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2011年7月22日 (金)

さようなら,スペースシャトル

  日本時間昨日(21日)18時57分(アメリカ東部夏時間同日5時57分),スペースシャトル「アトランティス」が,その最後の飛行,そしてスペースシャトル計画そのものの最後の飛行となったSTS-135ミッションを終え,ケネディ宇宙センターに無事帰還した.

  その昨日は,市内某小学校で観望会の予定であった.あいにく(私としては好都合?)曇天で,観望会は屋内での天文教室となった.開始予定時刻は19:00であったが,少し前倒ししてスクリーンにインターネット中継を投影,即席のパブリックビューイングのような状態で,参加者全員でスペースシャトル30年の歴史に幕が降りる瞬間を見守った.
  現地が夜間(夜明け前)の帰還であったため,子供たちにはちょっと分かりづらかったようだが,無事着陸に成功,「アトランティス」が滑走路上で完全に停止した時,会場からは拍手が起こった.

スペースシャトル最初の飛行であるSTS-1ミッションの打ち上げが行われたのは1982年4月12日.当時私は小学生であった.それが中継であったのか,録画であったのかは今となっては記憶が定かではないが,その打ち上げの様子をテレビで食い入るように見ていた鮮明な記憶がある.そして,その後参加した「凧作り教室」では,作った凧にスペースシャトルの絵を描いた(その時は全然意識しておらず,後で思い出したことだが,外部燃料タンクが白かったので,STS-1ミッションの「コロンビア」を描いたのだろう)のを覚えている.もっとも,私の“スペースシャトル”は上空200kmどころか10mの高さにも到達できなかったが.
  そんな私にとって(おそらく,共感してくださる方も多いと思うのだが),スペースシャトルとは,「夢物語を現実にしてくれるものの象徴」であり,「夢の乗り物」であった.「チャレンジャー」空中分解事故のニュースも食い入るように見ていた(これも生で見ていたと記憶していたのだが,どうも録画であったらしい).この事故による打ち上げ中断の後,その再開となった1988年9月の「ディスカバリー」の打ち上げ(STS-26)は,深夜であったにも関わらず生中継を固唾を飲んで見守り(これは間違いなく生中継だったはず),「アメリカは宇宙に帰って来た」というアナウンサーの言葉に感動したものだ.
  2003年2月の「コロンビア」空中分解事故のニュースには驚いた.しかし,最も驚いたことは「コロンビア」がまだ現役だったことだった.しばらくの間は,宇宙開発の話題からは興味が遠のいていたからだった.それでも,2005年7月,この事故による中断からまた打ち上げが再開された「ディスカバリー」の打ち上げ(STS-114ミッション,この時,日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが搭乗していた)も,生中継で見ていた.
  そして昨日,その最後の飛行からの帰還を,天文教室に参加した50名ほどの方たちと一緒に見守った.

  しばらく遠のいていた時代はあったものの,私にとってスペースシャトルは,少年時代から憧れであり続けた.それが引退というのは何とも寂しい限りではあるが,その最後の瞬間を,昨日のような形で見守ることができたのは,とても幸せなことだと思う.

  STS-135ミッションのクリス・ファーガソン船長の言葉.
「シャトル計画に参加できて光栄でした。これまでシャトル計画に携わった人だけでなく、スペースシャトルを見て、憧れたり称賛してきた人全てが、我々と一緒にシャトルで旅したのです」
・・・そうか,私もその一人なんだな・・・

  昨日の天文教室では,ペーパークラフトのスペースシャトルを見せながら,スペースシャトル30年の歴史を紹介した.さらに,昨日はちょうどアポロ11号が月面に着陸した日(アメリカ時間では20日)だったことから,サターンⅤ型ロケットのペーパークラフトも見せながらアポロ計画の話も.子供たちは目を輝かせて話を聞いてくれた.将来,この子たちの中の誰か一人でも宇宙開発に携わってくれたら光栄なことだ.

  というわけで,昨日の天文教室はとりあえず無事(実は私の自己採点としては「やや不合格」ではあったのだが)終了したのだが,その後にはやっぱり「オチ」がついてしまった.
  片付けをしている最中,暗い中足元が見えず,ペーパークラフトが入ったダンボール箱を持った状態で思いっきりつまづいてしまった.その勢いで・・・私のスペースシャトルは箱に入ったまま盛大に“初飛行”を達成してしまったのだった.本物と違って無事に帰還する術はなく・・・あえなく墜落.不幸中の幸いで,何とか“退役”せずには済みそうだが・・・あぁ,修理しなきゃ.

 

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コメント

中川さま

「さようなら、スペースシャトル」の感動的な日に、「さようなら、ぼくのスペースシャトル」の絶望的な結果に終わらなくて怪我だけで済んで、よかったですね。
B型って、たいていこういう結果になるのよね。2枚目の役から、いきなり4枚目の役まわりに・・。B型の行く手には、いつも思いがけない断崖が待ち受けている、ああ

わが家の、どろだんご爺さんが収穫した野菜を知人に持って行き、おもしろいことがあった、と言うので、なにかと思ったら、
その美しい老婦人の夫は数年前に69歳でお亡くなりになっているの、それも肺がんで。その理由が「ベビー・スモーカー」だったそうで、どろだんご爺さんは、「それは、たいへんでしたでしょう」とすました顔でお悔やみを述べた、ということなのだけれど、「赤ちゃんのときから、煙草をすってきたら、そりゃあ、肺がんにも、なるわな」だと。「ものすごいヘビー・スモーカーだな」だって。

それでわたしも大笑いしたあとで、なにか気になる、なんだろう?と思い巡らせてみたら、昨日のわたしのこの欄のコメント、たしか火星人のことで、「ET」と書かねばならないところを「IT」と書いてすましたのではないか、と思い当たり、・・。やっぱり・・、・・、・・。
IT族なら、わざわざ火星まで行かなくても、六本木ヒルズに住んでるわよね。人類に近い、どころか、人類だわよ。
気をつけなきゃ、怒疲れる(ドツカレル)ところだった。

中川さんも、今ごろ、どっと疲れているだろう、とおもうけれど、わたしもどっと疲れて、B型って、ほんま、よけいな苦労が多いわねぇ。

投稿: 鳥越ゆり子 | 2011年7月22日 (金) 23時18分

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