« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »

2011年12月31日 (土)

2011年の最後に

  おそらく,日本史に刻まれるであろう2011年という年がもう間もなく終わろうとしている.

「今年一番印象に残ったことは?」
と聞かれれば,もちろん東日本大震災である.私自身,これほどの災害に直面したのは生涯で初めてのことであった(これで最後にしてほしいが).私自身も,私の身の回りの人にも怪我をした人すら一人もなかったのは幸いではあった.だからこそ,こういう所には書きづらいのだが(まぁ年の最後だからと思って見逃して頂きたい),あの日,苦心惨憺して作り上げた自作プラネタリウムは倒壊,丹精込めて作り上げたペーパークラフトたちもほとんどが倒れ,破損して無残な姿を晒していた.それを見た私は,ショックのあまり,笑うしかなかった.しかも,気にはなっていながら,それに関わっている余裕はなく,あちこち走り回っていたものだ.

  ただ,あの夜,停電で真っ暗な中で見た美しい星空は生涯忘れないだろうと思う.

  震災後,このブログもしばらく更新できなかった.このブログは天文や宇宙のブログ.あれだけの災害の後ではたしてそんな呑気な記事を書いて良いものだろうかという迷いもあった.
  応援して下さる方もあり,ブログの更新を再開することにしたが,ただ再開するのではなく,何か新しいことを始めたかった.こういう時だからこそ,新しいことを始め,それが進んでゆくことで,誰かをほんの少しでも元気にできるのではないかという思いからでもあった(まぁ実際はそんなことができたとは少しも思えないのだが).そして,それ以外の記事でも,できるだけ前向きで明るい記事をと心がけたのだが,ここをお読みの皆さんはどのような感想をもたれたであろうか.

  悪いことだけでもなかった.

  震災の影響もあって,私が一年で参加した観望会の数は例年に比べて激減したものの,こういう状況の中でも,観望会を楽しみにしていて下さった方もあり,観望会の度毎に,笑顔で帰って行かれる方の姿を見るのが何ともうれしかった.
  12月には,11年半ぶりに,皆既月食の撮影ができた.2000年7月の皆既月食の時,「次はデジタルで撮る!」と思ったその想いを,11年目にしてようやく達成したわけである.当日はほぼ快晴で,皆既中の冬の星座がとても綺麗だった.

  さて今年も残り6時間ほど.今晩は晴れそうなので,定期観望会を行っている「かたくりの里」に行き,そこで星を眺めながら新年を迎えるつもりである.


  これで今年の更新はおしまい.
  1年間,この下らないブログにお付き合いいただき,まことにありがとうございました.また来年もどうぞよろしくお願いいたします.
  皆様良いお年をお迎えください.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月30日 (金)

年末

  今年ももう残り僅か.
  一昨日(28日)は「御用納め」.ということで,昨日から年末の休みに入ったわけだ.

  で.

  去年の今日もここに同じようなことを書いたような気がするが,普段は原稿の締切りに追われ,観望会や天文教室の準備,などに終われてドタバタと毎日を過ごしている私.年末の休みに入ってその「ドタバタ」が急になくなってしまうと.

  さて何をやって過ごそう?

  これで途方にくれてしまう.いややることはたくさんあるのだが,そのほとんどは「相手」がいないことなので,
「どうしてもやらなきゃならない」
というような精神的な圧迫感がない.こうなるとどうにもモチベーションも急降下で,その「やること」になかなか手が出ない.結果,一日中だらだらと過ごしてしまった.しかも,夜はさっさと就寝.

  しかし,習慣とは恐ろしいもので,やっぱり03:00少し前に目が覚めて,
2011年12月30日 自宅にて 快晴.しまったなぁ,こんな時ぐらい,じっくりと天体写真の撮影に取り組めばよかった・・・と思いつつも,モチベーションは少しも上がらず,今日も朝からだらだら.

  まぁね,こうだらだらできるのも年が開けて3日まで.4日にはまたエンジンをかけ直すので,この年末年始はだらだら過ごすのを許してやってください...

 

この記事を読んで,「まぁ年末年始は仕方ないとして,そのかわりに,その後は今まで以上に気張りなさいよ」と思ってくださった方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月29日 (木)

世界一のプラネタリウム

  今年3月,名古屋市科学館のリニューアルの際にオープンしたプラネタリウムが,世界最大のプラネタリウムとしてギネスに認定されたというニュースがあった.それによると,ドームの直径が35m,これまで最大だった愛媛県総合科学博物館のものを上回り,ギネス世界記録となったとのことだ.

  「本機(プラネタリウム投影機本体)もさぞ凄いのが入っているんだろうねぇ」

  あのメガスターの最新型(Super MEGASTAR-II で投影恒星数2200万個)か,それとも「ケイロン」(千葉市科学館にあるもので,同じく投影恒星数1000万個超)か,はたまた・・・

  と思ったら,「最新鋭機器で9000個の星を投影する」のだそうな.

  9000個?

  私の作った自作プラネタリウムだって6万5000個だぞ.

  ・・・その自作プラネタリウム
震災で倒壊した自作プラネタリウム 3月の震災で壊れたままだ.

  で,その名古屋市科学館のプラネタリウムだが,
「9000個って,(ニュースの)桁が間違ってるんじゃないのか?」
と思って名古屋市科学館のホームページを確認してみたところ,たしかに9000個だった.どうやら,「肉眼で見える星」にこだわり,光ファイバーを使った鋭い恒星像,自然な瞬きなどを再現できるということらしい.
  これはこれできっと魅力的に違いない.ドームが大きいということは,それだけ見る人から,投影された星々までの距離も遠くなるわけで,より自然に見えるだろうし.あとはその本機を使う人の技量だろう(偉そうなことを!)
  ここは一つ,
「投影する星の数の違いが,プラネタリウムの魅力の決定的差でないことを,教えてやる!」(○ャア風に・・・謎)
てな具合で頑張って欲しいものだ.

  さて私の自作プラネタリウム,先日もちょっと確認したのだが,恒星球はまったく無傷だった.来年には本気で修復(or 駆動部の作り直し)しなきゃならないかな.嬉しいことに「また見たい」と言ってくれる方もいることだし・・・

 

この記事を読んで,「大変なことかもしれないけど,それを見たいという人がいるなら,ちゃんと修理しなきゃダメだぞ」と思ってくださった方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月28日 (水)

また南半球

  11月27日に発見されたものの,12月16日に太陽に接近する時に消滅してしまうだろうと予想されていた「ラブジョイ彗星」だったが,近日点通過の際にも生き延び,現在は南半球で素晴らしい姿を見せているらしい.写真で見る限りでは,肉眼でも見えるほどの明るさで,長い尾を引いている.
  この彗星,国際宇宙ステーションから撮影された画像も公開されている.

  ・・・また南半球だよ・・・

  ずーっと昔の記憶をたどると,1985年のハレー彗星も,南半球で良く見えたらしい.
  2004年春,ニート彗星とリニア彗星という2つの彗星が同時に肉眼で見える機会があった.しかしこれも良く見えたのは南半球.
  2007年1月に明るくなったマックノート彗星.これは「世紀の大彗星」となったのだが,「魚眼レンズでないと全体像は撮れない」ほど雄大な尾を見ることができたのはこれも南半球.

  北半球で見ることができた大彗星としては,1996年の百武彗星と1997年のヘールボップ彗星があったが,両方とも,私がまだ天文にあまり興味を持っていなかった頃のこと.

  そろそろ,北半球で見られる大彗星が現れてくれないものかねぇ・・・

 

この記事を読んで,「そもそも大彗星なんてそんなに頻繁に現れるもんじゃないんだから,その2つの彗星(百武彗星とヘールボップ彗星)をばっちり見られただけ幸せなんじゃないかい?」と思った方,まぁそう言わずに,とりあえずこちらをクリックして応援の投票をお願いしますよ→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

また南半球

  11月27日に発見されたものの,12月16日に太陽に接近する時に消滅してしまうだろうと予想されていた「ラブジョイ彗星」だったが,近日点通過の際にも生き延び,現在は南半球で素晴らしい姿を見せているらしい.写真で見る限りでは,肉眼でも見えるほどの明るさで,長い尾を引いている.
  この彗星,国際宇宙ステーションから撮影された画像も公開されている.

  ・・・また南半球だよ・・・

  ずーっと昔の記憶をたどると,1985年のハレー彗星も,南半球で良く見えたらしい.
  2004年春,ニート彗星とリニア彗星という2つの彗星が同時に肉眼で見える機会があった.しかしこれも良く見えたのは南半球.
  2007年1月に明るくなったマックノート彗星.これは「世紀の大彗星」となったのだが,「魚眼レンズでないと全体像は撮れない」ほど雄大な尾を見ることができたのはこれも南半球.

  北半球で見ることができた大彗星としては,1996年の百武彗星と1997年のヘールボップ彗星があったが,両方とも,私がまだ天文にあまり興味を持っていなかった頃のこと.

  そろそろ,北半球で見られる大彗星が現れてくれないものかねぇ・・・

 

この記事を読んで,「そもそも大彗星なんてそんなに頻繁に現れるもんじゃないんだから,その2つの彗星(百武彗星とヘールボップ彗星)をばっちり見られただけ幸せなんじゃないかい?」と思った方,まぁそう言わずに,とりあえずこちらをクリックして応援の投票をお願いしますよ→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月27日 (火)

冬の四角

  昨日(26日)夕方は晴れ.

