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2012年7月31日 (火)

久々に天文台で

  このブログ,昨日の記事でのボヤきが文字通り天に通じたのか,昨日(30日)の夜はそこそこの晴れで,城里町ふれあいの里天文台は無事開館.
  観望対象はとりあえず月.来館者が来る前に,コンパクトデジカメで手持ちコリメート撮影をしてみた.
Moon_120730_2 「ガッセンディ・クレーター」付近の拡大撮影にも挑戦.
Gassendi_120730 手持ちコリメートの一発撮りにしては良くとれたかなと.

  来館者が来て,一緒にこの月を眺める.その中の一人,小学生の男の子もコリメート撮影に挑戦.私は見てないのだが,来館者同士の反応からして,結構良く撮れていたらしい.
  月に満足した後,その男の子から突然のリクエスト.
M57を見せてください」
「よ〜し,M57だな,ちょっと待ってろぉ」
内心,「M57で良かった」と思った.M57なら導入は簡単♪(もっとも,実はファインダーがややズレていて,実際には導入はやや手間取ってしまったのだが・・・)
  残念ながら,月明かりと薄雲のせいで「リング」には見えなかったが,
「あ,この真ん中のぼやっとしたやつ?」
とりあえずわかってもらえたらしい.
「よし,これも挑戦!」
先ほどの小学生,M57も手持ちコリメートで撮影に挑戦しようとしたのだが,
「いやさすがにそれは無理だよ」
表面輝度が高く,比較的短い露光時間で撮れるM57だが,手持ちでブレない程度の露光時間で写ってくれるほど甘くはない.

  ここで,大人の方から,
「もうちょっとこう,はっきり見えるものはありませんか?」
と言われたので,アルビレオにしようかベガにしようかとちょっと迷ったが,雰囲気からして派手めのものが良さそうだったので,ベガに望遠鏡を向けてみる.
「うわ,すっげ!」
視野に明るく見えることに感動してくれたらしい.
  そして,先ほどの男の子,
「これも挑戦してみていい?」
「うん,これならもしかして写るかも」
また手持ちコリメートに挑戦.今度はそこそこ写ったらしい.

  昨日の来館者は10名弱.夏休みとしては少ない人数だが,このくらいの人数だと,リクエストに答えることもでき,写真撮影にも挑戦してもらえてちょうどいい.

  ・・・そんなわけで,久しぶりの天文台での観望会,見せる方も見る方も結構満足.いや何より.

 

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2012年7月30日 (月)

日々いや夜々悶々

  暑い.
  大暑を過ぎた頃から,水戸でも日中は晴れる日が多く,最高気温が35度に迫る日が続いている(もっとも,同じ茨城県内の大子町では37度とか38度とかを記録しているので,それに比べれば”涼しい”方なのだが).

  それならば,そのまんま夜まで晴れていてくれれば良いのだが,どうもそうはいってくれない.日中晴れて暑いならば,夕方に雷でも鳴って,その後また晴れてくれれば,美しい星空を眺められるのだが,最近の雷はただゴロゴロ言っているだけで雨が降るわけでもなく,だらだらとそのまんま夜の間中曇っている.

  昨年の大震災で望遠鏡が赤道儀ごと台座からずれ,昨年一年間は閉館を余儀なくされていた城里町ふれあいの里天文台.今年3月には復旧工事が終わり,4月から再び開館できるようになったのだが,これがまた天気に阻まれてまともに観望会ができていない.4月からこれまで,まともに観望会ができたのはたった1回だけという惨憺たる有様である.その天文台,例年のように先週の金曜から8月の末まで毎晩開館ということになっている.その初日である先週の金曜日は開館したようだが,別な場所で私が参加していた観望会は結局「こうのとり」3号機のパブリックビューイングになってしまっていたから,天文台でもまともな観望会にはならなかっただろう.そして,土曜,日曜は天気が悪く閉館であった.

  夕方になると曇り空を見上げ,「あぁ,また今晩もダメか・・・」と嘆く日々.たまにはスカッと気分良く観望会をやりたいものだ.

  そして今日も昼間は暑く,現在も晴れている.今晩はふれあいの里天文台で観望会の予定.

  はてさて,この先どうなることか・・・

 

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2012年7月28日 (土)

祝!「こうのとり」3号機無事ISSに結合

  昨日(27日)は「定期観望会」.しかし,例によって例のごとく,薄雲を通して月が辛うじて見えるという天気.

  ・・・ったく,どうしていつもこういう天気になるかねぇ・・・

  実は今年度(つまり今年の4月から)はまだ一度も「定期観望会」をまともな形で実施できたことがない.

  そんな状況なので,「もしかして(参加者は)誰も来ないかも」と思っていた.

  ところが.

  学校が夏休みに入っているし,先日テレビでも紹介されたりしたこともあってか,開始予定時刻には20名以上が集まった.こいつはびっくり.しかも月以外は見えそうもないし(その月だって「おぼろ月」だし).

  そこで,ちょうど良いタイミングだったこともあり,「こうのとり」3号機がISSに把持される様子のネット中継をみんなで見て,即席のパブリックビューイングとなった.

  中継を見ること1時間.

  予定では19:05にISSのロボットアームによって把持されるはずだったが,予定が15分のびた.そして何と,その影響で,「こうのとり」が把持される直前から,ISSから画像が送られて来なくなった.
「そりゃないよ」
私だけじゃなく,そして一緒に中継を見ていた人たちだけでなく,世界中で中継を見ていた人の誰もが思ったに違いない.

  まぁ「こうのとり」が無事ならそれが一番・・・でもやっぱりがっかりではある.

  そんなわけで,観望会はなんとも形容のしがたい,失望感の中で終了.

  でもそんな中で,参加した子供たちから
「またねぇ〜」
と言われたのが救いではある.これに懲りず,また来てくださいね.

  とにもかくにも,「こうのとり」3号機,無事ISSへの結合に成功して何より.
  そして,ISS滞在中の星出さんがご自身のツイッターに書いたつぶやきにちょっと感動.

「コウノトリ,捕獲!日本の技術と誇りの詰まった機体に,ほれぼれ.」

 

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2012年7月26日 (木)

ちょっと難しかったかも

  一昨日(24日)から今日まで,市内某施設にて,宿泊をともなう学習会があった.
  これは市の事業で,各教科ごとに市内の小中学生を集め,2泊3日でいろいろな学習を行うというものだ.理科コースのテーマはずばり「宇宙」.ということで,私も講師の一人として参加した(地元の新聞で取り上げて頂いたので見られた方もあると思う).

