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2011年8月18日 (木)

黒い惑星

  「惑星」と言っても太陽系内の惑星ではなく,いわゆる「系外惑星」のことである.

  NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」の観測によって,りゅう座の方向約750光年に位置する11等の恒星「GSC03549-02811」に,木星サイズのガス惑星「TrES-2b」が発見された.

  現在,系外惑星の探査は活発で,いまさら木星サイズの惑星の1つや2つ見つかったところで驚かないのだが,この惑星は「ただの」ガス惑星ではなかった.

  この惑星が主星である「GSC03549-02811」の(地球から見て)全面を通過する際,地球から見た主星の明るさの変化が観測された.言ってみれば,問題の惑星による「日食」を観測したわけだ.惑星が恒星の前を通過する時,惑星によって隠された分だけ恒星の明るさがほんのわずか暗くなるが,地球と一直線に並ぶ前後には惑星が反射する主星の光も同時に観測される.この時,惑星の方は「満ち欠け」をするわけで,時間とともに全体の明るさが変化する.ところが,今回発見された惑星の場合,この「日食」の際の明るさの変化は非常に少なく,観測データから見積もると,「TrES-2b」は主星からの光の1%も反射しない「黒い惑星」であると推測されるのだ.

  今の観測技術を用いれば,こんなものも発見できるんだねぇ.

  発見された惑星の「変わり者ぶり」もびっくりではあるが,私としては,そのこと自体よりも,そんなものを発見することができたということの方がびっくりだ.主星だって11等,その主星の光を1%しか反射しない惑星を発見することができたのだから.

  そういえば・・・

  何年か前,「太陽系内に,知られていないもう一つの惑星がある.その惑星は真っ黒なのでこれまで発見されていなかったのだ」と主張していた団体が話題になったように記憶している.
  「いやなんぼ真っ黒でも,他の天体の軌道を観測すれば,そんな天体があることぐらいはわかるはずじゃないか」
と思ったものだが,750光年も離れた恒星に「真っ黒な惑星」が発見されちゃうんだから凄いねぇ・・・

 

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