2011年12月27日 自宅にて 夜半も快晴.透明度もなかなか良い.

  さて何か撮ってやろう・・・

  かと言って,二日連続で同じことをやっても芸がないし.比較明(合成による日周運動の写真)では面白そうな構図も見当たらない.
「・・・よし,たまにはいっかくじゅう座あたりを狙ってみるか」
ばら星雲コーン星雲など,魅力的な天体があるのに星座自体が全然目立たないいっかくじゅう座.私もいまだに線で結ぶことができない(というより,我が家からは全然見えない).そんないっかくじゅう座を,たまには中心に据えて写真を撮ってやろうというわけだ(いや空が暗い場所で,達人が撮影すれば凄く綺麗な写真になるはずなんだけど).

  ポタ赤と,久々に改造デジタル一眼を持ち出して撮影開始.今回はコンポジットを前提に20コマほど撮ってみた.
  そして,その成果が↓.
いっかくじゅう座周辺(クリックで拡大,600 × 730 pixel,212kb)
むぅ・・・右下に強烈な明かりが・・・(全天の写真を見ると,オリオン座の右下に明るい光があるのがわかる)
とりあえずばら星雲なんかは写っているのがわかるけど,これじゃあ鑑賞には耐えないねぇ.

  さて上の写真,ベテルギウス(右上),シリウス(下),プロキオン(左上)の「冬の大三角」の中にいっかくじゅう(一角獣)座.「さんかく+いっかく」で「冬の四角(よんかく)」・・・ダジャレのネタにでもするか.

 

この記事を読んで,「どうしてもオチがついちゃうのも相変わらずだねぇ」と思った方,こちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月26日 (月)

ネタ作り

  うわぁもうこんな時間だ.
  今日は朝からドタバタでここに記事を書く時間がなかなかとれなかった・・・

  昨日(25日)は風が強くて寒い一日だった.
  昼間は雲が多かったが,
2011年12月26日 自宅にて 夜半は快晴.風もおさまっていた.

  さてどうしたものかとしばし考えたが,この機会にネタになるような写真を撮りだめしておくことにした.

  まずは北の空を魚眼レンズで一枚.
北の空,カシオペア座と北斗七星 (クリックで拡大,600 × 600 pixel, 83kb)
“北極星を中心にして,両側にカシオペア座と北斗七星が見える”というのが狙いだ.

  そしてオリオン座.
オリオン座(クリックで拡大,600 × 900 pixel, 155kb)
こちらは新年早々,某所の連載に使う予定だ.

  ついでにぎょしゃ座
ぎょしゃ座(クリックで拡大, 600 × 900 pixel, 210kb)
よーく見ると,M36M37M38の各散開星団も写っている.

  そして,ふたご座
ふたご座(クリックで拡大,600 × 900 pixel,195kb)
こちらも,M35がわかる.

  さらに,かに座
かに座(クリックで拡大, 600 × 900 pixel, 179kb)

・・・

  これは・・・プレセペ星団はわかるけど,かに座はイマイチわからない.でも,星座そのものより星団の方がわかり易いってのも,それはそれで面白いと思う.

  もう一丁.
  今度は,北の空にならぶおおぐまこぐまの母子.
おおぐま座とこぐま座の母子(クリックで拡大, 600 x 400 pixel, 98kb)
こちらは「天文教室」での話のネタになるぞと.

  というわけで,久々の(観望会のない)快晴の夜もなかなか有意義に過ごせた.

  「某所の連載」は1月から3年目に突入することになる.2年目の今年でもネタ切れ気味だったので,来年はもっと大変になりそうだ(鬼が笑う?)

 

この記事を読んで,「連載を長く続けるってのは大変なことなんだろうねぇ」と思ってくださった方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月25日 (日)

クリスマス・イブの夜に

  昨日はクリスマス・イブ.
  このブログで何度か触れたNORAD tracks santaによれば,サンタさんは日本も数ヶ所を訪れ,「今年初めの海底地震による破壊的な津波からの驚異的な回復の努力に,サンタは驚き,日本の全ての人々が,できる限り楽しいクリスマスが過ごせるように,ここで少し長い時間をかけるよう」だとか.

  それはさておき.

  日本海側を中心に,関西地方などでも「ホワイトクリスマス」になったところもあるようだが,水戸地方では,夜は快晴.
2011年12月25日 自宅にて 夜中には一度曇ってしまうような予報だったが,どうやら雲は見当たらないようだ.

  北の空に目をやると,木立の上に,北斗七星が立っていた.
木立の上に立つ北斗七星 おおぐま座は春の星座だが,春先に頭上高く見えている時よりも,冬の間,こうして北の空に北斗七星が立って見えている時の方が私はずっと好きだ.

  東の空を見てみると,林の隙間(?)から,アークトゥルスがちらちら見えていた.木々の向こうの空を昇って行くアークトゥルスの様子を撮ってやろうということで,ここで日周運動の撮影を開始.
クリスマスの夜空に昇る春の星座たち むぅ,ちょっと狙いとは違う写真になってしまったけど,絵的には(それなりに)綺麗だからまぁいいか(中央下の太い線がアークトゥルス).

  というわけで,クリスマスの夜,厳しい冷え込みの中しばし夜空を眺めて過ごしたのだが・・・結局サンタは見かけなかった.欲深い人には見えないのでしょう.たぶん.

 

この記事を読んで,「アンタみたいに物欲まみれの人の前にはサンタさんは決して現れてくれないのさ」と思った(?)方,こちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月24日 (土)

今年最後

  昨日(23日)は今年最後の「定期観望会」だった.
  夕方の天気は快晴だったものの,

  3連休の初日
  クリスマス直前
  厳しい冷え込み

  とまぁ,「参加者0」となる要素が揃っており,
「今日は誰も来ないかも」
と思っていた.

  しかし,観望会開始時刻頃に一人,その後しばらくして一家族,どちらも,最近の「常連さん」が来てくださった.

  最初に見たのは木星.
  夕方,宵の明星すら瞬いて見えたほど,いかにもシンチレーションは悪そうだったが,まぁそこそこの見え具合だったか.集まった方々も皆さん常連なので,
「あー,ふんふん」
といった反応だった.まぁそうでしょう.

  その後は二重星団オリオン大星雲など.

  ご家族で来られた方(このご家族,先日の皆既月食の時もご一緒させていただいた)は,6cm屈折望遠鏡を購入されたようで,その望遠鏡でも二重星団オリオン大星雲などを見てみる.
  うん,結構良く見えるかも.良い買い物をされましたね.

  「星雲の多くは,残念ながら写真に撮らないとほとんど見えない」
というお話をしたところ,
「そうなると写真も撮ってみたくなるんですよねぇ」
とか.
「うーん,写真に手を出すと大変ですよ.お金を湯水のように使うようになってしまいますからね」
そしていつか,泥沼にはまってしまうかもしれない.そう,私のように・・・

  という具合に,少人数ながら和気藹々の観望会となり,1時間半ほどで終了.

  この「定期観望会」,今年は年明けからずっと天気に恵まれていた.それが,あの震災以降は天気に恵まれなくなり,秋になるまでほぼ毎回中止だった.しかしその後はまた天気に恵まれるようになり,ここ数回は毎度こうして「常連さん」が来てくださって,毎回和気藹々の観望会ができている.

  さて昨日の観望会で,今年の全ての観望会が終了.毎年,このブログには,その年の観望会が終了しと時,「今年の観望会は○戦×勝で勝率△割□分●厘」とか書いているのだが,今年は震災以来,なんだかそれを数えたくなくなってしまったので,今年は勝率は不明である.水戸市内もあの震災でかなりの被害を受けた影響もあり,また,城里町ふれあいの里天文台が被災したまま復旧できていないことから,今年実施した観望会の数は例年よりずっと少なかったと思う.それ自体はやはりなんとも寂しい気がするが,それでも,毎回観望会に集まって下さる方と楽しい時間を過ごすことができた.数は少ないながら,笑顔で「またよろしくお願いします」と言って帰って行かれる方の姿を見ると「あぁ,(観望会を)やれて良かったな」と思ったし,「私でも少し役に立てたのかな」と思うこともできて本当に嬉しかった.

  来年になれば,市内各小学校などでの観望会も数が増えると見込んでいる.さらに,春には城里町ふれあいの里天文台もまた開館できるようになる見込みなので,来年は最低でも昨年までと同じくらいのペースで観望会ができるだろうと思っている.

  来年最初の観望会は1月6日の予定.その翌日の記事から,
「今年の観望会・・・(中略)・・・勝率勝率△割□分●厘」
を復活させようと思っている.

  来年が(天気の)良い年でありますように.

 

この記事を読んで,「大丈夫!きっと来年は穏やかな良い年になるさ!」と思った方,そうです!前向きに行きましょう!とりあえずこちらをクリックして応援の投票をお願いできますか?→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月23日 (金)

サンタがやってくる

  明日はクリスマス・イブ.
  この時期になると,あっちこっちで電飾がピッカピカ・・・なのだが,今年はやはり節電の影響なのか,例年ほどではなく,星を見るのにはやや都合が良い.

  それはさておき.

  以前の記事で触れた,“NORAD tracks santa” による「サンタクロースの追跡」が丁度明日の今頃(16:00頃)から始まる.「サンタクロースを偵察衛星で確認」,その後「レーダーで追跡」(時によっては戦闘機を飛ばすこともあるのだとか)するのだとか.前回記事にしたときには,実際の「追跡」は見ていないから,さてどのようなものなのか楽しみではある.

