« ほんのご近所 | トップページ | ブラック・ナイト (BK03) »

2011年9月 6日 (火)

やっぱりローテクの方が

  昨日,小学校の授業で使う「月の満ち欠け」の教材の話題になった.
  「電子黒板」とかいうハイテクなものを使う教材だったのだが,

  はっきり言って良くわからない.

  これで小学生が理解できるとは思わないなあ.

  いろいろと工夫された教材だったのだが,いかに「ハイテク」なものをつかったところで,「平面でしかない」ことにかわりはない.「本当は丸い」と言われても,実感はわかないだろう.いやそれが,流行りの3Dだったとしても,イマイチ実感がわかないんじゃないだろうか.
  さらに言えば,画面上で表現しようとする限り,地球と月,そして太陽の距離があまりに近づきすぎる.

  私はやっぱりローテクの方が好きだなぁ.

  私ならやっぱり,部屋を真っ暗にして,懐中電灯とボールを使う.一方向から照らされる懐中電灯の光の中で,ボールを持って回転すれば,球であるはずのボールが満ち欠けして見える(ちなみに,この時,軟式野球のボールなど,ディンプルと呼ばれる細かい凹みがあるものを使うのがミソ.「掛け際」の“クレーター”が良く見えることも実感できる).ボールが「円盤」だと思っている人などいるはずがないし,回っている本人は確かに球形をしているボールを手に持っているわけだから,「本当は丸いものが満ち欠けして見える」ことが実感できるだろう.さらに,回っている人と離れた場所から見ていれば,ボールの「掛け具合」が,その位置からでは全然変化しないことも観察できる.

  東日本大震災の折に机の上から落下して使いものにならなくなってしまったが,一昨年,「太陽系模型」を作った時に驚いた.机の上でくるくる回る模型を見て,
「なるほど,太陽系はこんな風に回っているのか」
と新鮮に驚いたのだ.そんな画像は腐るほど見ているのに.

  ロケットもそうだった.最初にH-IIAスペースシャトルを作り上げた時も驚いた.
H-IIAってこんなに大きかったんだ!」
H-IIAスペースシャトルを同縮尺で並べた図なんて飽きるほど見ていたはずなのに.

  そこに実際に(模型であっても)「モノ」があるのと,たとえ3Dであっても,映像だけなのとでは,受ける印象の実感が全然違うのだと思う.

  最近はいろいろなものが便利になりすぎだ.ヴァーチャルなものが多すぎる.3D映像はリアルだが,それに慣れると「リアルな」もの,言い換えれば「リアリティにあふれるもの」を見て「実在するもの」を見た気になってしまう.しかし,実はその両者の間には「実感」という面で非常に大きな隔たりがあるような気がする.

  やっぱり,私はローテクが好きだなぁ.

  世の中ハイテクなもので溢れかえっているが,私はあくまで工具と時間を使い,手を動かして頑張るぞと.

 

この記事を読んで,「確かに,そこに実際にものがあるという“存在感”は映像からでは得られないものなのかも」と思った方,こちらをクリックして応援の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

|

« ほんのご近所 | トップページ | ブラック・ナイト (BK03) »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: やっぱりローテクの方が:

« ほんのご近所 | トップページ | ブラック・ナイト (BK03) »