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2011年7月20日 (水)

先輩の実力

  ややタイミングずれの記事ではあるけれど.
  日本時間15日午後2時頃,NASAの探査機「ドーン」が,小惑星「ヴェスタ」を周回する軌道に無事投入された.探査機を火星と木星の間にある小惑星帯の天体を周回する軌道に投入したのはこれが史上初の快挙である.
  「ヴェスタ」が発見されたのは1807年3月29日のこと.200年前に発見された天体であるので,小惑星の中でも地上からの観測はずいぶんとされてきた天体である.しかし,地上からの観測で分かることは限られている.軌道上を周回するにも,正確な重力が分かっていないため,今後は探査機自身にかかる引力からヴェスタの質量をもとめ,そこからさらに正確な軌道を割り出し,今後2週間は正確な軌道への軌道修正が行われる予定だ.

  なんでも「一番」でなければならないのがアメリカ.小惑星からのサンプル・リターンは思いっきり後輩の日本に先を越されてしまったが,「イトカワ」は地球近傍小惑星.ヴェスタは火星と木星の間にある「メイン・ベルト」の小惑星.その小惑星を周回する軌道へ,世界で初めて探査機を投入するというのは,NASAとしても「プライドをかけた一戦」だったのかもしれない.
  「後輩」の日本が,金星への探査機の周回軌道投入に失敗しているところで,こうしてあっさりと(当事者とすれば〝あっさり”どころか大変な苦労をしたのだろうが)離れ業をやってのけてしまうのはやっぱりさすがではある.まさに「先輩の実力」を見せつけられたといったところか.

  いずれにせよ,200年以上も前に発見されていながら,これまで地表の様子などはまったくわかっていなかったヴェスタに探査機が到着したわけで,これからどんなことが発見されるのかが楽しみである.

 

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