  しかし,公の機関,しかも「北米航空宇宙防衛司令部」などという軍の機関が大真面目にやっているのだからおもしろい(日本語のページはこちら→NORAD Santa).

  我が日本でも,こういう洒落たことをやってくれないのだろうか・・・などと思っていたら,NHKのニュース記事があった.

  それによると,サンタは今年もフィンランドを出発,地元のテレビ局では,「今年は暖冬のためフィンランド南部では雪が積もっておらず,そりでの移動は難しいのではないか」と心配しているようだが,サンタのそりはこのあと空を飛ぶことになっているのでサンタのスケジュールに影響はないとみられる・・・らしい.

  さて今晩は今年最後の「定期観望会」の予定.どうやら天気は大丈夫そうだ.そして今は,こぐま座流星群の極大の頃でもある.もともとそれほど出現数の多くない流星群だが,観望会の最中にうまく流れてくれたりすることはあるだろうか.そうしたら,
「ほら,サンタさんだ」
とか言ってみようか・・・もっとも,「定期観望会」によくやってくる子の中には,「ガンマ線のビームが云々」とかいうことを平気で言う子もいるから,そんな話はもう通用しないかも.

 

この記事を読んで,「現実を見すぎて相当スレちゃってるアンタがそんな話をしても,だれも食いつかないさ」と思った方,まぁそう言わずに,とりあえずこちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月22日 (木)

今度は逆

  昨日(21日)夕方はほとんど曇り.時々木星が顔をだしたりもしていたが,
「こりゃ今晩は(撮影は)無理だね」
ということで,自室でのんびりと過ごしていた.

  そして,例によって03:00過ぎに様子を見に外へ.
2011年12月22日 自宅にて むむ,快晴じゃないか.
  前日は夕方が快晴で意気込んでいたら夜中に曇り.今度は夕方曇っていたのでのんびりしていたら,夜中に晴れ.今度は見事に逆だ.

  むぅ,やっぱり歯車がうまく噛み合わない.

  とは言え,やっぱり何もしないのはもったいないので,ポタ赤を持ち出してしし座を一枚.
しし座にいる火星 2011年12月22日 ちなみに,↓これが先月16日に撮影したしし座
しし座にいる火星 2011年11月16日 うーん,やっぱり火星は動くの速いねぇ.1ヶ月ちょっとの間にこんなに動いてしまった.

  よし,これでまたネタが一つできたぞと.

 

この記事を読んで,「こうして惑星が動いて行くことを実感するのも結構おもしろいかも」と思った方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月21日 (水)

いつものことながら

  昨日(20日)夕方は晴れ.天気予報でも夜は概ね「晴れ」.

  今年中に書かなければならない原稿はほぼ書き終えたし,
「さて久々に(星雲・星団の)撮影をやるか!」
とそこそこ意気込んでいた.

  が,日付が変わる頃には,
2011年12月21日 自宅にて 雲がいっぱい.

いつものことながら,

「どうしてこうなるかなぁ」

  ・・・わたしまけましたわ・・・

  今日12月21日は“1221”ということで「回文の日」なのだそうな.

 

この記事を読んで,「歯車が全然噛み合ってないのは相変わらずだねぇ」と思った方,こちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月20日 (火)

快晴

  昨日(19日)夜は今度こそ快晴・・・ということに気がついたのは日付が変わった頃だったりするが・・・
2011年12月20日 自宅にて うーん,透明度もいいし,まだ節電の影響があるのか,地上の明かりはあんまり明るくないし,いい星空だねぇ.
しばし眺めていて,東南東の空に目がとまった.

  月のとなりにスピカ,そのとなりに土星.
  こりゃあ撮っておくか.
東の空に並ぶ月,スピカ,土星 む,これじゃ月の形がわからないか.
でも,露光時間を短くすると
東の空に並ぶ 月,スピカ,土星(その2) こうなっちゃうんだよねぇ.月の形はわかるけど,スピカと土星が全然目立たない.

  肉眼では,齢25近くの月がはっきりと見え,ならんで輝くスピカと土星がしっかり見える.さらに,その下にある林の木々だって見えるのだが・・・「月」と「それ以外」が同時にちゃんと見えるような写真がどうしても撮れない.

  いやはや,明るいものと暗いものを一緒くたに見ることのできる人間の目というのはつくづく偉大だと思う.カメラメーカーの皆さん,「人間の目で見た通りに写るカメラ」って開発できないもんですかねぇ?(って,そんなものを開発するのはとんでもなく難しいということは重々承知ではあるのだけれど)

 

この記事を読んで,「そんなもの(見た目の通り写るカメラ)が開発されたら,めちゃくちゃ欲しいかも」と思った方,こちらをクリックして共感(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月19日 (月)

快晴?

  昨日(18日)夕方は晴れ.しかし,天気予報によれば「夜は曇り」.
「なんだ,曇っちゃうのか」
ということでしばらく様子を伺っていた.

  日付が変わって午前00:00過ぎ.外に出て見ると,
「お!快晴じゃないか」
東の空にはすでに月が昇ってきていたが,結構星も良く見えていた.

  しかし,何か変だ.

  確かに星は良く見えている.冬の星座たちはほとんどちゃんと線で結べる.おおいぬ座だってちゃんと尻尾の先まで見える.北斗七星で一番見え辛いメグレス(ひしゃくの柄の付け根にあたる星)もちゃんと見える.

  なのに,空の色にどうも濃淡があるような気がする.
  ということで,全天の写真を撮ってみた.
2011年12月19日 自宅にて あれ?

  実は全天に薄雲が広がっていたのだった.

  しかしその割には星が良く見える.ふたご座流星群のものと思われる流星もいくつか見られた.どうやら,透明度の高い空に薄雲が広がっていたらしい.

  「星が良く見える薄曇り」
  どういう気象条件なのかは知らないけれど,こんなこともあるもんなんだねぇ.

 

この記事を読んで,「“星空”もそうだけど,“夜空”そのものも日々いろいろなんだねぇ」と思った方,こちらをクリックして共感(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月18日 (日)

忘年会の夜

  昨日(17日)夜は職場の忘年会.
  まぁ職場の忘年会なんてどこでも大して変わらないだろうから,忘年会の様子などはざっくり省略.

  23:00過ぎに2次会が終了.
  昨日の夜は快晴.その会場から自宅まで約4kmを星を眺めながら歩いて帰宅.

  こういうのも悪くない.

  昨日から今朝にかけては冷え込みが厳しかったが,しばし歩いているうちに暖かくなった.こう寒いと(観望会や撮影は別として),わざわざ屋外を散歩しようとはさすがに思わないので,これは結構良い機会だ.宴会の後となれば,とりあえず自宅まで歩いて帰らなきゃならないのだから(貧乏性の私には“タクシーに乗る”とかいう選択肢はないのだ).

  丁度東の空に半月が昇ってきたところだったが,まだそれほど夜空を照らしているというわけではない.節電の効果もあって,街中でも冬の星座たちが結構良く見えていた.

  そう言えば・・・

  某所で続けている連載は,「道具を使わないで楽しむ星空」がテーマ(と私自身が決めている.読者の多くは道具を持っていないだろうから).そのせいか,私自身もこうして道具を使わずに夜空を眺めることが多くなった(反面,道具を使っての天体写真の撮影は激減したわけでもあるが).

  いつもは結構早足の私だが,そんなわけで昨晩はのんびりと歩き,1時間弱くらいで自宅に到着.
「全天の写真だけでも撮っておこうか」
とも思ったのだが,さすがに疲れていて(お酒もそこそこ入っていたし),
「ちょっと休んでから」
と思い,ちょっと横になった.これが間違い.
  ちょっと疲れていて,おまけにそこそこお酒も入っていたとなれば,目が覚めるはずがない.午前3時頃に起きるのが習慣になっている私だったが,目が覚めたのは午前5時すぎ.

  ま,仕方ないか.でも,どうしてこういう時に限って一晩中快晴なんだろう?

 

この記事を読んで,「そこでしっかり写真を撮っておかないあたり,アンタもまだまだ小物だねぇ」と思った方,こちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月17日 (土)

明け方の空

  昨日(16日)夕方は晴れ.
  快晴というわけではなく,月も明るかったので自室でのんびり.
  日付が変わる頃に就寝したのだが,やはりまた03:00過ぎに目が覚め,空を眺めに外へ.
2011年12月17日 自宅にて 写真では分かり辛いが,北の方に雲があり,やはり快晴というわけではなかった.

  寒っ.

  今朝はこの冬一番の冷え込みだったそうだ.

  月明かりで地面にはくっきりと影ができている.空の透明度もなかなか高く,これだけ強烈な月明かりがあっても,星も良く見えている.
「うーん,やっぱり冬の月夜は気持ちいいねぇ」
なんて思いつつ,「月光浴」をしながら空を眺めていた.

  ふと,東の空ならぶ2つの星が気になった.
明け方の東の空 2011年12月17日 「あれ?あんなところに明るい星が二つもあったっけ?・・・火星じゃないし・・・おぉ,あれは土星じゃないか(左側に二つ並んでいる明るい星のうち左側が土星)」

  今年3月.
  観望会の間に,東の空に土星が顔を出すようになった頃,あの大震災があった.おかげでしばらく観望会ができず,その後は天気も悪く,「あの姿」をあまりたくさんの人に見てもらうことができなかった.

