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2011年11月10日 (木)

火星の呪い!?

  「呪い」と言っても・・・

  プロ野球,ソフトバンクホークスは,ダイエーホークスの時代から,プレーオフ,クライマックスシリーズに7回出場(出場を逃したのは1回だけ)していながら,今年初めて突破するまで過去6回敗退している.
  それを「クライマックスシリーズの呪い」と表現されたりしていたが,この記事の「呪い」もそれと同じレベルのものであり,決して「オカルト」の意味はない.

  火星の衛星「フォボス」表面からのサンプル・リターンを目指した,ロシアの探査機「フォボス・グルント」と,火星周回軌道から火星の観測を行う中国の探査機「蛍火1号」を載せたゼニット・ロケットが,日本時間9日午前5時16分,カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた.
  打ち上げは成功と見られていたが,ロケットの分離後,2度のエンジン点火に失敗,地球周回軌道への投入にも失敗した可能性が高く,一部は地球に落下した可能性もあるという.

  どうも火星探査機には失敗が多い.

  ロシアは,旧ソ連時代,1960年から火星探査機を打ち上げてきた.しかし,2008年までに打ち上げられた20の探査機の中で,完全な成功を収めたものは1機もなく,火星を数回周回した程度だったり,着陸には成功したものの,数秒〜数十秒で交信途絶してしまったりといった程度に終わっている.そして,今度もまた打ち上げ失敗である.
  日本の火星探査機「のぞみ」も,打ち上げには成功したものの,地球スイングバイに失敗,必死の努力により火星に向かう軌道には乗せられたものの,度重なる機器の故障もあり,火星表面に墜落する可能性がどうしても残ってしまったため,火星周回軌道への投入は断念された(「のぞみ」はもともと火星表面に降りることは想定されておらず,滅菌処理されていないので,火星へ地球の生物を持ち込む危険性を回避するために,火星表面に墜落する可能性が1%でもあれば,火星から離れる軌道に乗せなければならなかった).
  大活躍をした(している)「スピリット」「オポチュニティ」の双子の探査車をはじめ,「マーズ・リコネッサンス・オービター」,「マーズ・グローバル・サーベイヤー」,「フェニックス」など,数々の探査機を送り込み,成功率が高いように見えるアメリカも,実は打ち上げた19機の探査機のうち5機が故障を起こしている.

  火星探査機のおよそ3分の2が,何らかのトラブルに見舞われている.冒頭に書いたのと同じような意味で,「火星の呪い」とでも言いたくなるだろう.

  火星は,2年2ヶ月ごとに地球に接近する.その時,火星は夜空に不気味に赤く明るく見え,古来から「戦乱の予兆」と忌み嫌われていた.実際,西南戦争のあった1877年も火星大接近の年であったし,火星大接近で話題となった2003年は,「イラク戦争」のあった年である.地球上では(悲しいことだが)戦乱が絶えず,そうした戦争が起こるのは別に火星が接近した年に限ったことではないのだが・・・

  もし「火星人」なるものがいたなら,その「火星人」にとってみれば,地球に接近するたびに地球では戦争していて,
「あの星では接近するたびに毎度毎度戦争してる.ったく,あの星の生き物はおとなしくしておれんのか!」
と呆れているかもしれない.度重なる火星探査機の失敗は,
「あんな野蛮な生き物が作った宇宙船なんか我々に近づけてたまるか!」
ということなのだろうか.

「火星人」はよっぽど地球人が嫌いらしい.

 

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コメント

日本はまだ、2回だけですが、惑星探査の呪いにならないようにしたいですね。いや、「あかつき」には、まだ「のぞみ」はある?

投稿: つるつる亭やかん | 2011年11月10日 (木) 18時34分

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