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2012年3月10日 (土)

あれから1年

  明日(11日)で東日本大震災からまる1年となる.

  あの地震の直後は,とにかくいろいろと混乱していたし,私自身も被害の確認やら,ちらかった室内の片付け(幸いにも,職場の建物そのものには大きな被害はなかった.自宅ではガラスが割れ,屋根瓦が落ち,塀は見事に倒れていたけれど)などに忙しく,あまり物事を考えている余裕がなかった.
  数日が経ち,少し落ち着きを取り戻して来た頃,頭をもたげてきたのが,
「自分は何をしているんだろう?」
ということだった.私のような者は,こういう災害の時,直接役に立てることが何もない.
  あの頃の多くの人と同じように,「何かできないのか」という思いと,「何もできない」という無力感の間で,私なりに苦しんだものだった(いや,犠牲になった方々や,その身内の方々,避難生活を余儀なくされた方々の苦しみに比べればどうということはないものだったのだろうが).

  数週間後,いわき市から避難されて来た方々が生活している避難所で観望会を行った.不安を背負い,慣れない場所で不自由な生活をしている人に,少しでも気を休める場を提供したいという思いからであった.
  最初は,
「こんな時に何しに来やがった!」
と神経を逆撫でしてしまうんじゃないかと凄く不安だったが,終わってみれば大変喜んでいただけたようで,観望会終了時には握手を求められたりもした.

  その時,私なりにできることを見つけた気がした.私にできるのは,「頑張ろう」「頑張ろう」という声であふれている中,「少し休もう」という声を出すこと,そして,つい下を向いて目の前の現実ばかりを見てしまう状況の中で,少しでも上を向いて,「夢」に思いを馳せる機会を提供することじゃないかと思ったわけだ.
  そしてこの1年間,新聞の連載記事や,観望会,天文教室などでする話など,私なりにそのことを常に念頭においてきたつもりだ.

  果たして何かの役に立てたのかどうかは,私自身にはわからないけれど.

  さて今日はこれから城里町ふれあいの里天文同好会の例会.天文台が被災(望遠鏡が台座からずれてしまっていた)し,長らく閉館だったことから活動を休止していたが,その天文台も復旧工事が終わり,ようやく活動再開である.今晩はそれを祝う懇親会の予定もある(いや晴れたら観望会の予定なのだが・・・晴れそうもない・・・).
  そして地震のあった当日の明日夕方は,「特別観望会 〜あの日の夜空を忘れない〜」の予定.「あの日」の夜は停電で真っ暗,夜空は非情なまでに美しい星空だった.3月11日に,(できるだけ自宅の電気を消して)夜空を眺め,あの日の夜空を思い出して,防災への思いを新たにするとともに,電気を自由に使えるありがたさを思い出そうというのが狙いだ・・・どうにも天気が悪くて中止になりそうだけど.

  今朝も茨城県北部で震度5弱を記録する地震があった.震災直後に比べればだいぶ回数は減ったけれど,こちらも早く落ち着いて欲しいものだ.

 

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