.こぢんまりとした観望会だったが,まず月を見てもらった.
「うわ,でっか!」
「こりゃまぶしいわ」
「あ!アメリカの国旗が見える」
「はは,でもそれ,タイムリーな話題ですねぇ」
そう,最近,NASAが,ルナ・リコネッサンス・オービターが撮影した,「アポロの乗組員が立てたアメリカ国旗の影」を公開したのだ.

  ちなみに(アメリカの国旗とはやや関係がないが),「アポロ計画」ミッションページで見られる動画,実に凄いのでお試しあれ.私自身はぽかんと口を開けながら見入っていたらしい.職場の人に「どうしたの?」と聞かれてしまった^^;.

「アポロ12号,14号,15号,16号,17号の乗組員が立てたアメリカ国旗が,月面にまだ立っていることがわかったらしいですよ.ただ,11号のものだけは着陸船が離陸する時に吹き飛ばされてしまったらしくて,見つからないようです」

  その後,欠け際の「ジャンセン・クレーター」のあたりを拡大してみてもらう.
「うわぁ,映画見てるみたい!」
「そうやって見ていると,月に行きたくなりますよね?」
「いや確かに行ってみたいわぁ」

  月があまりに明るくて他の天体は見られなかったけれど,なかなか楽しい観望会だったと思う.

  さて今晩も晴れるらしい.天文台もこれで三晩連続開館となるだろうか(私は別な場所で観望会なので参加はできないが).

 

この記事を読んでくださった方,とりあえずリンク先の(NASAの)ページを見てみてください.きっと感動しますよ.あ,でもその前に,こちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

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