  観望会を行う時刻に見頃となるのは来年4月〜6月頃か.

  来年はいっぱい見せたいなぁ.その頃には城里町ふれあいの里天文台も復旧しているだろう.このブログでも「こう毎晩観望会じゃ休む暇がないじゃないか」なんてボヤきたいものだ・・・

 

この記事を読んで,「その時にみんなを満足させられるように,今からしっかり精進しておきなよ」と思ってくださった方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月16日 (金)

フライト 4A(後編)

  ペーパークラフト国際宇宙ステーションシリーズ,第12回の今回は,フライト4A(後編).

  12月5日,12月3日にはトラブルで展開できなかった左舷側の太陽電池パドル(SAW)が展開された.これにより,国際宇宙ステーションに合計32kwの発電能力が追加されたことになる.また,「P6トラス」をはさんで,太陽電池パドルの左舷側の端から右舷側の端まで約73m,これまでに宇宙で展開された中で最大の構造物となった.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月5日の姿)↓別角度から
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月5日の姿(別角度から)) ↓両側の太陽電池パドル(SAW)展開後の「P6トラス」頂部
両側のSAW展開後の「P6トラス」頂部

  12月6日,「Z1トラス」右舷下部の暫定取り付け位置にあった「S-バンドアンテナ・システム・アセンブリ(SASA)」が「P6トラス」最上部へと移設され,船尾側のラジエーター(PVR)が展開された.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月6日の姿) ↓展開された船尾側のラジエーター(PVR).
展開された船尾側のPVRSASA」が移設された「P6トラス」頂部
「SASA」が移設された「P6トラス」頂部

  12月9日,STS-97「エンデバー」が分離.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月9日の姿)
  これで「フライト4A」は終わりということになるのだが,次の「フライト5A」までの間に・・・

  STS-97「エンデバー」がドッキングする前に分離,そのまま地球周回軌道上を飛行していたプログレス補給船(M1-4)が,12月26日,再びドッキングした.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月26日の姿) ↓「ザーリャ」地球側のドッキング・ポートに再びドッキングしたプログレス補給船(M1-4).
再びドッキングしたプログレス補給船(M1-4)

  いやぁこれで一気に見栄えがするようになった!

  ・・・というわけで,これでようやく序盤戦最大の山場は突破したわけだけれど,これでもまだまだ序盤戦.先は果てしなく長い・・・

   完成写真の大きな画像はこちらからどうぞ→ “Flight 4A

 

この記事を読んで,「これだけやってまだ序盤戦では,完成までの道のりは相当険しそうだねぇ」と思った方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月15日 (木)

ふたご座流星群

  昨日(14日)から今日にかけてはふたご座流星群の極大.
  実は,昨日も先日の皆既月食の観望会を行った場所で,観望会を行う予定だった.

  しかし,夕方はべた曇り.20:30頃には小雨も降り出した.
「こりゃあダメだね」
晴れていればそれなりにたくさんの流星が見られたはずだが,そうなると寒い中屋外で長時間過ごさなければならないわけで,残念半分安堵半分の複雑な気分で観望会を中止して帰宅.

  小雨が降るような天気ではもう絶望的だということでさっさと就寝.
  しかしまた例によって03:00過ぎに目をさました.
「ブログネタに曇り空の写真でも撮ってやるか」
と屋外に出てみて驚いた.

  快晴.

急いで全天の写真・・・と思ったところで,明るい流星が目に飛び込んできた.
「全天の写真なんか撮ってる場合じゃないや」
ということで,三脚とカメラを用意して撮影開始.

  月明かりがあまり影響せず,それなりに絵になる方向にカメラを向けて撮影開始.
  開始早々,カメラが向いている方向に流星が現れた.
「よし!こりゃ写ったぞ」
と思ったが,そのまま撮影を続行.さらに,続けて4つほど流れるのを目撃した.
「こりゃあ結構流れてるじゃないか」
しかし,見たのは結局最初の一つを含めてここまでの6つだけだった.

  で,撮影終了後画像を確かめてみると,撮影早々に流れたものはばっちり写っていた.
ふたご座流星群の流星 2011年12月15日(クリックで拡大,600 × 900 pixel,179kb)
↓流星の写っている部分を拡大
オリオン座を貫く流星 2011年12月15日 (クリックで拡大,600 × 625 pixel, 142kb)

実は「撮った写真で比較明♪」と思っていたのだが,どうやら撮影中にカメラがお辞儀をしてしまったようなので,最初の従数コマだけを使って比較明.
ふたご座流星群 2011年12月15日(クリックで拡大,600 × 900 pixel, 161kb)
ま,どうせここまでのコマしか流星は写っていなかったからいいか.上の写真,はっきりわかる流星が2つ.よくよく探すと4つ写っている.

  というわけで,短い時間ながら,そこそこ楽しめた.

  今年は,皆既月食もばっちり見られたし,ふたご座流星群の写真も撮れた(これで来年の某所の連載で使える写真ができたわけだ).来年はいいことあるかも♪

 

この記事を読んで,「とりあえず楽しめて良かったねぇ.でも,最初に諦めるのが早すぎたんじゃないか?」と思った方,こちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月14日 (水)

はやぶさ-2 の危機

  先日の記事にも書いたが,あの「はやぶさ」の後継機である「はやぶさ-2」が,計画段階で既に危機に瀕している.
  東日本大震災の復興予算を捻出する必要性と,実用衛星を優先するという国の方針によって再び大幅に予算が削減されてしまった.

  このことに対し,「はやぶさ」プロジェクトマネージャーだった川口教授がはやぶさプロジェクトサイトにメッセージを発表している.
  そのメッセージの最後にはこうある.
「この文章をお読みになった方々から、草の根的であっても、それぞれの方法であってでも、政府・与党にメッセージを出していただければと思うものです。」

  そこで,私も「はやぶさ」大ファンの一人として,また,科学教育の末端に連なるものとして,少し,メッセージ(と言えるかどうかさえ分からないが)をここに書こうと思う.

  未曾有の大災害となった東日本大震災.正直なところ,いまだに不自由な生活をしている大勢の方のことを思うと,こういう意見を述べるのは,やや気が引ける思いもないではない.今は,できるだけたくさんの予算を,復興費用にまわすべき時なのかもしれない.
  しかし,復興を目指し,予算をたくさん投入するだけで復興するものでもないと思う.「はやぶさ」の偉業が,震災で打ちひしがれた人の励ましにならなかったか.なでしこジャパンのワールドカップでの優勝が,被災地で苦しい思いをしている方々に勇気を与えなかったか.遅れて開幕したプロ野球が,不自由な生活をしている方々に明るさを取り戻す力にならなかったか.

  「こんな状況であっても,日本には世界に誇れるものがある」

  こういう思いを持てることは,人々が復興に立ち上がるのに,大きな力をもたらすものでもあると思うし,苦しい状況にある時こそ,さらなる高みを目指すことができるのは,国としての底力ではないのか,とも思う.そしてその底力を示すことで,復興への大いなる力が生まれてくるのではないか.

  川口教授のメッセージに,こんな部分がある.
「震災の復興が叫ばれている、その通りだ。即効的な経済対策にむすびつかない予算は削減されがちである。しかし、耐え忍んで閉塞をうち破れるわけではない。」
  そう,耐え忍んでいるだけでは,いつまでも耐え忍んでいかなくてはならなくなる.復興を目指すだけでは,元の通りには戻らない.震災の前より,さらに発展させよう,これを機会に,新たなものを創造しようという思いこそ,復興の原動力になるのではないか.
  その「旗印」として,「日本は世界一である」ことを全世界に示せる「はやぶさ-2」は,少なくとも最適なものの一つであろう.

  震災からの復興を目指す日本の「旗印」として,また,それぞれが自身の希望を託すものとして,皆で「はやぶさ-2」を応援することはできないだろうか.

 

「直接的に,すぐに役立つことだけを考えていると,いつかきっと行き詰まってしまうものだよ」と思う方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月13日 (火)

月光浴

  昨日(12日),夕方は晴れ.
  ただ,快晴というわけではなかった.
  しかも,空には満月過ぎの明るい月.
「これじゃなんにもできないや」
ほんの数日前,それを一生懸命追いかけていた私だったが,今となっては,その明るい月はすっかり「邪魔者扱い」.さっさと寝てしまった.

  しかし,もはやすっかり習慣.午前3時過ぎに目が覚めてとりあえず外へ.
2011年12月13日 自宅にて やはり快晴というわけではなかった.

  しかし,月が明るいねぇ.

  しばし「月光浴」.

  そういえば,先日の観望会の時,
「今度のふたご座流星群の(極大の)時は,残念ながら明るい月があって,暗い流星はあんまり見えないでしょうね.でも,冬の月というのはなかなか清々しいので,この際,『月光浴』をしながら,あわよくば流星もというくらいがいいかもしれません」
なんて話をしたところ,
「普通月光浴なんてしないよ.日光浴ならわかるけど」
と言われた.

  そうかなぁ・・・

  月明かりで照らされた世界っていうのはちょっと独特.そこそこ明るくて,地面には影もできるけれど,昼間の光景と違って色彩がはっきりせず,ややモノトーンな感じ.清々しい月の光を浴びながら,そんな幻想的な光景を眺めていると,すごく気持ちが休まる気がするんだけど.

