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2011年11月14日 (月)

近くて遠い

  日本時間9日朝に打ち上げられたロシアの火星探査機「フォボス・グルント」.どうやら地球周回軌道への投入には成功したものの,火星への進路変更に失敗,現在は地球周回軌道上で立ち往生しており,今月末にも地球に落下すると見られている.

  先日の記事にも書いたが,とかく火星探査は失敗が多い.ロシアは旧ソ連時代の1960年に初めて火星探査機を打ち上げ,過去20回の打ち上げを行って来たが,計画通りの成功は一度もない.「フォボス・グルント」で「21度目の正直」を目指したが,これもまた返り討ちにあってしまったわけだ.

  ちょうど40年前の1971年の今日(日本時間11月14日),アメリカの火星探査機「マリナー9号」が,歴史上初めて火星周回軌道への投入に成功した.ソ連の探査機が度々失敗している中,世界で初めて地球以外の惑星に探査機を周回させることに成功したアメリカだが,それでも「マリナー9号」以前に2度失敗している.
  アメリカはその後も火星探査機の打ち上げを続けている.「マーズ・グローバル・サーベイヤー」,「オポチュニティ」と「スピリット」,「マーズ・リコネッサンス・オービター」など,華々しい活躍をした(している)探査機もあるが,火星周回軌道投入に失敗,火星に墜落した「マーズ・クライメイト・オービター」や,火星面への着陸に失敗した「マーズ・ポーラー・ランダー」など,失敗した例もある.アメリカの探査機は比較的成功率が高いが,それでもこれまで打ち上げられた19機の探査機のうち5機が故障をおこしている.

  火星は,(最接近時の距離で)金星に次いで地球に近い惑星である.しかし,なかなかそこに到達できない.地球人にとって火星は「近くて遠い」星のようである.

  次に予定されている火星探査ミッションはアメリカの「マーズ・サイエンス・ラボラトリー」で,打ち上げは11月25日,探査車「キュリオシティー」が2012年8月に火星表面に着陸する予定である.
  今度の探査機は「火星人」に受け入れてもらえるだろうか.無事に成功して欲しいものだ.と同時に,最近失敗が多いロシアにも一つ頑張って欲しいものである(今日打ち上げられたソユーズはどうやら無事に成功したようだが).

 

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