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2011年5月12日 (木)

ちょっといい話

  私の思い込みかもしれないが,宇宙に関わる人たちというのは,どうも冗談が好き,しかもなかなかセンスのある人が多いような気がする.宇宙飛行士しかり,天文学者しかり,管制官しかり.
  この話題,実は宇宙開発でも天文学でもないのだが,ちょっと宇宙に関わっていた人のちょっといい話.

  1958年の今日(5月12日),北米航空宇宙防衛司令部(North American Aerospace Defence Command : NORAD, 通称“ノーラッド”)が設立された.名前の通り,これは軍の機関なのだが,この機関がこともあろうにサンタクロースの追跡をしていることをご存知だろうか?
  ことの始まりはまだ NORADが設立される前まで遡る.当時は冷戦真っ只中で,中央防衛航空軍基地が,核ミサイルや戦略爆撃機の動向を監視していた.
  その頃,コロラドにある大手スーパーが,「サンタクロース・ホットライン」を開設した.ところが,その広告に間違った電話番号を載せてしまったのである.しかも,よりによって,その番号は,中央防衛航空軍基地の司令長官へのホットラインの番号だったのだ.ある時,子供からこの番号に電話があった.普通なら,その番号は間違いで,一体どうしてそんなことになったのかが調査され,件の大手スーパーに厳重抗議・・・ということになりそうなところだが,電話を受けた中央防衛航空軍基地司令官だったハリー・シャウプ大佐が,その電話に答えたのは,
「レーダーで調べた結果,サンタクロースが北極から南に向かった形跡がある」
ということだった.これがきっかけで,毎年「サンタクロースの追跡」が行われるようになり,1958年に発足したNORADがそれを引き継いで,現在も “NORAD tracks santa” として毎年の恒例行事として行われている.毎年クリスマスの時期になると,サンタクロースを「偵察衛星で確認」,その後の動向を「レーダーで追跡」し,時には戦闘機まで(!)飛ばして追跡する.しかも,多くの軍事関係者まで参加してこういう情報を広く提供しているのだとか.ちなみに,サンタが2006年に日本上空を通過(?)した時の速度は新幹線の100倍だったらしい.

  子供たちの夢のために,軍事関係者まで真面目に冗談をやっているのがなんとも微笑ましい気がする.

   ちなみに,NORAD tracks santa” の公式サイト には,休暇中(?)のサンタクロースの画像と共に,“Santa has completed his flight this year. Come back next December to see him fly again!” というメッセージがある.(シーズン中のサンタクロースの移動って,“Flight”なんだ・・・)

 

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