  試しに写真を撮ってみる.
月光に照らされた光景 2011年12月13日 うーん,写真にしちゃうとイマイチ雰囲気が出ないんだよなぁ・・・一体どうやったらあの雰囲気が伝わる写真が撮れるんだろう?

 

この記事を読んで,「うん,『月光浴』って気持ちいいんだよねぇ」と思った方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ
「やっぱり普通『月光浴』なんてしないよ」と思った方は,是非一度試してみてください.なかなかいいものですよ.

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月12日 (月)

H-IIA20号機

  今日午前10時21分,種子島宇宙センターから,H-IIAロケット20号機が打ち上げられた.
  打ち上げ後21分で搭載された衛星は無事に分離,予定の軌道に投入されたことが確認され,打ち上げは見事成功した.
  これで,H-IIAロケットは一段目のエンジンが破損して推力を失ったため指令爆破された8号機を覗き19機が打ち上げ成功,ロケットの信頼性の目安とされる,成功率95%を達成した.

  ・・・というのはとても喜ばしいことで,この記事のタイトルも,(いつものように)「祝!H-IIAロケット20号機打ち上げ成功!」としたいところなのだが・・・

  搭載されていたのが情報収集衛星(言ってみればスパイ衛星だ)だというのが,なんとも悲しく,手放しでは喜べない気がする.いや,そのテの衛星の是非をここで云々するつもりはないし,こんなところで云々すべきことでもないと思う.ただ,そんなものが必要とされる状況があるということがなんとも悲しい.

  新しい技術を搭載し,これから先役に立つであろう人工衛星とか,新たな発見を求める観測衛星,そして,遠い宇宙を目指す探査機など,新たな「挑戦」のために飛び立って行くロケットの姿は,実に美しく,勇壮であると思う.

  もちろん,様々な事情があって,理想の通りとは行かないのだろうが,やっぱり「宇宙」というところはいつも夢と感動,そして挑戦の舞台であって欲しいと思う.

 

この記事を読んで,「情報収集衛星では,『はやぶさ』のようなドラマは期待できないからねぇ」と思った方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月11日 (日)

ついに!

  昨日(10日)から今日にかけて皆既月食があった.

  私は,いつも「定期観望会」を実施している公園で,観望会をしながら撮影をする計画だった.

  が,一つ大きな問題があった.

  最近は,望遠鏡を持ち出すのはいつもAC電源の使える場所だったため,あまり使っていなかった赤道儀用のバッテリーがかなり弱っていたのだ.
  それだけならば新しいものを購入すれば良いだけの話なのだが,そこにこそ大きな問題があったのだ.
「私が新しい機材を購入した後は,当分晴れない」
というジンクスがあるからだ.
  バッテリーを購入しなければ撮影はできないが,購入すると曇ってしまうかもしれない.そこで,ぎりぎりで間に合うタイミングでお店に買いに行ったのだった.

  件の公園に到着したのが18:30頃.その頃,満月は確かに見えていたが,薄雲もいっぱいだった.

  とりあえず機材の設営を開始.

  機材の設営が完了した頃は,ほぼ全天が薄雲に被われていた.
「むぅ,ギリギリのタイミングで買いに行っても,ジンクスはやっぱりジンクスなのか・・・」
でも,これで結局皆既月食がみられなかったらめちゃくちゃ悔しいぞ.

  今回は望遠鏡でオーソドックスに月そのものを狙い,5分毎に写真を撮ってその変化を追う計画.他にもやってみたいことはたくさんあったが,今回はこれで行くこ とにした.それと言うのも,2007年7月の皆既月食の際,まったく同じ狙いで撮影をしたが,その時はフィルムカメラだった.撮影後,現像&プリント代で 3万円近くもかかり,「次の皆既月食は絶対デジタルで撮るぞ!」と思ったものの,それ以来撮影の機会に恵まれていなかったから.とりあえずは11年越し に,その時の想いを叶えようというわけだ.

  20:30.もうすぐ半影食が始まる頃,いよいよ撮影開始.
月食前の月 2011年12月10日 20:30:27空はやっぱり薄雲がいっぱいで,月も薄雲越しに見える状態だった.

  21:00.
月食中の月 2011年12月10日 21:00:00 半影食はもう始まっているはずだが,薄雲のせいかよくわからない. 

  21:20.
月食中の月 2011年12月10日 21:20:10   本影食が始まるまであと25分.さすがに半影食もわかるようになってきた(写真左上).

  21:45.本影食の始まり.
月食中の月 2011年12月10日 21:45:00 11年前,撮影を開始したのはここからだった.そもそも「半影食」というものを知らず,月を見て「あれ?もう欠けはじまってるじゃないか!」と思ったものだ.
  この頃,「定期観望会」によく来られる方も来て,望遠鏡を並べて展開.その後も数人の方が来てくださり,やっぱり望遠鏡を並べて一緒に見ることになった.

  22:04.
月食中の月 2011年12月10日 22:04:59 肉眼で欠けていることがよくわかる.集まった方々とワイワイおしゃべりをしながら見ていた.

  22:30.
月食中の月 2011年12月10日 22:29:59 だいぶ大きく欠けてきた.肉眼では,左側の黒い部分も薄暗く,かすかに赤い月が見えていたので,露光時間を長くしてもう一枚.
月食中の月 2011年12月10日 22:29:04 おぉ!いい感じじゃないか.まさに地球の影!
  こんなことは11年前にはできなかったなぁ.まさにデジタルの恩恵ではある.

  22:45.
月食中の月 2011年12月10日 22:45:00 いよいよ皆既間近.この頃,空はすっかり快晴になっていた.
  ここでも,露光を長くして一枚.
月食中の月 2011年12月10日 22:44:41 う〜ん,今回の写真では,絵的にはこれが一番綺麗かも.

  23:05.
月食中の月 2011年12月10日 23:04:59 いよいよ皆既間近!
ここでも露光を長くして一枚.
月食中の月 2011年12月10日 23:04:59 肉眼でも赤銅色の月が良く見えた.すっかり快晴になった空は透明度も高く,冬の豪華絢爛たる星々の中に見える赤銅色の月・・・幻想的で鳥肌が立つほど綺麗だった.

  そしていよいよ皆既.
  23:10.
月食中の月 2011年12月10日 23:09:59 23:20.
月食中の月 2011年12月10日 23:20:00 出現の瞬間は見逃してしまったが,月の向こう側に隠れていた恒星が姿を現した(写真右上).

  23:59.
月食中の月 2011年12月10日 23:57:59 皆既が終わる直前.

  日付が変わって00:01.
月食中の月 2011年12月11日 00:01:41 皆既終了.ふー,無事ここまで撮れた.

  00:40.
月食中の月 2011年12月11日 00:40:17 だいぶ戻ってきた.月が明るくなるにしたがって見えなくなっていく星々もまた,印象的ではあった.

  この頃,一緒に見ていた方々が引き上げ始めた.まぁね,普通にはここまで見れば満足でしょう.

  しかし!

  私はもちろんここで終わりにはしない.半影食の最後まで粘るつもりだ.
  ここからはぽつんと一人.しかも寒さが厳しくなる時刻.話す相手がいなくなり,皆既が終わったところでモチベーションは下がり・・・最初から「ここからが辛いだろう」と予想はしていた.
  しかも,ここでトラブル発生.買ったばかりのバッテリーは充電が不十分だったか,あるいは寒さのせいか,電圧が下がり,赤道儀が動かなくなった.ここからは気合の手動追尾!

  01:05.
月食中の月 2011年12月11日 01:04:58 う〜ん,もう少し.

  01:20.
月食中の月 2011年12月11日 01:20:00 いよいよ本影食が終わり.今度は半影食も結構わかるようだ.

  01:30.
月食中の月 2011年12月11日 01:30:00 いよいよもうすぐ終了.まだ半影が右上にちょっとかかっているようだ.

  02:35.
月食終了後の月 2011年12月11日 02:34:55 すっかり元に戻った満月.これが最後の一コマで,すべての撮影を終了.

  最初は薄雲が広がっていてどうなるかと思ったが,結局は半影食が始まる直前の20:30から,皆既の後の半影食が終了した翌日02:35まで,きっちり5分毎の撮影が成功.11年前の「次の皆既月食は絶対にデジタルで撮る!」という想いを遂に達成したのだった.
  ちなみに,この撮影に使った望遠鏡は2001年1月の皆既月食を撮るために,どうしても間に合わせたくてローンまで組んで買ったもの.さらにカメラは2007年8月の皆既月食を撮影するために買ったもの.両方とも,これでようやく,「買った目的」を達成できたというわけだ.

  さぁこれで,ある意味呪縛から解き放たれたわけだ.次の皆既月食は2014年.さぁ次はどんな撮り方をやってみようか・・・

 

この記事を読んで,「何はともあれ,ちゃんと撮影できて良かったねぇ」と思ってくださった方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2011年12月10日 (土)

おしゃべり

  昨日(9日)夕方には「定期観望会」の予定があった.
  しかし,朝は雨.未明には水戸でも初雪も降ったらしい.

  そんなわけで,「今日はもう(観望会)は無理だろう」と思っていたのだが,夕方には快晴になった.

  それはそれで良かったのだが,ちょっと複雑な心境でもあった.
「今日と明日,どちらかしか晴れないなら,明日晴れてほしかったんだけどねぇ・・・」
天気予報によれば両日「晴れ」だが,ここで晴れてしまうと,皆既月食のある翌日(つまり今日(10日)のことだが)曇ってしまうような気がする.