  初日は午後からで,望遠鏡工作教室(例によってコルキットスピカの製作),そして「はやぶさ」ペーパークラフトに挑戦.
  望遠鏡の方は,1時間半ほどで全員が完成.しかも,取り付け方を間違えたり,「接着の途中で接着剤が固まってしまって大騒ぎ」ということもほとんどなく,今回は実にスムーズだった.
  問題はペーパークラフト.いやね,やる前から不安はあったんですよ.なにせペーパークラフトは根気の勝負.しかも興味のない人には全然おもしろくないだろうし.
  案の定,思いっきりいい加減に作っちゃう人,途中でさっさと投げ出しちゃう人・・・小中学生が,冷房のない暑い部屋で最後まできっちり作るっていうのはやっぱり無理があったらしい.

  夕食の後は観望会.主砲の30cmカセグレンで見てもらう他,子供たちが自分で作った望遠鏡で見て,さらに,他の教科の子供たちに「見せてあげる」という体験をさせたかったのだが・・・これまた例によって例のごとく,中途半端な天気.最初の15分くらいは月がなんとかみえていたけれど,残りの時間は「天文教室」になってしまった.仕方がないこととは言え,この期に及んでさらにお話を聞くっていうのは,子供たちには苦痛だったんじゃなかろうか・・・

  一夜明けて昨日.
  午前中はプラネタリウムと天文台の見学.
  プラネタリウムでは寝てしまった子も多数.まぁね,プラネタリウムを「見せる」方はただでさえお客さんが寝てしまうのは「想定内」なわけで,暑い中頑張って,しかも夜は興奮して(枕投げなどをして遊んで?)眠れなかっただろう子供たちに「寝るな!」っていうのは酷な話.
  天文台見学は城里町ふれあいの里天文台へ.子供たち,大きな望遠鏡と,天文台のドームに興味津々の様子.昼間なので実際に星を見ることはできなかった(ふれあいの里天文台は自動導入装置がないので昼間の星を見るのは難しいのだ)が,「今度は夜に来て星を見てみたい」という子もいて,それなりに良い経験だったかなと.ぜひ来てくださいね.

  昼食後は「調べ学習」.事前に調べたいことの調査がしてあって,それをもとにグループ分け.そのグループごとに「調べたいこと」を調べさせようというわけだ.
  こちらの狙いとしては,わからないことをグループで話し合いながら,資料を探して調べ,「わかったこと,わからなかったこと」をまとめて欲しいということだったのだが・・・
  「本に書いてないです」とさくっと諦めてしまう子.知っていることだけでまとめ,あまり調べようとしない子・・・などなど.
「わからなかったことが一つわかると,またわからないことが見つかって,それを調べているうちにまた知りたいことが見つかって,それを調べて行くとまたわからないことがみつかって・・・っていうのが,僕は理科の本当のおもしろさだと思うんだよ」
と言ってはみたけれど,子供たちにはまだちょっと難しかったかも.

  さらに一夜明けて今日.
  今日は理科のメニューはないので私はお役御免.一昨日も昨日も暑い中ほとんど立ちっぱなしで疲れたのなんの・・・

  今ひとつ(いやふたつ,みっつ・・・?)うまくいかなかったところもあったけれど,もう少し工夫すれば子供たちにもっと良い体験をさせてあげられるかも.次の機会にはもう少しうまくやれる・・・ようにしなきゃねぇ.

 

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2012年7月23日 (月)

犬の日

  昨日(22日)は大暑.いよいよ一年中で一番暑い時期ということだ.

  西洋ではこの,一年中で一番暑い時期のことを「ドッグ・デイズ」と呼ぶ.今頃は,全天一明るい恒星であるシリウスが,日の出とともに昇り,日の入りとともに沈むことから,太陽とシリウス(おおいぬ座の一等星なのでドッグ・スターとも呼ばれる)が一緒に照りつけるので暑くなると考え,この暑い時期のことを「ドッグ・デイズ」と呼ぶわけだ.これは古代ローマの時代から続いていることで,少なくとも古代ローマ時代に,7月末頃,太陽が見えている方角の近くに,シリウスもある「はず」だということがわかっていたということだ.

  時々思うのだが,昔の人の観察力・想像力というのは凄い.

  太陽が明るくて全然見えないのに,どうして太陽とシリウスが地平線の上にあるとわかったんだろう?それだけじゃない,いわゆる「誕生星座」だって,どうしてその時太陽のある方向にその星座があるとわかったんだろう?
  「宵の明星」と「明けの明星」が同じ星だとどうしてわかったんだろう?

  などなど,列挙にいとまがない.もちろん,少し考えてみれば「なるほどそうやって知ったのか」と想像できないこともないが,それはあくまで知っている事実から逆に考えているから思いつくのであって,なにもないところから事実を見出すというのはやっぱりとんでもなく凄いことだと思う.

  ・・・それはともかく・・・

  今年の天気,どうにかならないものか.一週間前は猛暑でひぃひぃ言っていたのだが,「大暑」の昨日はやや肌寒いくらいで,昨晩も眠る時にはタオルケット一枚では寒かった.そして今朝出勤する時もウィンドブレーカーを着て自転車をこいで来た.こんなにも暑かったり肌寒かったりしたら,体がついて行けないじゃないか.
  梅雨の間,時々猛烈な雨が降ったりもしたけれど,「しとしと」と降ることはほとんどなく,全体的に見れば「空梅雨」だった.かと言って晴れるわけでもなく,観望会は惨憺たる有様.震災の影響でずっと開館できなかった城里町ふれあいの里天文台,今年の4月にようやく復旧したのに,これまでたった一度しかまともに観望会ができていない.その天文台は今週末から来月末まで,「晴れれば」毎晩開館の予定.震災の影響で全く開館できなかった去年の分まで頑張りたいけど,天気がそれを許してくれるかどうか・・・

 

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2012年7月21日 (土)

祝!H-IIBロケット3号機 打ち上げ成功!

  今日(21日)午前11時6分,種子島宇宙センターから,国際宇宙ステーション補給機「こうのとり」を搭載したH-ⅡBロケット3号機が打ち上げられた.
  ロケットは順調に飛行,約15分後に「こうのとり」は予定の軌道に投入され,打ち上げは成功した.

  例によって,この打ち上げをネット中継で見守った.
  何度見ても,ロケットの打ち上げというのはいいもんだと思う.秒読みが終わるやいなや轟音と真っ白な煙を残して空高く飛んで行くロケット.その姿を,
「まるで宇宙へと向かう意志の塊のよう」
と表現した人がいるが,まさにその通りだと思う.そして,その姿を見ていると,宇宙への夢を大きくかきたてられる.

  で,今回もそんな姿を眺めるのを楽しみにしていたのだが・・・

  今日の種子島は雨.打ち上げられたロケットはあっという間に雲に隠れて見えなくなってしまった.「宇宙へと向かう意志の塊」の姿を堪能する暇もなく・・・絵的には今回の打ち上げはちょっとつまらなかったかも(実は今晩予定されている観望会・・・いや天気が絶望的なので天文教室になるだろうが・・・で打ち上げの動画を見せて話題にしようと思っていたのだが,ちょっと使えないかなぁ.

