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2011年7月19日 (火)

N-I

  ペーパークラフトロケットシリーズ,今回は
1/100スケールペーパークラフトによる N-Ⅰ 日本初の液体燃料衛星打ち上げロケット,N-Ⅰ.型紙は “Stiching Volkssterrenwacht Philippus Lnasbergen” から(ペーパークラフトのページは既に閉鎖されており,型紙のダウンロードは,“InterNetArchive” 内の “Stichting Volkssterrenwacht Philippus Lansbergen” から).
  日本の宇宙開発は,1955年3月,東京大学生産技術研究所が行った,「ペンシルロケット」の水平発射実験によって幕を開けた.その後,同研究所(の糸川研究班)は東京大学宇宙航空研究所となり,固体燃料ロケットである「カッパロケット」を開発,大気観測等で実績をあげていた.これは後に,L(ラムダ)-4Sロケット5号機によって日本初の人工衛星「おおすみ」の打ち上げに成功,続いて様々な科学衛星,探査機の打ち上げへと発展してゆくことになる.これに対し,通信・放送・気象といった実用衛星に関しては,1962年に研究調整局航空宇宙課が科学技術庁内に発足,調査・研究を開始した.そして,翌1963年には同課内に宇宙開発室を設置,第一段に東大が開発した固体燃料ロケット,第二段に独自に開発した液体燃料ロケットを用いる〝LS-A” ロケットの開発が始まった.1964年には宇宙開発室に代わって科学技術庁宇宙開発推進本部が設立され,〝LS-A” ロケットによる打ち上げ試験も,独自開発に成功した 〝LE”エンジン(〝LE-1からLE-3”)を使用する〝LS-C”ロケットへと引き継がれて行った.しかし,この液体燃料ロケットエンジンの開発が遅れたこと,日米間の折衝によって,アメリカから技術が供与されることになったことなどから,とりあえず独自ロケットの開発は見送られることとなった.
  1969年,科学技術庁の下部機関として宇宙開発事業団が設立され,翌1970年より,アメリカの「デルタ・ロケット」を元に,「Nロケット」の開発が始まった.「Nロケット」の第一段は「デルタ・ロケット」とほぼ同じもの(当初は部品を輸入して日本国内で組み立てを行う形だったが,後に三菱重工業がマクダネル・ダグラス社のライセンスによって製造することになった),第二段はLE-3エンジンと共に日本が独自に開発したもの,そして第三段およびペイロード・フェアリングはアメリカから輸入したものが使われた.
  初の打ち上げは1975年9月9日,技術試験衛星「きく1号」の軌道投入に成功した.以来計7回の打ち上げが行われ,5号機と6号機での軌道投入失敗を除き,5機の人工衛星の軌道投入に成功した.中でも,1977年2月23日に打ち上げた3号機では,日本初の静止衛星「きく2号」の打ち上げに成功している.
  なお,このロケットは最初「Nロケット」と呼ばれていたが,後継となるロケットの開発案が進む中,「N-Ⅰロケット」と呼ばれるようになっていった.

  型紙の作者のページ,実は私がペーパークラフトを作り始めた頃は既に閉鎖された後だった.別なページのリンク集に記述があったのだが,当然,その型紙は手に入らなかった.コレクションの充実のためには何とか欲しいところだったのだが,数ヶ月前,ひょんなことから,“InterNetArchive” 内のページからダウンロードできることを発見(同時に,欲しいと思っていた型紙をいろいろ手に入れて,「やったぜ!」と思った半面,作りたいと思う型紙が増えてしまったわけで「困ったことに」もなったわけだが)したのだった.

  型紙のスケールは1/72なのだが,もちろんそれを縮小して1/100で製作.縮小して作るというのは結構大変なのだが,1/48だったり1/32だったりするのを1/100で作ったりも結構やってきたので,1/72くらいではもうびっくりしない.型紙そのものも結構作りやすい(ただ,そのまま印刷したのでは紙目に逆らうことになるのでちょっと工夫が必要だった)ので,それほど苦戦することはなかった.あえて言えば,フェアリングとブースターのノーズコーンを綺麗に整形するのはちょっと苦労したが.

  H-IIシリーズと並べて記念撮影♪とも思ったのだが,ちょっと面倒だったので,最新&最大のH-ⅡBと並べて記念撮影.
1/100スケールペーパークラフトによる N-Ⅰ と H-ⅡB 多分偶然だと思うのだが,形が結構似ていて,N-ⅠH-ⅡBのミニチュアみたいで面白い.

完成写真の大きな画像はこちらからどうぞ.→N-Ⅰ

  ちなみに,某所でこの型紙の作者が制作中(?)と思われるH-Ⅰの画像を見かけた.うーん,欲しい!
  何とか公開してくれないものかなぁ.

ロケットのペーパークラフトは是非↓こちらもご覧ください
PASA : Papercraft Aeronautics and Space Administration

 

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