  まぁそれはさておき,折角晴れたのだから,観望会はきっちりやろう.

  前回の観望会の折,主砲である30cm反射の光軸ズレが気になっていた.そこで,昨日は早めに準備を始め,じっくり光軸合わせに取り組んだ.
  試行錯誤すること約30分.まぁ意外とすんなり済んだか.
  木星に向けてみると,
「おぉ!これならばっちりだ」
  シンチレーションの具合も良かったのだが,前回はボケボケでイマイチ良くみえなかった木星も,今度はくっきりだ.

  そして19:30から観望会開始.
  昨日は参加者も15〜6人くらい?あつまり,なかなか賑やかな観望会になった.満月直前の月があった(まぁ今日が皆既月食なのだから当然だ)ので,観望対象は木星と月くらいだったが,参加者と和気藹々,参加者がご自分でもって来られた望遠鏡が並んだりして,おしゃべりをしながらの観望会.やっぱりこのくらいの人数だとやりやすい.

子供たちは,この「おしゃべり」が楽しかったらしい.観望対象を一通り見終わった後も,「宇宙人はいるの?」とか「ホワイトホールってあるの?」とか,ずーっとおしゃべり.
「寒いからそろそろ終わりにしようか.おしゃべりなら何もこんな寒いところでやってなくたっていいし.来年,暖かくなったら,じっくりおしゃべりしようよ」

  ずっと思っていることがある.
  興味をもったことを,それを良く知っている人とじっくりおしゃべりをする.勉強するのではなくて「おしゃべり」をする.そうすることによって,興味はより大きくふくらみ,今度は自分で「勉強」してみたくなる.
  子供たちには,こういう「おしゃべり」をする場を作ってあげることが大事なんじゃないのか.

  そんなわけで.
  昨日は冷え込みの厳しい中,天体を眺めている時間はあまり多くなかったけれど,なかなか充実した観望会ではあったと思う.

  問題は・・・今日晴れるかどうかだ.今のところは晴れているけれど.
  前回,皆既月食がきっちり見られたのは2000年の7月.その頃はデジタルカメラは普及しておらず,フィルムで撮影をした.失敗を見越して多数撮影したため,写真代が3万円を越え,「次の皆既月食は絶対デジカメで撮るぞ」と思ったのだが,それ以来,一度も皆既月食を撮影する機会に恵まれていない.

  さて今晩,10年越しの想いはかなうのか?

 

この記事を読んで,「子供たちが,疑問を気楽にぶつけられる場所(機会)を作ってあげることは大切なことなのかも」と思った方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月 9日 (金)

「のぞみ」と「はやぶさ」

  2003年の今日(12月9日),日本初の火星探査機「のぞみ」に,苦渋に満ちた信号が送られた.

  火星に着陸する予定のなかった「のぞみ」は,打ち上げ前に殺菌消毒をされていなかった.火星を地球の生命で「汚染」することを避けるため,殺菌消毒をされていない探査機は,「打ち上げから20年以内に火星に衝突する可能性を1%以内に抑える」必要があった.
  1998年7月4日に地球を飛び立った「のぞみ」だったが,同年12月20日に行われた「地球パワードスイングバイ」に失敗,一時は火星到達が絶望視された(12月21日の新聞には「『のぞみ』望みなし」という見出しの記事が載っていたことを記憶している).
  それでも,運用チームは諦めなかった.文字通り不眠不休で軌道を再検討,2回の地球スイングバイを行って,なんとか火星にたどり着ける軌道を見つけたのである(この時,軌道計算チームに,あの川口淳一郎氏がいた).
  しかし,2度目の地球スイングバイを行う前の2002年4月,運悪く太陽で発生したフレアが「のぞみ」を直撃,「のぞみ」からやってくる電波は,ビーコンだけになってしまった.通常の通信で用いる電波と違い,ビーコンには,何の情報も載せられない.そこで,運用チームが編み出した方法は,「探査機に質問を送り,“yes”ならばビーコンを止め,“no”ならば何もしない」という方法だった.これを(気の遠くなるほど)繰り返し,質問の幅を狭めて,探査機の状態を知るという方法,後に言う「1ビット通信」である.
  こうして苦難の旅を続けた「のぞみ」だったが,遂に通常の通信が復活することはなかった.「火星へ衝突する可能性1%」という壁を越えられないまま,12月9日午後8時30分のタイムリミットを迎え,火星から遠ざかるための弱い噴射を行う指令が送信されることになったのである.

  運命のいたずらか,歴史の不思議なめぐり合わせか.「のぞみ」に火星への衝突回避の信号が送られてから丁度2年後となる2005年の今日,小惑星探査機「はやぶさ」との通信が途絶した.
  果たして交信は回復するのか.回復するにしても,それまでにはもっと長い時間がかかるだろうと思われたが,それから7週間後の2006年1月23日,「はやぶさ」からの電波が届いた.ただし,その電波はビーコンだけであった.
  しかし,この時,「はやぶさ」チームには「奥の手」があった.「のぞみ」の時に使った「1ビット通信」である.もちろん,それは簡単なことではなかっただろうが,「ぞのみ」の失敗によって,「はやぶさ」の時は,この「1ビット通信」を使うことは「想定内」だったのだ.
  「のぞみ」の失敗という高い授業料を払って手に入れていた「1ビット通信」という「奥の手」を駆使し,「はやぶさ」は次第に機能を取り戻してゆく.
  その後も幾多の困難に喘ぎながらも,「はやぶさ」は2010年6月,見事地球への帰還を果たすことになる.

  「のぞみ」は本来の目的を達成することができなかったが,そこで得られた教訓と技術は,確実に「はやぶさ」に生かされた.

「工学に失敗はない」

と言った日本の宇宙開発の父,糸川英夫博士の精神が,日本の宇宙開発に脈々と受け継がれていることの証明でもあると思う.

 

この記事を読んで,「どの分野でも,失敗を失敗で終わらせないことは大切なことなんだろうねぇ」と思った方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月 8日 (木)

フライト 4A(前編)

   ペーパークラフト国際宇宙ステーションシリーズ,第11回の今回は,フライト4A.序盤戦最大の山場である(あまりに長くなりすぎるので,今回は前編のみ).
  2000年12月2日,STS-97ミッションのスペースシャトル「エンデバー」がドッキングした.有人となった国際宇宙ステーションにスペースシャトルがドッキングしたのはこれが初めてである.
  このミッションの主な目的は,「P6トラス」を「Z1トラス」天頂側に取り付け,大型の太陽電池パドル(SAW)を展開することである.「P6トラス」は「エンデバー」のペイロード・ベイに格納された状態で全長14.9m,幅4.9m,重量約17t,この時点までで, スペースシャトルが運んだ最大のペイロードであった.
  なお,この「P6トラス」の“P”とは,“Portside”(左舷)のことであり,後のフライト10Aによって,左舷側の「P5トラス」の先に移設されることになる.

  まずは,STS-97「エンデバー」.
Sts97_endeavour これが,「Z1トラス」地球側の共通結合機構に取り付けられている「PMA-3」にドッキングして,
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月2日の状態) ↓ドッキングした状態の「エンデバー(STS-97)」
国際宇宙ステーションにドッキングした「エンデバー(STS-97)」(2000年12月2日) そして,そのドッキング部分.
「エンデバー(STS-97)と「PMA-3」のドッキング部分

  10月3日,まず,「エンデバー」のリモート・マニピュレーター・アームによって,ペイロード・ベイから「P6トラス」が取り出された.「P6トラス」は,「Z1トラス」への取り付けに先立ち,リモート・マニピュレーター・アームに把持されたまま,パーキング位置に一晩保持された.「P6トラス」の温度制御のためである.そして,第一回目の船外作業によって,「Z1トラス」天頂側に取り付けられた.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション (2000年12月3日の姿(1)) ↓「Z1トラス」天頂側に取り付けられた「P6トラス」
「Z1トラス」天頂側に取り付けられた「P6トラス」 「P6トラス」は,後のフライトで取り外され,「P5トラス」の先端に取り付けられることになる.ということは,ここで接着してしまうわけには行かない.そこで,「Z1トラス」の上側と「P6トラス」の下側に仕込んだ磁石でくっつくようにしてある.

  「P6トラス」が「Z1トラス」天頂側に取り付けられた後,「P6トラス」最上部の太陽電池格納箱(Solar Array Blanket Box : SABB)が展開された.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション (2000年12月3日の姿(2)) ↓「SABB」展開後の「P6トラス」
「SABB」展開後の「P6トラス」 ↓「SABB」展開後の「P6トラス」頂部拡大写真
「SABB」展開後の「P6トラス」頂部
  ・・・とまぁ,ここまでは良かった.