  まぁしかしそれはあくまで見た目の問題.実際のロケットは無事に飛行し,「こうのとり」もちゃんと軌道に乗ったということが重要なわけで.
  あとは27日夜のISSへのドッキングがうまく行くように願うばかりだ.

 

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2012年7月19日 (木)

また火星の呪い!?

  昨年11月26日に打ち上げられた火星探査車「キュリオシティ」.打ち上げ後も順調に飛行を続け,来月5日に火星に着陸する予定となっている.

  これまでの探査車に比べて大型の「キュリオシティ」,火星への着陸は「もはや曲芸」とも言われるほど複雑な方法を使う.まずは「エアロシェル」と呼ばれる巨大な熱シールドに格納されて火星の大気圏に突入する.高度約7kmに到達した頃,直径16m,長さ50mという巨大なパラシュートを展開する.高度約1.8kmで降下ステージを分離,逆噴射ロケット(ヒドラジンスラスタ)を噴射して減速し,「キュリオシティ」を吊り下げ,「キュリオシティ」が軟着陸すると,ケーブル類を切断する・・・というのがおおまかな手順である(と思う).

  この時,火星から地球まで信号が届くのに時間がかかるため,あの「はやぶさ」と同じように,探査機は自律行動をすることになる.そして,探査機は火星を周回中の「マーズ・オデッセイ」と「マーズ・リコネッサンス・オービター」を中継して地球と交信する計画であった.

  が,「マーズ・オデッセイ」の方が,今年6月から姿勢制御系のトラブルによって度々「セーフ・ホールド・モード」に入ってしまい,この探査機の信号を中継することが難しくなってしまっている.「マーズ・リコネッサンス・オービター」は,データを「記録してから再生」することしかできないため,着陸の瞬間のデータを即時中継できる「マーズ・オデッセイ」の不具合は非常に痛いらしい.

  火星探査はとかく失敗が多い.ロシアに至っては,ソ連時代から20以上の探査機を打ち上げているが,計画通りに成功した探査機は1機もない(ついこの間も,「フォボス・グルント」が失敗したばかり).日本も「のぞみ」で失敗しているし,比較的成功率の高いアメリカでも,「マーズ・オブザーバー」や「マーズ・ポーラー・ランダー」等が失敗に終わっている.世界的には,打ち上げられた探査機の3分の2ほどが失敗に終わるか,部分的な成功にとどまっており,この状況を(オカルト的な意味ではなく)「火星の呪い」などと表現することがある.

  「キュリオシティ」のプロジェクトマネージャーをつとめる Pete Theisinger氏によれば,
「うまく行くためにあらゆる手を尽くした.成功のために思いつくものはすべてやった」
とのこと.「プロジェクトマネージャー」とはかくあるものか.そういえば,あの「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーだった川口教授も,「はやぶさ」が行方不明になっていた時のことを振り返って同じようなことを言っていた.

  いずれにせよ,「キュリオシティ」には「火星の呪い」を見事打ち破り,火星表面から我々の「好奇心」を大いにくすぐってほしいものである.

 

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2012年7月18日 (水)

2年ぶり

  昨日(17日)夕方は市内某小学校で観望会の予定だった.が,夕方には雷.
  雷はほどなくして止み,観望会の予定時刻までには雨も止んだのだが,さりとて晴れるわけではなく,
「こんなことなら,雨が止まなければよかったのにねぇ」
雨が降っていれば諦めもつくが,雨は止んだのに晴れてないというのはなんとも悔しい.

  と言ってみても,星が出ていないのでは観望会にならないので,屋内での天文教室となった.

  ・・・ということは,復旧なった自作プラネタリウムの出番.

  実はその小学校,私の自作プラネタリウムとはずいぶんと縁がある.
「天文教室」にプラネタリウムを初めて持ち込んだのは,この小学校だった.その時はセガトイズのホームスターと,学研の「大人の科学」の付録を改造した試作1号機だったが.
  この時,ホームスターではやっぱり多人数では暗すぎ,「大人の科学」の付録では星がでかすぎた.「天文教室」が終わった後,
「来年までには,多分”改良型”ができていると思いますよ」
と言っていた.
  そして,その年の秋までに試作2号機が完成,翌年の春に強化改造をして試作2号機改になり,この年の夏,やはりこの学校での「天文教室」で投影を行った.
  さらにその後,現在使っている自作プラネタリウムを完成,最初に投影を行ったのもこの学校だった・・・ということは,この学校での観望会はよくよく天気に恵まれていないわけだが.

  そして昨年,やっぱりこの学校での観望会は晴れず,屋内での「天文教室」となった.が,
「いつもならここで自作プラネタリウムが登場するんですが,実は今年の震災で壊れてしまいまして・・・」
という話をしていた.

  で,昨日.
「なんだかねぇ,やっぱりダメですかねぇ.何年か前はプラネタリウムを見せて頂いたんですけど,あれは震災で壊れちゃったんでしょう?」
と言われた.ふっふっふ.
「それがですねぇ,ついこの間修理が終わったんですよ」
「じゃあ今日はあるんですね?」
「はい!」
「それは楽しみ」

  というわけで,2年ぶりのプラネタリウム投影となった.

  部屋を暗くし,「なんちゃって青空投影機」と「なんちゃって夕焼け投影機」の明るさをだんだんと暗くしていく.同時に,恒星を写す電球の明るさを上げてゆく.ついでに「虫の声」の音量も上げていく.
「空がだんだん暗くなるにつれて,星が見えるようになってきます」

「うわー!」「すげー!」「きゃー!」「星がいっぱい!」
子供たちの盛大な歓声.いやはや,この瞬間はやっぱり嬉しいねぇ.

  が,子供たちには何とかして一度静かにしてもらわないと話が始められない.かと言って,
「はい,静かにして〜」
というのも味気ない.
  そこで,昨日は一つの作戦を思いついた.
「はい,ちょっと静かにしてみましょう.何か聞こえませんか?」
そう,「虫の声」をここで利用してやるわけだ.
「あ,虫の声!」「こおろぎ?」
相手が素直でない大人たちだとここで笑いが出てしまうところだが,素直な子供たちだと静かにして耳を澄ませてくれる.素直っていいねぇ.

  で,夏の星座たちの紹介,天の川の話,明け方に昇ってくる冬の星座たちの話などをして,投影終了.

  震災直後,床に転がっている姿を見てすっかり修理する気をなくし,しばらくほったらかしになっていた自作プラネタリウム.やっぱり修理できてよかった・・・

 

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2012年7月17日 (火)

フライト 5A.1(後編)

  ペーパークラフト国際宇宙ステーションシリーズ,第17回の今回は,フライト5A.1(後編).

