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2011年8月19日 (金)

ディスカバリー(STS-133)

  ペーパークラフトロケットシリーズ,今回は
1/100スケールペーパークラフトによる スペースシャトル ディスカバリー(STS-133) スペースシャトル3番目のオービター,ディスカバリー.モデルはその39回目にして最後の飛行となったSTS-133ミッションの時のもので,型紙は “AXM Paper Space Scale Models” から.
  当初のでは,2010年11月1日に打ち上げられるはずだった.しかし,軌道制御システム(Orbital Maneuvering System : OMS)からヘリウムガスが漏れていることが発見され,2日後の11月3日に延期となった.その11月3日になり,今度はメイン・エンジンの制御装置に以上が発生して翌日に延期,翌日の11月4日は天候不良のためさらに翌日に延期となった.そして,11月5日,外部燃料タンクに燃料を注入する作業の最中に,水素ガス排出装置からの水素ガス漏れが発見され,打ち上げは中止となった.打ち上げがしばらく延期されることになったため,一度燃料の排出が行われたが,この燃料排出作業の途中に外部燃料タンクの断熱材に亀裂が見つかり,この原因が解明されるまで打ち上げは行われないことになった.発射台上で,亀裂部分の断熱材を除去した上で,タンクの検査が行われた結果,水素タンクと酸素タンクの間を支える金属部分に多数のひび割れが発見された.これにより,大規模な修理が必要との判断から,一度発射台から組み立て棟に戻されて精密な検査と修理が行われた.こうして,打ち上げは大幅に遅れることとなった.
  問題の部分には補強用の金属板を追加して強度を上げることになり,その作業が完了したのは翌2011年1月27日,2月1日にようやく射点に戻り,打ち上げ準備が再会,2月24日に打ち上げられることになった.
  その2月24日,打ち上げ直前になってケネディ宇宙センターの射点安全管理コンピュータに不具合が発生,打ち上げが3分遅れたものの,「ディスカバリー」最後の打ち上げがようやく行われた.
  SRB正常分離後,外部燃料タンク上部に取り付けられたカメラによって外部燃料タンクから発砲断熱材が剥離して落下してゆく要すがとらえられたものの,オービターに目立った損傷はなく,その後は無事にミッションが続けられた.
  今回のミッションでは,「ユニティ」の nadir 側(地球側)共通結合機構に,「恒久的多目的モジュール」が取り付けられた.これは,多目的補給モジュール「レオナルド」に,スペースデブリ対策のシールドを追加するなどの改造を施したもので,過去のミッションでは,シャトル帰還の際,シャトルの貨物室に戻され,シャトルとともに地上に戻されたが,今回は「恒久的」の名の通り,ISSに取り付けられたままとなり,今後は物資の保管場所として利用されることとなる.また,「ロボノート2」と呼ばれるヒューマノイド・ロボットが運び込まれ,「デスティニー」内部に固定,様々な実験が行われることとなる.
  なお,このミッション中には,「ディスカバリー」の他,ロシアの「ソユーズ」が2機(TMA-01MとTMA-20),同じくロシアの「プログレス」(M-09M),日本の「こうのとり」2号機,ヨーロッパ宇宙機関のATV2号機「ヨハネス・ケプラー」が同時にISSにドッキングしており,日米欧露の宇宙船が大集合していた.スペースシャトルは全機が退役間近であり,こうして「大集合」するのあhこれが最初で最後の機会であった.これを記念して,「ソユーズ」の一機(TMA-01M)を一時的に分離して撮影を行う計画もあったが,安全性の理由から見送られることとなった.
  ディスカバリーは3月7日にISSを離脱して,9日(日本時間翌日)に無事ケネディ宇宙センターに着陸,その全てのミッションを全うして退役した.
  その着陸を実況中継していたアナウンサーは,「幾度となく道を切り開いてきたこの宇宙船へ,さようなら,ディスカバリー」と語りかけていた.1988年9月,1986年1月の「チャレンジャー空中分解事故」の後,初めて飛行した(STS-26ミッション)のも「ディスカバリー」,1999年5月,ISSスペースシャトルとして初めてドッキングした(STS-96ミッション,フライト2A.1)のも「ディスカバリー」,2005年4月,2003年2月の「コロンビア空中分解事故」の後,初めて飛行した(STS-114ミッション)のも「ディスカバリー」,.まさに「幾度となく道を切り開いてきた宇宙船」であった.

  例によって,側面からの一枚.
1/100スケールペーパークラフトによる スペースシャトル ディスカバリー(STS-133),側面から 何度も打ち上げが延期され,外部燃料タンクの色が変色しているのもきっちりと再現されている.
  そして,前(上)からのアングルで一枚.
1/100スケールペーパークラフトによるスペースシャトル ディスカバリー(STS-133),前(上)から こちらの方は,他とあんまり違いはないか.
  外部燃料タンク上部に見つかった亀裂が,長期間打ち上げ延期の原因となったのだが,その修理の後もちゃんと再現されている.その部分が↓
亀裂の修理が行われた外部燃料タンク上部 白い帯状の部分が修理の痕.テクスチャだけとは言え,芸が細かいねぇ.

完成写真の大きな画像はこちらからどうぞ.→Space Shuttle Discovery (STS-133 ミッション時)

スペースシャトルのモデルを作ったのはこれで9機目(オービターだけなら12機目).いい加減もう作るのは飽きてきたけれど,その割にはうまくできないところはまだうまくできないんだよねぇ・・・作るたんびに「あれ?この前はどうやったんだっけ?」なんてやってるし・・・

ロケットのペーパークラフトは是非↓こちらもご覧ください
PASA : Papercraft Aeronautics and Space Administration

 

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