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2011年11月18日 (金)

あれから10年

  昨日(17日),夜の天気予報は「一晩中晴れ」.一昨日と違い,夕方も確かに快晴だった.
「でもどうせ月が明るいんだよねぇ・・・よし,ここは明け方狙いだ!」
そろそろしし座流星群の極大の時期.ここはひとつ,明け方にそのしし座流星群を狙ってやろうというわけだ.

  早めに就寝.

  寝過ごすことなく,03:00前に起床.そして外へ!
2011年11月18日 自宅にて ・・・どうしてこうなっちゃうかなぁ・・・
  時々雲間に月や星も見えるけど,これじゃあ流星は無理じゃないか.
  あっさり戦意喪失して再び就寝.

  10年前の「あの日」,2001年11月18日.
  「あの日」のことは,今でもはっきりと思い出すことができる.

  昼間には太陽の観望会があった.「しし座流星群」のことは,かなり話題になっていたので,いろいろな人から
「どうなんですかねぇ?」
と質問を受けた.私の答えは,(アッシャー博士の予測と,その信頼性についてお話しした上で)
「今のところはまぁ何とも言えないですが,とりあえず午前3時頃には『どうせまたダメだよ』と思って夜空を見ておいた方がいいと思いますよ.『どうせダメだよ』と思って見ないでいて,翌日の朝のニュースで大騒ぎになっていたりしたら悔しいでしょ?」

  その私自身は,実はかなり期待をしていた.

  これだけはどうしても見たい.

  もしも茨城の天気が悪いとなれば,最悪東京駅で夕方まで待機する作戦を立てていた.東京駅にいれば,夕方の天気予報によっては,どこの方面へ行く新幹線にも乗れるからだ.

  数日前の予報では,福島あたりが一番天気に恵まれそうだった.

  当日の予報ではほぼ日本中どこでも晴れ.

  そして夕方.茨城は曇り.
・・・困った・・・茨城も予報では「晴れ」だったから,その茨城が曇りということは,そもそも予報があんまりあてにならないということじゃないか.さて福島へ向かうか,それとも茨城に留まるか.

  こういう時,福島へ向かったりすると,
「しまった,やっぱり動くんじゃなかった」
なんていうことになることが多い.
  そこで,ここは一か八か,茨城に留まることにした.

  夜9時過ぎだっただろうか.仲間とともに,城里町(当時は城北町)ふれあいの里天文台に集合.
  しばらくは雲が多かったが,その雲間からも流星が頻繁に流れているのが見受けられた.

  午後11時過ぎ.すっかり快晴.しかも,この年最高ではないかと思うほど透明度の高い空だった.
  その空を乱舞する流星.いやこれは凄い!
  携帯電話で友人達を叩き起こした.
「とにかく今すぐ外に出ろ!大変なことになってるぞ!」

ふれあいの里天文台では数を数え始めた.極大を中心とした1時間に一体いくつの流星を数えることができるか.

  結果は,19日午前01:40〜02:40が682個,02:50〜03:50が1,675個!まさに流星雨だ!
その,02:50〜03:50,高感度ビデオカメラがとらえた映像から,流星が写っているコマを抜き出して「比較明合成(当時はそんな呼び名はなかった)」をしたのが↓この画像である.
2001年のしし座流星群   そんな興奮の中,天文台のドアを叩いた人があった.福島から来たとのこと.聞けば,福島は曇ってしまったのだそうな.やっぱり,夕方福島へ向かわなくて正解だったのだ.

  大興奮のうちに,やがて東の空が明るくなり始めた.仲間たちも,帰宅する人,仮眠に入る人.しかし,明るくなりつつある空にも,まだまだ流星は乱舞を続けていて,私はまだ屋内に入る気になれなかった.

  この光景を目に焼き付けたい.

  すっかり明るくなるまで,天文台の屋上で過ごしたのだった.その時の想い通り,あの夜の光景は今でもしっかりと目に焼き付いている.

  あれから10年(き○まろじゃないぞ).

  撮影機材も,撮影技術も,画像処理の技術もだいぶ進歩した.今の機材,技術だったらどんな写真が撮れたんだろう?

  あ,そういえば,皆既月食も,木星食も,火星大接近も,しし座流星群も,大きな天文現象は全部天体写真を始めて3年くらいの間に起こった.今の技術・機材でそういう現象を撮影してみたいものだ.

  来月の皆既月食は晴れてくれるだろうか.

 

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コメント

中川さま

10年前のしし座の流星雨のお写真、ありがとう。すごいですね。
あのとき、わたしはどうしていたのだろう、と思い、日記をみてみたら、やっぱり京都で個展中で、「未明、しし座流星群が地球に降り注いだ。明け方、遊(息子)に教えられて、数個の流星を見ることができた。これは絵の材料になる。改めて、色彩学の勉強をはじめなければならない」などと、書いていました。
結局、流星雨の絵はいまだ描けてないのですけれど、来週はお日様マークが並んでいるようですので、きっと流星群がみられるのではないか、と・・・。確信じみた予感がします。

今年、百姓たちが普段あたりまえに目にする野花ばかりを、具象に描きましたが、先の一番細い筆を使って、虫メガネで、てんてんてん、てんてんてん・・・。草の種子を。
この作業、いつかしたことがある。と気がついて、3年前に銀河・星雲をテーマに描いたときのことを思い出しました。
あの時も、一つ一つが星なのだから、と、てんてんてんてんてんてんてん・・・。
「星の数」ほど「種子」もある、と実感しています。

投稿: 鳥越ゆり子 | 2011年11月19日 (土) 07時40分

追加。
今年は、双眼鏡を首にぶら下げて、個展会場に通うことにします。

投稿: 鳥越ゆり子 | 2011年11月19日 (土) 07時49分

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