  2月13日,「デスティニー」左舷側側面に「船外保管プラットフォーム(External Stowage Platform : ESP-1)」が取り付けられ,そこに予備の「冷媒流量制御装置(Pump and Flow Control Subassembly : PFCS)」が取り付けられた.「ESP」とは,主要な船外機器の故障に備えた予備品(Orbital Replacement Unit : ORU)を保管する場所となるものである.「PFCS」は,ORUの一つであり,「P6トラス」の冷却に使われている同様の機器の予備品である.また,次のフライト6Aで運ばれる「直流切り替えユニット(Direct Current Switching Unit : DCSU)」もここに取り付けられることになる.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月13日の状態)デスティニー」左舷側に取り付けられた「ESP-1」と「PFCS
「デスティニー」左舷側に取り付けられた「ESP-1」と「PFCS」

  3月18日,地球から運んだ荷物の搬出,ISSからの不用物の積み込みを終えた「レオナルド」を「ディスカバリー」のリモート・マニピュレーター・アームが把持,「レオナルド」は「ユニティ」地球側の共通結合機構から取り外され,「ディスカバリー」のペイロード・ベイの所定の位置に戻された.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月18日の状態)

  3月19日,2000年11月2日にソユーズ TM-31 (フライト2R)ISSに到着して以来,ISSに滞在していた第一次長期滞在クルー(expedition 1)を乗せ,STS-102「ディスカバリー」が分離.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月19日の状態)

  ここまででフライト5A.1は終わりだが,次のフライト6Aまでの間に・・・

  4月16日,プログレス補給船(M-44)が分離.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年4月16日の状態)
  4月18日,「ザーリャ」地球側のドッキング・ポートにドッキングしていたソユーズ宇宙船(TM-31)が「ズヴェズダ」後方のドッキング・ポートに移動.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年4月18日の状態)
  ・・・というわけで,今回の地味〜なアップデートが終了.これだけやって,ぱっと見でわかる違いは「PMA-3」が,「ユニティ」の地球側から左舷側に移動しただけという・・・

  この「国際宇宙ステーション建設計画」はひたすら根気と忍耐の作業なのであった.

  完成写真の大きな画像はこちらからどうぞ→ “Flight 5A.1

 

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2012年7月16日 (月)

祝!星出さん宇宙へ!

  日本時間昨日(15日)午前11時40分,カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から,日本人宇宙飛行士の星出彰彦さんを載せたソユーズロケットが打ち上げられた.打ち上げ後,ロケットは順調に飛行し,ソユーズ宇宙船は9分後に国際宇宙ステーションへと向かう軌道に乗った.

  この様子を,例によってネット中継で見守った(こういう打ち上げの時はほぼ例外なくネット中継がある.いい時代になったものだ).スペースシャトルの打ち上げの時は,なんだかハラハラしながら見守るのだが,昨日の打ち上げは何となく安心して見ていられた.スペースシャトルの方は,チャレンジャー空中分解事故の映像が強烈に印象に残っているからだろうか.

  それにしてもソユーズの打ち上げは美しい,と思う.発射の際,4方向にアームが開く「チュルパン」もさることながら,やや細身のロケットが,後方に煙をたなびかせながら上昇して行く姿は独特の美しさがあると思う(と言いつつ,シャトルの打ち上げの方が好きなんだけど).

  中継では,宇宙船内に取り付けられたカメラによって,宇宙飛行士の様子も映し出されていた.3人とも至極平然としている様子も驚きだが,何よりも,
「窮屈そう」
である.国際宇宙ステーションへのドッキングは17日.ということは2日ほどああいう狭い空間で過ごす(打ち上げの際に乗っているのは真ん中の帰還船の部分.打ち上げ後は軌道船も使えるのだろうが,それでも空間的には倍になる程度だからやっぱり窮屈だ)のだから大変そうだ.

  星出さん曰く,今回のフライトは
「宇宙の家に帰るよう」
なのだそうな.星出さんは,初めての宇宙飛行の際,国際宇宙ステーションに日本の実験棟「きぼう」を取り付ける作業をしているから,何となくその気分はわからなくもないけれど,

「なんと羨ましい!」
宇宙へ「帰る」だなんて.

  あぁ,(絶対無理だけど)生きているうちに一度くらい,国際宇宙ステーションに行ってみたいなぁ・・・

 

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2012年7月15日 (日)

復旧デビュー戦

  昨日(14日)は水戸から車で約30分,東海村役場で自作プラネタリウムの投影会.村役場で毎年行っている「キャンドルナイト」イベントの一角で行ったもの.
  東日本大震災で倒壊した自作プラネタリウム,数週間前にようやく復旧が完了して,昨日で「復旧デビュー戦」というわけだ.ついでに,先日購入したハンディプロジェクターもぶっつけ本番で使い,さらに,「虫の声」の演出もしてみる.

  投影は19:30スタートで20分弱を4回.

  その最初の投影が始まる少し前,早めに会場にいらした方に,プラネタリウム投影機を見て,
「これ,何台くらいあるんですか?」
と聞かれた.
「世界にこれ一台だけです」
「ほんとですか?」
「間違いないです.なにせ私が作ったものですから・・・しかもこれ,昨年の震災でどーんと倒れ,つい先日ようやく修復が終わったところで,今日が復旧してから初めての投影なんです」
「それは楽しみですね」
・・・投影を始める前にこういう会話になるとは思ってもみなかった.

  さて予定通り19:30から第一回目の投影.会場に集まった方は50名弱くらいか.
「今日の日没は午後6時54分頃です.空が暗くなるとともに,星がすこしずつ見えてきます」
「なんちゃって青空投影機」の明るさをすこしずつ暗くしていき,恒星球の電球をすこしずつ明るくしてゆく.同じタイミングで,「虫の声」の音量を上げていく・・・
「うわー!」
「星がいっぱい!」
「きれい!」
うーん,やっぱりこういう反応をされると嬉しいねぇ.この嬉しさを味わうのも実に久しぶりだ.

  あれ?

「虫の声」には誰も反応してくれない・・・虫の声は無視ですか?

  それはともかく.

  北斗七星から春の大曲線の紹介・・・と進んだところで,
「実際の夜空では,(スピカの上あたりを指し示して)ここにもう一つ明るい星が見えます.実はこのプラネタリウムではこの星は写せないのですが,その星の正体がこれです」
と言って,ハンディプロジェクターの出番.天井に土星の写真が写る.
「わー,土星だ!」
という子供の声も.

  ふむふむ,ばっちりだ.恒星球の電球を暗くしなくても,天井に写った恒星が邪魔にならない.さりとて,11ルーメンという明るさだと,プロジェクターの映像を消した後でもすぐ恒星がちゃんと見える.まさに狙い通り!