  続いて,右舷側(Starboard)の太陽電池パドル(Solar Array Wing : SAW)が展開された.予定では左右両舷ともに展開するはずだったが,この時,左舷側(Portside)はうまく展開できず,翌日以降に持ち越された.なお,右舷側の太陽電池パドルも,順調に展開できたものの,やや「たるみ」ができてしまっていた.発電量に問題はなかったが,そのままだと,スペースシャトルやソユーズのドッキングの際の振動によって破損する恐れがあるため,このフライト中にも,その「たるみ」をなくすための船外作業が何度も行われた.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月3日の姿(3)) ↓展開された右舷側の太陽電池パドル(SAW).
展開された右舷側の太陽電池パドル この作業の大変だったこと・・・

  問題は,中央にある支柱(?).型紙だと,網目のような構造の「隙間」が黒く塗られている.まぁオプションとして,「隙間」が黒く塗られていないデザイン のものを,透明なフィルムに印刷するようにはなっている.しかし,透明なフィルムでは,きっちり四角柱にするのが難しいし,透明とは言っても光を反射する わけで,なんか今ひとつ納得できない.そこで,ここは思い切って,その「隙間」の部分を切り抜くことにした・・・よせばいいのに・・・
  しかも,そのままだととてもではないが強度が足りないので,所々に「節」を作り,さらに全体を細いピアノ線で補強してある.

  ・・・この作業,気が遠くなりそうだった・・・しかも,全体の完成までには,同じものを合計8本作らなきゃならないわけで.

  でも所詮は紙,細さにも限界があるので,本物の写真のイメージのように「向こう側が透けて見える」というわけには行かなかった.でもまぁ,そのへんが「ペーパークラフト」なわけで,まぁこれはこれで面白いんではないか?と思ってみたり.

  12月4日,船首側のラジエーター(PVR)が展開された.7枚の放熱板が組み合わされたPVRは1組で計14kwの熱量を宇宙空間に放出することができる.「P6トラス」にはこのPVRが3組装備されているが,うち2組は後のフライト5Aで取り付けられるアメリカ実験棟「デスティニー」用のものである.この日に船首側が展開され,このフライト中にもう一組(船尾側)が展開されるが,最後の一組(右舷側)は「デスティニー」取り付け後に展開されることになる.
1/100スケールペーパークラフトによる 国際宇宙ステーション(2000年12月4日の姿)↓展開された船首側PVR
展開された船首側のPVR

  ・・・というところで,前編はおしまい.

 

この記事を読んで,「アンタって人はやらなくてもいいことに手を出してよく自分の首を締めるよねぇ」と思った方,こちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月 7日 (水)

地球型惑星

  新聞やら各ニュースサイトやらで,
「地球に似た惑星確認」とか,「生きるのに最適な惑星,NASA発見」
とかいう文字が踊っている.

  発見された惑星は我々から600光年離れた恒星系にあり,「ケプラー22b」と呼ばれる.主星は太陽に良く似た恒星で,「ケプラー22b」の大きさは地球の2.4倍と見積もられる.「ケプラー22b」は290日で主星の回りを公転していて,生命の存在に欠かせない(とされる)液体の水が存在できるエリア「ハビタブルゾーン」内にあり,もし,地球のように地表と大気があれば,気温は22℃になると推定される.

  でも・・・

  どうもマスコミのニュースというのは,センセーショナルになりすぎると思う.冒頭に書いたようなタイトルだと,その惑星に「生命が存在する可能性が高い」ととらえられてしまうではないか.
  実際のところは,この「ケプラー22b」が主星の手前を通り過ぎる際,わずかながら主星の明るさが暗くなることを利用しての発見である.つまり,「部分日食」として観測したわけだ.それが周期的に複数回観測されたことから,主星からの距離や大きさが見積もられたというわけだ.そして,主星の特徴と,主星からの距離から,「ケプラー22b」に液体の水が存在できる条件が「揃っている可能性がある」と「推定」されたのだ.
  だから,本当のことろは,「ケプラー22bの表面に液体の水が存在している可能性は0とは言えない」という程度のはずだ.

  例えば,もしこの「ケプラー22b」に我々のような知的生命が住んでいたとしよう.そして,その知的生命が,我々の太陽系を観測したとする.我々がやったのと同じ方法を適用したとすれば,我が太陽系の「ハビタブルゾーン」の中に3つ,地球型(というのも変だが)の惑星があると推定するかもしれない.
  ところが,実際のところは,火星には液体の水は存在できないし,金星は表面気圧が90気圧,平均気温460℃,とてもじゃないが,「地球型」の生命が存在できる環境じゃない.しかしそれは,「ケプラー22b」からでは知る術はないだろう.

  一連のニュースを読んでいて,むしろ興味を引かれたのは,
「系外惑星探査衛星『ケプラー』によって,ハビタブルゾーン内にある系外惑星が50個近く発見されている」
ということである.ということはつまり,地球のような惑星を持っている恒星というのは,実はそれほど珍しいものではないかもしれないということだと思う.それぞれの惑星に,果たして生命が存在できる条件が整っているか,そして本当に生命が存在しているのかどうかということは,今の段階では知る術がない.ただ,「ハビタブルゾーン内にある惑星に生命が存在できる確率」というものがあって,それが大変低いものであったとしても,そういう天体がたくさんあるとなれば,全体としては,宇宙の中に,我々の他に生命が存在する確率は高いということになる."1億分の1×1億=1"なのだから.

 

この記事を読んで,「いずれにしても,この宇宙に,我々以外の生命がいるかもしれないと思うと何だかワクワクするよねぇ」と思った方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月 6日 (火)

望遠鏡

  昨日(5日)は水戸から車で1時間弱,小玉美市某小学校で観望会.教頭先生が以前一緒に仕事をしたことのある方で,その縁で呼んでいただいたのだ.

  前半は屋内で天文教室.内容は,10日の皆既月食の案内,それから,来年の金環日食,そして,2035年の皆既日食の話.
「僕や,ご父兄の方はもしかしたら苦しいかもしれないけれど,小学生の君たちは絶対見られるから,ちゃんと覚えていてね.語父兄の方,この皆既日食を見られるように,いまから健康には充分注意しましょう.

  その後,校庭に私の自前の望遠鏡を展開して観望会.対象は,とりあえず木星と月.
「この人はねぇ,給料全部こういうの(望遠鏡など)につぎ込んじゃうから,こんなに痩せているんですよ.いっつもおんなじもの着てるし」
とは教頭先生.いやまさにその通りなんですけどね・・・ほっといてください(苦笑).

  月を見た後に木星を見ると,どうしても「小さい・・・」とがっかりされてしまうので,木星が先.
「へぇ,あの点にしか見えない星が,こんなに大きく見えるんですねぇ」
「でしょう?」
これが,月を先に見てしまうと,
「こんなに大きな望遠鏡でもこのくらいにしか見えないんですねぇ」
とがっかりされてしまうのだ.

  木星を見終わったところで,望遠鏡を月に向ける
「強烈に明るいので,覚悟して見てくださいね」
「うわー,すごい」
「くっきり見えますねぇ」
「さっきの木星と比べてとても大きく見えるわけですが,本当は木星の方がずっと大きいんです.どのくらい大きいかというと,なんと地球の11倍もあるんですね.それに対して,月は地球の半分の大きさしかありません.なのに,月が木星よりずっとずっと大きく見えるということは,それほど木星が遠くにあるということですよね」
「はぁ,宇宙は広いですねぇ」

  作戦成功.

  観望会終了後.
あるお母さん「でも,ウチの子が(私の望遠鏡を指差して)こんなの欲しいなんて言い出したらどうしよう?」
「それならいい望遠鏡がありますよ」
取り出したのは,星の手帖社の「10分でできる組み立て望遠鏡(35倍).
「これなら2700円です」
これで月を見てもらった.
「ね,結構良く見えるでしょう?ホームセンターあたりで数万円で売っているヤツよりよっぽどこっちの方がいいと思いますよ」
「・・・あらぁ,ほんとだぁ.2700円で月が見られれば安いわね」
(今調べたら2880円だったけど)

  というわけで,なかなか好評で終了.
  解散後,ラーメンと餃子をご馳走になって帰宅.

  う〜ん,結構満足.

 

この記事を読んで,「中途半端な天体望遠鏡って,押入れの肥やしになるのがオチだからねぇ」と思った方,こちらをクリックして共感(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月 5日 (月)

宵の明星と・・・

  昨日(4日)夕方は快晴.日没の頃,西空には宵の明星が綺麗だった.

  実は最近,夕方は忙しいことが多く,また,天候もイマイチなので,宵の明星を見たのは,昨日が今シーズン初めてのことだった.

「こりゃ(某所のネタにするためにも)写真を撮っておかなきゃね!」

ということで一枚.
宵の明星 2011年12月4日 ・・・

  毎度思うのだが,こうして写真にするとがっかりしちゃうんだよねぇ.実際の夜空では,もっと美しく,存在感があるのに,写真に写すと「小さな白い点」になっちゃう.フィルターをつけてみたり,絞りをいろいろと変えてみたりしてみたけれど,やっぱりこの程度.なんとか綺麗に写す方法ってないものだろうか.

  この時,南の空には月も見えていた.

「よし,今晩は月が沈んでから勝負!」

・・・で,月が沈む直前,日付が変わる頃に
「さて,いっちょやるか!」
と外に出てみたのだけれど,
2011年12月5日 自宅にて 毎度のことながら,どうしてこうなるかねぇ・・・

  さて,今度の土曜日の夜は皆既月食.実は,その撮影のためにはどうしても買っておかなくてはならないものがある.
  ところが,「私が撮影の準備で何か購入すると,当日は曇る」というジンクスがあるので困っている.

  それを買わないと撮影ができないが,それを買うと曇ってしまい,そもそも皆既月食が見られない可能性が大.

