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2012年1月20日 (金)

大風呂敷?

  ややタイミングが遅れたが・・・

  16日,古川宇宙開発担当相が,都内で行われた講演の中で,
「日本人による有人火星探査という大きな目標をたててはと思っている」
と述べた.国産ロケットによる火星への有人宇宙飛行を目指す構想らしい.

  これに対し,「大風呂敷だ」という意見が出ているが・・・

  その通りだと思うなぁ.いきなり火星への有人宇宙飛行だなんて.1960年代から有人宇宙飛行を行っているアメリカやロシア(旧ソ連時代含む)だって,火星への有人飛行については,技術的にはまだなんにもできていないのに.
  私としては,「その前にやることがあるだろう」と思う.
  こんな「大風呂敷」を広げる一方で,「はやぶさ2」の予算を大幅に削ってしまうのだから良く解らない.
  初代「はやぶさ」は,日本としてはかなり背伸びをしたプロジェクトだった.幸いにして(いやもちろん,それは偶然ではなくて,スタッフの想像を絶するほどの努力による「必然」だったのだが)無事に成功したけれど,途中のどこかで,何かがもう少し悪い方に転んでいたら,失敗に終わっていただろう.川口教授の言う通り,「できることだけをやっていたのでは進歩がない」.しかし,一度背伸びをしたら,今度はそれを「背伸びをしなくても」できるようにする必要があるのではないか.「背伸び」が一度うまく行ったからと言って,いつもいつも「背伸び」をしていたのでは,いつか派手に転んでしまうことになるだろう.
  日本が有人宇宙飛行を目指すこと,それには私は賛成ではある.しかし,今の日本の宇宙開発技術では,「はやぶさ」「イカロス」に代表されるような「惑星間航行技術」こそ世界に誇れるものではないか.もちろん,「火星有人探査」にもその惑星間航行技術は必要だが,そのためにも,「はやぶさ2」は,プロジェクトマネージャーの吉川真准教授が言ったように「技術的には初代『はやぶさ』のようにドラマチックにならない」でミッションを成功させ,「惑星間航行技術」に確かな自信を持てるようにした上で,「次は有人で」というのが「流れ」なんじゃないだろうか.

  そりゃあいつの日か日本も独自の技術で火星有人探査を実現させてほしいけれど,今はそんな段階じゃないと思うんだけどねぇ.

 

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