  その後,七夕の話題から夏の大三角の紹介・・・と進んだところで,今度はM57M13の画像を投影してみる.
「・・・」
むぅ,こちらはあんまり反応がない.やっぱり星雲・星団というのは,普通にはあんまり馴染みがないからねぇ.

  そして,時間を進め,真夜中の空に見える天の川の話,そして明け方に東の空に昇ってくるオリオン座の三つ星「土用さぶろう」の話をしたところで会場も朝に.

  ・・・という具合の流れで,これを合計4回.来場された方はのべ約200人といったところか.

  とりあえず,(「虫の声」はともかく),自作プラネタリウムは何の問題もなく使えるようになった.また,ハンディプロジェクターも狙い通り使えることがわかったのが収穫.

  そして,久々に「歓声」を聞くことができたのが何より.

  ふう,これで,曇ってしまった時の「天文教室」も少し楽になるぞと.

 

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2012年7月13日 (金)

無罪放免はならず

  2010年の1月から始まった,地元の新聞での週一回の連載.
  始まった当初は1年間で終わりのつもりだったのが,いつの間にか二年半も続いた.

  が,やっぱりこれだけ続くと,ネタがとても苦しい.同じ時期なら,見える星座は同じ.惑星が見頃の時期ならば,やっぱりその惑星を見て欲しいので,そのネタで記事を書くのだが,土星はいつも土星だし,「去年は木星だったものが今年は火星」なんてことがあるわけない.

  ・・・というわけで,「そろそろ終わりにしてはどうか」という話をしていた.

  で,先日,新聞の担当の方から「その件でお話をしに行きます」との連絡をいただいた.
「これはもしかしてこれで無罪放免?」
と一瞬思ったのだが,「編集長と一緒に」とのこと.

  え゛,編集長も一緒に!?

  終了ならば担当の方だけでいいわけで,編集長まで来るとなると,もしかして・・・

  案の定,「せめて今年いっぱい」とのことで,「無罪放免」とはならなかった.しかも,
「一年休んだあと,また再開ということで」
ということになった.むぅ,これは「執行猶予つきの刑期延長」?

  話の流れからして,再開した後,また苦しくなったところで一年程度休み,そしてまた再開というサイクルでということらしい.
・・・ということは「終身刑」ですか!?

  再開して「続・ほにゃらら」,一年休んで「続・続・ほにゃらら」そして「またほにゃらら」「またまたほにゃらら」・・・團伊玖磨の「パイプのけむり」のようになったりして.

  原稿との戦いは果てしなく続いてしまうのだろうか.

 

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2012年7月12日 (木)

フライト 5A.1(前編)

  ペーパークラフト国際宇宙ステーションシリーズ,第16回の今回は,フライト5A.1(また長くなるので今回も前編のみ).
  2001年3月10日,STS-102ミッションのスペースシャトル「ディスカバリー」がドッキングした.
  このフライトでは,初めて多目的補給モジュール(Multi Purpose Logistic Module : MPLM)「レオナルド」を使用したISSへの物資の補給が行われ,第一次長期滞在(Expedition 1)クルーと第二次長期滞在(Expedition 2)クルーが交代した他,次のフライト6Aでロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System : SSRMS)の取り付けをするための準備などが行われた.

  まずは,STS-102「ディスカバリー」.
1/100スケールペーパークラフトによる スペースシャトル「ディスカバリー(STS-102)
  「デスティニー」船首側に取り付けられた「PMA-2」にドッキングして↓
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月10日の状態) このフライトから,スペースシャトルは「上向き」にドッキング.実はスタンドの高さは,これを基準に作ってあったのだった.
  別角度から↓
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月10日の状態・その2)PMA-2」にドッキングした「ディスカバリー(STS-102)」↓
「PMA-2」にドッキングした「ディスカバリー(STS-102)」

  3月11日,まず,「ユニティ」左舷側の共通結合機構に取り付けられていた「初期通信アンテナ」が取り除かれ,「PMA-3」が,地球側の共通結合機構から左舷側の共通結合機構に移設された.地球側の共通結合機構は,この後,主に多目的補給モジュール(Multi Purpose Logistic Module : MPLM)の結合に用いられることになる.
  次いで,「デスティニー」の天頂側に,「上部結合機構(Lab Cradle Assembly : LCA)」が取り付けられた.これは,次のフライト6Aで運ばれるロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System : SSRMS)取り付けの際の「足場」となるものである.そして,SSRMSの運用に必要となる配線トレー(Rigid Umbilical)が,「デスティニー」の地球側に取り付けられた.
  なお,これらの作業を行ったこの日の船外活動は8時間56分に及び,この時点で,「スペースシャトル計画」史上最長の船外活動となった.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月11日の状態)↓「ユニティ」左舷側の共通結合機構に移設された「PMA-3」.
「ユニティ」左舷側に移設された「PMA-3」 ↓「デスティニー」天頂側に取り付けられた「上部結合機構(LCA)」.
「デスティニー」天頂側に取り付けられた「上部結合機構(LCA)」 ↓「デスティニー」地球側に取り付けられた配線トレー(Rigid Umbilical).
「デスティニー」地球側の配線トレー(Rigid Umbilical)

3月12日,「ディスカバリー」のリモート・マニピュレーター・アームにより,ペイロード・ベイから多目的補給モジュール「レオナルド」が取り出され,「ユニティ」地球側の共通結合機構に取り付けられた.
  多目的補給モジュール(MPLM)は,イタリア宇宙機関が開発した全長6.4m,直径4.6mのモジュールで,スペースシャトルのペイロード・ベイに格納されて打ち上げられ,ISSに約10tの積荷を搬入することが可能である.また,これまではスペースシャトルISSの間で物資を移動する際は,直径が約60cmの与圧結合アダプタ(PMA)のハッチを通すしかなかったが,MPLMと共通結合機構のハッチは直径が約130cmあり,MPLMを用いることでより大型の荷物をISSとの間でやりとりすることが可能となった.
  なお,「レオナルド」が初めて使われる今回のミッションでは,種々の試験や動作の確認のため,「レオナルド」側面には目印となる“Visual Target”がいくつも描かれていた.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月12日の状態)↓別角度から.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2001年3月12日の状態・その2) ↓多目的補給モジュール「レオナルド」
1/100スケールペーパークラフトによる 多目的補給モジュール「レオナルド」 モジュール側面に描かれている目玉のような模様が“Visual Target”である.
そして↓「ユニティ」地球側の共通結合機構に取り付けられた状態.
「ユニティ」地球側に取り付けられた「レオナルド」

  「レオナルド」に限ったことではないのだが,
  実際の国際宇宙ステーションの建設では「つけたりはずしたり」が結構多い.それを再現するとなると,当然ペーパークラフトでも「つけたりはずしたり」する必要が出てくる.しかも,実際と違い,ここは重力下である.結合部分をいろいろと工夫しないと,「気がついたら外れて落ちていた」とか,「外せるようにしたつもりがくっついて取れなくなってしまった」とかいうことになる.なので,この「レオナルド」(と,後にここにも登場することになる「ラファエロ」)の製作にあたっては,「ユニティ」の共通結合機構の部分だけを別に作り,それと組み合わせつつ作るという面倒な作業をこなした.おかげで,着脱は結構うまく行っているようだ.シャトルのペイロード・ベイからは時々落ちてしまうのだけれど.

  ・・・というあたりで,今回はおしまい.後編に続く・・・

 

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2012年7月11日 (水)

夜明け前に

  昨日(10日)夕方はとりあえず晴れていた.快晴というわけでもなかったので,自室でゆっくりしていた.

  午前2時半頃.
  外を見てみると,やっぱり「とりあえず」の晴れ.
「さて,全天の写真だけでも撮るか」
と,屋外に出るつもりになったのだが・・・

  眼鏡がない.

  いや,昨日は車を運転して帰宅したのだから,間違いなく眼鏡は自宅にあるはずだ.さてどこに置いたんだっけ?
  普段眼鏡をかけている人なら結構経験があると思うのだが,眼鏡を無くすと,なかなか見つからない(私だけ?).あっちこっちとひっくり返しながら探すのだが,やっぱり見つからない.
  3時過ぎ.やっぱり見つからない.
「むぅ,もう夜が明けてしまうじゃないか」
もう東の空は明るくなりつつある.

  仕方なく,眼鏡を諦めて外へ.まぁ眼鏡がないと星は良く見えないわけだが.

  幸いというか何というか,今朝は東の空に木星と金星が並んで明るく輝いていた.それだけ明るく光っていれば,眼鏡がなくても見えるというものだ.で,東の空にカメラを向けて一枚.
明け方の木星と金星 2012年7月11日 自宅にて 見てのとおり,もう空が青い.

  つい数ヶ月前,この2つの惑星は夕方の空に並んで見えていた.そんなことを思うと,何だか不思議な気分ではある.

  ちなみに,上の写真,金星(下)のすぐ隣に写っているのは,おうし座のアルデバラン.

  この写真を撮った時は眼鏡をかけておらず,アルデバランは見えていなかったのであった.

  眼鏡を外した時は,ちゃんとわかりやすいところに置いておきましょう.

 

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2012年7月10日 (火)

火星の大パノラマ

  雄大な景色を見て感動したという体験はないだろうか.
  そんな時,それを写真に残したいと思ってみても,カメラが切り取れる範囲というのは意外に狭い.魚眼レンズで撮れば,
阿蘇火山博物館にて こんな風に広い範囲の写真が撮れないこともないが,そもそも画像が小さくて,もともとの雄大な雰囲気は全然なくなってしまう.

  そこで出番なのがパノラマ写真.複数撮影した画像をつなぎ合わせて大きな写真にするというものだ.例えば,乗鞍岳に行った時の写真が↓.
「肩の小屋口」のパノラマ (クリックで拡大,1825 × 300 pixel,162kb)
ここではファイル容量の都合で小さな画像にしているが,フルサイズの画像だとなかなかいい感じだ.パソコンの画面に表示させ,ややディスプレイに近づいて眺めながら画像をぐりぐり動かしていると,その風景を見ている時の感動が蘇ってくる.

  ・・・で,ここからが本題.

  NASAのジェット推進研究所が,火星探査車「オポチュニティ」のカメラがとらえた巨大(23,096 × 7981 pixel!)なパノラマ画像を公開した.2011年12月21日から2012年5月8日の間に「Greenly Haven」と呼ばれる露出岩石のところで撮影された817枚の画像を合成して作られたものだ.
  フルサイズの画像は “Space Images: 'Greenly Panorama' from Opportunity's Fifth Martian Winter” からダウンロードできる.また,Nasatech のページでは,マウスでぐりぐり回転させて見ることのできる画像もある.

  「直接火星で見るのに次ぐすばらしさ」

  とは公開したNASAの声明の中にある評価.いやまさにその通り.両方とも実に素晴らしい.色の違いを強調するため,実際にそこに行って見るのとはだいぶ違う色だとのことだが,それでも,まるで探査機に乗って,その場で周囲を見回しているような気分にさせられる.お試しあれ!

 

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2012年7月 9日 (月)

最古のクレーター

「最古のクレーター跡を発見か」
というニュースがあった.地質調査によって,グリーンランド南西部で,およそ30億年前に巨大隕石が衝突した痕跡が見つかったということらしい.もうクレーターの形は残っていないらしいが,記事によれば,衝突した隕石の直径は30km超,クレーターが形成された当時の直径は500km〜600kmとのこと.
  30億年前となれば,地球上にはまだ細菌と古細菌の祖先しか現れておらず,この衝突を「目撃」した生物はいないわけだが,さぞかし凄まじいものだっただろう.
  ちなみに,地球上にも(天体の衝突によって形成された)「クレーター」とされる地形はいくつもあるが,その最大のものは南アフリカにある「フレデフォート・ドーム」.20億2300万年前に形成されたと考えられ,直径10〜12kmの小惑星が秒速20km程度で衝突したとされる.また,恐竜が絶滅した原因とされるのが南米にある「チクシュルーブ・クレーター」を形成した隕石衝突で,この時は直径10〜15kmの隕石が,やはり秒速20km程度で衝突,マグニチュード11に相当する地震が発生し,高さ300mにもなる津波が引き起こされたと推定される.

  いずれにしても,こういう巨大衝突は,地球上の生物に絶大な被害をもたらすことになる.生きているうちに超新星爆発は見てみたいけれど,巨大隕石の衝突は見たくないなぁ.

  ・・・というわけで,久々にNASAの“Current Impact Risks”を覗いてみる.トリノ・スケールで「1」とされている小惑星が2つ,残りは全部「0」.どうやら,「小惑星が落ちてくる」と心配するのは,現時点では文字通り「杞憂」と言えそうだ.

 

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2012年7月 8日 (日)

七夕の夜に

  昨日は七夕.
  しかし,天気はあいにくの雨.
  というわけで,観望会の予定だった城里町ふれあいの里天文台もあえなく閉館.

  しかし,もうすぐ夏休みということで,夏休みにボランティアとしてその天文台を手伝ってもらう予定の大学生たちと,夏休みの観望会について打ち合わせ.

  「毎日観望会っていうのはかなり大変だけど,毎晩毎晩天文台に通うっていうのも,それだけでちょっと楽しいもんだよ」

  昨年は天文台が震災で被災してしまっていたために開館できなかったので,私としても「毎晩天文台に通う生活」は久しぶりで,結構楽しみではある.