  さて困った・・・だれか私にプレゼントしてくれる方大募集!って,そんな人いるわけないか・・・

 

この記事を読んで,「答えは簡単.日本中の天文ファンのために,アンタが涙をのめばいいんだよ」と思った方,まぁそう言わずに・・・とりあえずこちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年12月 4日 (日)

既に波瀾万丈

  数々のトラブルに見舞われながらも,「イトカワ」への7年間60億kmの旅を見事成功させた小惑星探査機「はやぶさ」.

  あれほどのトラブルにあっても奇跡の生還を遂げたのは,プロジェクトマネージャーの川口教授をして「神に愛されたとしか思えない」とさえ言わせたものであった.

  さて,その「はやぶさ」に続く「はやぶさ2」だが,2009年の事業仕分けで,17億円の予算要求が何と3000万円にまで削られてしまった.
  それでも,「はやぶさ」の成功によって,予算は一気に復活.
  ところが,今度は,東日本大震災の復興予算を捻出する必要性と,実用衛星を優先するという国の方針によって再び予算が削減,打ち上げ可能期間である2014年〜2015年に間に合わない可能性が高くなってきたらしい.

  波瀾万丈の旅をした「はやぶさ」だが,その後継機たる「はやぶさ2」は,開発の初期段階から既に波瀾万丈の様相を呈している.

  川口教授は「神に愛されたとしか思えない」とも語ったが,そもそもこれでもかというほどトラブルに見舞われたわけで,そういう意味では「呪われた探査機」だったのかもしれない.そして,その後継機たる「はやぶさ2」は,計画段階からいろいろなトラブルに見舞われているとも言える.

  猛禽類のはやぶさ,日本の宇宙開発の父と言われる糸川英男博士と縁の深い旧陸軍の戦闘機「隼」,かつて多くの乗客を運んだ寝台特急「はやぶさ」.はたして,その「はやぶさ」の名を冠した探査機とは,その旅路だけでなく,生まれる前からも数々のトラブルに見舞われる「呪われた探査機」なのだろうか,それとも,それほどのトラブルに見舞われながら,それでもミッションを完遂することのできる「神に愛された探査機」なのだろうか.
.

 

この記事を読んで,「それでも,過酷な状況を乗り越えてこそ『はやぶさ魂』,何年か先に,また我々にあの感動を味わわせてほしいものだ」と思った方,こちらをクリックして共感(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月 3日 (土)

古い天文雑誌

  訳あって,保存していた古い天文雑誌を大量に処分することにした.
  かつて天体写真の「月例コンテスト」などに何度か入選したこともあったので,とりあえず自分の作品が載っているものはとっておこうと思った.
  そこで,(もういつどんな写真が入選したのかあんまり覚えていないので)各号をぱらぱらとめくりながら選別することになったのだが,そうやってみると,懐かしい記事がいっぱいあって,つい作業が進まなくなる.この10年の間に度々あった土星食や木星食(木星食は天気が悪くて見ることができなかった),火星大接近,しし座流星群の大出現,ほとんど見られていない皆既月食,これまた何度か現れた肉眼彗星・・・

  うーん,いろいろあったなぁ・・・

  2000年の皆既月食では,デジタルカメラなんかまだ持っていなかったので,フィルム代と現像代だけで3万円近くかかった,とか,2001年,年明けの皆既月食になんとかして間に合わせたくて,ローンまで組んで望遠鏡を買ったのに,当日は見事に曇って全然見られなかった,とか,2001年〜2002年にかけて3回あった土星食は,新潟や千葉まで出かけてビデオを撮った,とか,2001年のしし座流星群はホントに凄かった,とか,2003年の火星大接近の時は天文台に毎晩篭もったなぁ,とか,突如明るくなったホームズ彗星は面白かったなぁ,とか・・・

  記事だけではなく,各広告もまた面白いもの.あっという間にデジタル機器が普及した他,オートガイダー,自動導入装置・・・新製品として登場したもの,姿を消していったもの,その間にも変わることなく,広告に掲載されているもの・・・

  ・・・というわけで,エラく能率の悪い選別作業を終え,「いらない」とした古い天文雑誌はきれいさっぱりなくなった.

  「きれいさっぱり」ではあるけれど,やっぱりちょっと寂しい気もする.

  何年か,あるいは十数年か先,またたまった雑誌を処分しようとする時には,どんな感慨をもって作業することになるのだろうか.

 

この記事を読んで,「どんな分野でも,10年も経つといろいろと変わるものだからねぇ」と思った方,こちらをクリックして共感(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月 2日 (金)

寒さ対策

  いよいよ12月.昨日から今朝にかけては「雪」の予報があったりして,今日は一日寒かった.

  10日には皆既月食,14日から15日にかけてはふたご座流星群が極大となる.
  こういう天文イベントがある時に限ったことではないが,天文屋は,当然夜中の屋外で過ごすことが多い.となれば,「寒くて辛い」なんて言っていたのでは何もできない.しかも,長時間屋外で過ごす時には,いくら厚着してみても寒いものはやっぱり寒い.

  そんなわけで,私は,秋から冬にかけて毎年「寒さに強い体作り」を心がけている.できる限り寒さに体を晒し,慣らしてやろうというわけだ.
  例年だと10月いっぱいは真夏とほとんど同じ服装で過ごすのだが,今年は暖かかったので11月中旬まで頑張った.
  こういう努力の甲斐あってか,毎年,冬場の観望会などの時も薄着のことが多く,よく
「寒くないんですか?」
と言われる.ぶくぶくに着込んで,それでも寒そうにしている参加者を尻目に,薄着の私が平然としているからだ.

  先日,何気なくテレビを見ていたら,「寒がりの人とそうでない人の違い」なんていうことをやっていた.
「太めの人は,脂肪が多いので体温が逃げにくく,寒さに強い」
と思われることが多いが,どうもそうではないらしい.

  寒さに弱い人というのは,外気温が下がると体温も下がってしまうので,より「寒い」と感じるのだとか.逆に,寒さに強い人は,外気温が下がっても体温の変化が少なく,あまり「寒い」と感じない.そういう人は,寒がりな人よりも,筋肉による発熱が多く,体温が下がるのを防げるということらしい.

  となれば,体を鍛えることで寒さに強くなることもできるというわけだ.私がずっとやってきた「寒さに強い体づくり」というのも,あながち間違いではなかったらしい.

  今年も,これまでに数回,やはり観望会の折に「寒くないんですか?」と言われることがあった.今年もまた,体はいい具合に仕上がっているようだ(これもまた毎年のことだが,10月から11月の間に,軽く風邪をひいている.これが,あっさりと治るようだと「いい感じ」でもある).
  問題は,相変わらずなかなか一晩中快晴の夜がないことと,私自身が一晩中星を見て過ごしている余裕がないということだ.せっかく作り上げた「寒さに強い体」を生かす機会があまりない.

  せめて,今年こそ皆既月食とふたご座流星群(いや,せめて皆既月食だけでも)が好天に恵まれ,存分に楽しめると良いのだけれど・・・

 

この記事を読んで,「天文屋さんって,意外と体育会系なんだねぇ」と思った方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月 1日 (木)

重力に慣れる

  国際宇宙ステーションに165日間滞在していた古川宇宙飛行士が,先日帰還した.

  「宇宙で過ごすっていうのはどんな感じなんだろう?」
とよく思うことがあるが,同時に,
「宇宙から帰還した時ってどんな気分なんだろう?」
ということも気になる.

  古川宇宙飛行士が,そのへんのことも自身のツイッターに書いてくれている.
  帰還当日は,
「気分は最高だが,身体はまるで軟体動物のよう」
だとか.宇宙にいた時は,体のどこにも力を入れず,どこからも力を受けずに過ごしていたのが,地上ではそうはいかない.体のどこかには力を入れていないと姿勢を維持できないし,どういう姿勢をとっていても,体は下に押し付けられるわけだ.

  以前(誰だったかは忘れてしまったが),地球に帰還した後,一番困ったことは,「箸やスプーンなど,使った後は手を離してしまうくせがなかなか抜けなかった」ことだったそうな.宇宙にいる時は,それでも箸やスプーンはふわふわ浮いていたのだが,地上では,もちろんすぐ落ちてしまう.「落ちない」ことに慣れていたため,落ちた瞬間は,何が起こったのか良くわからなかったりもしたらしい.

  昼間,活動している時は,それでも意識があるから何とかなるとして,例えば,ベッドに横になって,まどろんでいる時にどんなことを考えるんだろう?なんて思ったこともあった.昨日までは,寝る時もふわふわ浮いていたのに,今日はベッドに押し付けられる感覚がある.相当な違和感があるんじゃないだろうか?
  古川さんは,(上に書いたこととちょっと違うことではあるけれど)
「ベッドに寝て天井を見ていると、天井の物を取りに行くには、ベッドのここをこのくらい押せばうまく飛んでいける、などと考えている自分がいる。」
と書いている.

  「宇宙に行った時の感じ」はもちろんだが,「宇宙から地球に帰って来た時の感じ」もまた,経験した人にしかわからないんだろうな・・・

  うーん,やっぱり生きている間に一度は経験してみたい.
  もうすぐ民間による宇宙への営業飛行が始まる.今はまだ全然無理だが,私が生きている間に,私でも行けるほど安くなってはくれないだろうか・・・

 

「宇宙飛行士の話に触れたり,その映像を見たりすると,やっぱり宇宙に行ってみたくなっちゃう」という方,こちらをクリックして共感の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »