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2011年5月25日 (水)

ハレー彗星

  ◯◯彗星と名前のつくものの中で,最も多くの人に知られているのが「ハレー彗星」だろう.
  この彗星が1682年に太陽に近づいて明るくなった時,これを観測したエドモンド・ハレーが,ペトルス・アピアヌスが1531年に観測した彗星,そして,ヨハネス・ケプラーが1607年に観測した彗星と非常に良く似ていることに気がついた.このことから,ハレーは,これらの彗星は同じ彗星が回帰したのを観測したものだとし,その周期を76年と推定,次は1757年に出現すると予言した.
  ハレーは1742年に亡くなっており,彼の予言が正しかったかどうかを確認することはなかったが,彗星はほぼ彼の予言の通り,1758年,ヨハン・ゲオルク・パリッチュによって発見された.
  さらにハレー彗星の軌道計算をすることによって,この彗星が過去のいつ頃観測できたかを推定,この推定と比較することによって,歴史文書に書かれているいくつかの彗星が,ハレー彗星の過去の回帰であることが明らかとなった.
  その中,明確なものとして最古の記録は,前漢の時代に編纂された『史記』の「秦始皇本紀」にあり,それによると彗星の出現は始皇帝7年(紀元前240年)ということで,Wikipedia の5月25日の項の最初に載っている(この日付が一体どういう意味のある日付かよくわからないのだが,とりあえず今日の日付のページに載っていたからこの記事を書こうと思いついたわけだ).

  ハレー彗星が前回出現したのは1984年秋のこと.当時の私は「天文少年」というわけではなかった(“わけではない”というのは“天文”の方であり,“少年”の方ではない.念のため)が,その時は,毎晩のように小さな望遠鏡を持ち出して眺めていたことを良く覚えている.
  その頃,「大人になったら,天体望遠鏡を使う仕事をしたい」と漠然と思った.しかし,同時に「世界には巨大な望遠鏡がいっぱいあるんだから,こんな小さな望遠鏡を使う仕事なんてあるわけないか」とも思い,そのことは30歳近くなるまですっかり忘れていた.それが,今や「望遠鏡を使う仕事」をしているんだから,世の中不思議なものだ.

 

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