  打ち合わせそのものはそれほど時間がかからずに終わったのだが,そこはそれ,理学部の学生たち,しかも好き好んで天文台のボランティアをやろうなんて考える人たちなので,打ち合わせの後はいろいろな話で盛り上がった.鉱物の話,地球磁場の話,太陽磁場の話,そしてもちろんヒッグス粒子の話も.

  普段はなかなか人とこういう話ができないので,私自身もすごく楽しかった.「ヒッグス粒子」に関してはいまだに「ちんぷんかんぷん」ではあるけれども.

  そんなわけで.
  出かける時には,
「今日は天文台は閉館だろうから,帰宅は遅くても22:00頃かなぁ」
と思っていたのだが,実際に帰宅したのは日付が変わるほんの少し前.その時,雨は止んでいたものの,空は一面の雲.

  たまった疲れもあり,そのまんま爆睡.

 

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2012年7月 7日 (土)

人生初

  昨日(6日),我が人生初のTV生出演.
  TVに出演したのは今回が初めてではなかったが,以前のは2分程度,しかも録画.ラジオの生出演の経験はあるけれど,TVでの生出演は初めて.しかも今回は「ゲスト」としての出演だった.

  内容は,仕事の移動天文車の紹介と,土星や天の川の話.時間は8分.

  8分.

  普段,いろんなところでお話をするのはたいがい90分.それに比べれば8分なんてあっという間だ.

でも,

たかが8分,されど8分,しかし8分.

  90分もあれば,予定より話が先に進み過ぎていれば,
「む,進みすぎか・・・もうちょっとこの辺で話を膨らませておくか」
なんてこともできるし,予定より長くなりそうならば
「この辺はざっくり端折るか」
なんてこともできる.しかし,8分.しかもキャスターとの対談の形なので,こちらがペースを決めるわけにいかない.

  実は意外に小心者の私,一昨日の夜から緊張しまくり.

  昨日は本番1時間半前に放送局入り.
  放送局に行ってみると,まず控え室に通された.立派な控え室.

  ・・・余計に緊張するじゃないか・・・

  まず,その控え室でキャスターと最初のリハーサル.

  やっぱりうまくいかないもんだよねぇ.噛みまくり.
「大丈夫ですよ.いつも観望会でしゃべっているようにやってくれれば」
と言われた.そう,いつものように喋れれば問題ないのだ.が,それができるかどうかが問題.
「いや,そのスイッチが入れば大丈夫なんですけどね」

  その後,実際にスタジオでリハーサル.
  やっぱり,「その場」に行けば肝が座るもので,結構普通に喋れたと思う.が,ここでまた問題.

  私が普通に喋る→余計なことまで喋って話が長くなる

  控え室に戻り,内容の打ち合わせ.やっぱり内容を少し削らなきゃ.
  そしてまたリハーサル.とりあえず何とかなるか?

  ・・・いよいよ本番.
「はい,10秒前です・・・5,4,3,2,1・・・」

  あぁ,始まってしまった

  キャスターに言われていたとおり,始まってしまえばあっという間に終わるもの.でも,あまりの緊張で本番中のことはほとんど覚えていない.覚えているのは唯一,「1分」と書いてある大きなカードが上がって「巻き」が入ったことだけ.

  でも,とりあえず大きな問題なく終わったらしい.

  後でビデオを見せてもらった.やっぱり数回噛んでいるが,みっともないほどではなかったか.番組を普通に見た人には気づかなかったと思うが,自分自身で見ていると,「1分」の「巻き」が入ったタイミングが良くわかる.その直後からやっぱり焦りが見える.

  ・・・というわけで,人生初のTV生出演が終了.いやはや緊張したのなんの.寿命が6億8000万年くらい縮んでしまった.

  正直,もうこりごりです・・・

 

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2012年7月 6日 (金)

ヒッグス粒子

  「ヒッグス粒子,遂に発見か」

  こういうニュースが大変話題になっている.
「これまで唯一発見されていなかった素粒子が遂に発見.ノーベル賞級の成果」
ということはとりあえずわかるのだが・・・

  これだけ話題になっていれば,観望会等の折に質問を受けるだろうし,ここにも何とか記事を書くべくいろいろと調べてみたのだけれど・・・

  調べれば調べるほど・・・頭がこんがらかるばかり.

  とりあえず,「なんでもかんでも」粒子として扱う考え方というのがあるというのに新鮮に驚いた(今さらかい!と怒らないで・・・).
  それと,「物質の動きにくさ」がつまり質量で,物質を動きにくくしているのがヒッグス粒子(この理解でいいんだろうか?).光は質量を持たないので,光速で進むことができる・・・ということはつまり,全ての物質はもともと「光速」という固有量を持っているのだが,それが「動きにくくされ」て,質量を持つ(「速度」が「質量」に変換される?)ことで,光速より遅い速度で運動するということなのだろうか?以前,相対性理論の説明として,やはり「全てのものは光速という固有量を持っているが,それは空間方向の速度成分と時間方向の速度成分の合成になっている」という説明があった.つまり,空間方向に速度を持つということは,時間方向の成分が少なくなるので,時間の進み方が遅くなるというものだった.「全てのものは光速という固有量を持っている」という点では共通するような気がするけれど・・・なんてことをここに書いているだけでも知恵熱が出てきた・・・その書いていることだって正しいかどうかなんて全然わからないし.

  というわけで,「ヒッグス粒子」そのものについてはやはり「話題について行けない」というのが本音だが,「そのもの」ではない部分では印象的な話があった.

  この粒子の存在を予言したのがピーター・ヒッグス氏(もちろん,「ヒッグス粒子」とは氏の名前に由来するものだ).ヒッグス氏が最初にこの粒子に関する論文を執筆したのが1964年.ところが,この論文は学術誌に却下されてしまった.その,論文を却下した学術誌の編集元こそがCERNであったのだから,運命とは数奇なものである.そして,ヒッグス氏の言葉がまた印象的であった.
「今日という日はCERNと研究者の努力が実を結んだ結果だ」
決して「ほら見たことか,48年前に私が言ったとおりではないか」というのではないのである.

  やはり,偉大なことを成し遂げる人というのは,それ相応の「大きな人」なのだろう.

 

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2012年7月 4日 (水)

火星探査

  1997年の今日(7月4日),一機の探査機が火星に降り立った.NASAの火星探査機「マーズ・パスファインダー」である.
  「マーズ・パスファインダー」のエントリーカプセルは,火星上空でパラシュートとロケット推進で減速した後,エアバッグで包まれた着陸機を切り離した.そして,着陸機はエアバッグで包まれたまま火星表面で何度もバウンドした後,無事に火星の地表に落着,ローバーである「ソジャーナ」の太陽電池に日光が当たり,充分に発電できるようになったところで,ローバーを起動した.
  着陸機とローバーは,当初(地球の時間で)一週間から一ヶ月が寿命と見られていたが,9月27日に交信が途絶するまでの約3ヶ月間にわたって火星表面で活動を続けた.その間,550枚の画像を地球に送信した他,化学組成分析等を行った.

  その,「ソジャーナ」が地球に送ってきた画像,今見ても実に鮮明である.まるで地球上の砂漠で撮影したようで,その筋の人が「でっちあげだ」と言い出しそうなほどである.後にはやり火星に降り立った「スピリット」と「オポチュニティ」の画像もそうだが,こういう画像を見ていると,「一度は“その場所”に立って,探査車が見たのと同じ光景を見てみたい」いう気になる.中でも,「火星の夕焼け」が印象的である.火星の赤い空に広がる青い夕焼け・・・決して見ることはできないが,実際に見たら,言語に絶する美しさなのではないか.

  2084年には,火星表面から「地球の太陽面通過」が見られるはずである.それを目撃する人類ははたしているのだろうか.

  ちなみに,現在,火星を目指して飛行中の「マーズ・サイエンス・ラボラトリー」,火星に到着するのは今年8月6日の予定である.

 

「マーズ・サイエンス・ラボラトリーが一体どんな画像を送ってくるのか,今からとても楽しみ♪」と思う方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

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2012年7月 3日 (火)

「オライオン」宇宙船

  スペースX社のファルコン9ロケットによって打ち上げられた「ドラゴン」宇宙船が,民間で開発された宇宙船として初めて国際宇宙ステーションへのドッキングに成功,そして無事に地球への帰還にも成功したのは最近のこと.アメリカでは,民間による宇宙開発が加速している印象がある.
  しかし,本家NASAも手をこまねいているわけではないようだ.昨日(2日),スペースシャトルの後継となる次世代宇宙船「オライオン」のテスト機が,ケネディ宇宙センターに搬入された.
  この「オライオン」宇宙船,元々はISSへの人員輸送の他,次期有人月着陸計画「コンステレーション計画」で用いることを目指して開発されていたものだ.オバマ大統領によって「コンステレーション計画」が中止されたが,今度は小惑星への有人飛行をも視野に入れ,再び開発が本格化した,ということだろうか.

  さてこの「オライオン」宇宙船,当初の計画では,ISSへの人員輸送には「アレス-I」というロケットで打ち上 げられるはずだった.「アレス Ⅰ」はテスト機「アレス Ⅰ-X」が完成,2009年10月28日に打ち上げられたが,これが「コンステレーション計画」による最初で最後の打ち上げであった.
  その「アレス Ⅰ-X」とは↓こんなロケット.
1/100スケールペーパークラフトによる アレス Ⅰ-X 全長は100m近いが,なんともひょろ長いロケットである.この先端に「オライオン」宇宙船を載せて打ち上げるわけだが,宇宙飛行士たち,このロケットにはあんまり乗りたくなかっただろうなぁなんて思ったり.
  ちなみに,「オライオン」宇宙船,2014年には,テスト機がデルタⅣヘビーロケットによって打ち上げられる予定.どうやら,やっぱり「アレス Ⅰ」は使われないようだ.
  それでも,将来的に「オライオン」宇宙船の打ち上げにも用いることを視野に入れて開発中の次世代打ち上げシステム「SLS : Space Launch System」は,「コンステレーション計画」で計画されていた「アレス Ⅴ」の技術的成果を取り入れ,外観も「アレス Ⅴ」に良く似ている.たった一度の打ち上げだけで計画が中止されてしまった「コンステレーション計画」も,まったく無駄というわけではなかったようだ.

  いずれにせよ,「ドラゴン」に続いて「オライオン」.新しい宇宙船が次々と飛び立って行く日が楽しみではある.

  ふぅ.また作るべき模型の題材が増えてしまった・・・

 

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2012年7月 2日 (月)

クフ王のピラミッドと宇宙線

  宇宙からやってくる高エネルギーの放射線である宇宙線.これが大気に突入するとミューオンと呼ばれる粒子が発生する.ミューオンは大きな物体も透過することができるが,物質の密度によって透過率が変化する.この性質を利用し,東京大学地震研究所が開発したのが,「ミューオトモグラフィ」と呼ばれる,山なども透視し,立体画像化する技術である.この技術を応用して,エジプトのギザにある「クフ王のピラミッド」を透視しようという試みが計画されている.
  「クフ王のピラミッド」が建設されたのは紀元前2540年頃.完成時の高さは146.6mで,その当時はもちろん世界でもっとも高い人工建造物であり,その高さの記録が塗り替えられるのは,14世紀頃の教会建築まで待たねばならなかった.
  ピラミッドが建設された当時の技術で,一体どうやってこの巨大な建築物を作ったのか.様々な説が唱えられてきているが,その中の一つが,「内部に上向きに傾斜したトンネルを螺旋状に作りながら石を積み上げていった」というものである.
  もちろん,このことは外から見ただけでは確かめることはできない.そこで,内部がどうなっているかを「透視」したいわけだが,そのことに「ミューオトモグラフィ」を利用してやろうというわけだ.

  はるか宇宙の彼方からはるばるやってくる宇宙線(に起源する素粒子)を利用して,これまたはるか4500年も昔の建築物を調査しようという,その「ギャップ」が面白い.はてさて,その結果,どんなことがわかってくるのかも楽しみである.

  それにしても・・・

  ピラミッドを作らせたクフ王,4500年もたって,こんな方法で自分の「墓」を調べられようとは思ってもみなかっただろうねぇ(当たり前か!).さぞやあの世で驚いていることだろう.

 

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2012年7月 1日 (日)

長い一日

  いや私自身にとっては別段変わったことのない,普通の一日だったのだが.
  今日,2012年7月1日は,いつもの一日と比べて一秒長い日である.日本時間午前9時の前に,午前8時59分“60秒”が挿入された.「うるう秒」である.

  一般的にはまったく意識されることはないが,地球の自転周期は様々な影響で不規則に変動している.昨年の東日本大震災を引き起こした「東北地方太平洋沖地震」のような大きな地震では,自転周期が100万分の数秒短くなることもあるが,主に潮汐摩擦などによって,すこしずつ長くなる傾向にある.それがどのくらいかと言うと,1958年1月1日午前0時以降,まったくうるう秒を入れていない「国際原子時」と,地球の自転の遅れを補正してある「世界協定時」の間に34秒もの差があるのだそうな(←これは初めて知った.50年と少しで30秒以上も差が出てしまうというのは結構驚き).

  そんな訳で,その「午前8時59分“60秒”」を体験してやろうと結構張り切って準備していたのだが,ついうっかりしていて気がついたのは午前9時01分のことであった・・・だめじゃん!

  まぁいいさ.多分また数年後にもあるんだろうから.

 

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