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2011年5月20日 (金)

浮遊惑星

  SFアニメなどでは結構メジャーな存在の部類ではあると思うが,「浮遊惑星」などSFの世界のものだと思っていた.

  ところが,我が銀河系内には「浮遊惑星」が無数と言っていいほど存在するという研究結果が発表された.
  これは,「存在するかもしれない」浮遊惑星が遠くの恒星の前を横切る時,その重力で,背後にある恒星の光を曲げることによって光を集め,レンズと同様の役割をはたすことによって,その恒星が一時的に明るく見える「重力マイクロレンズ効果」を利用したものである.
  名古屋大学を含む国際研究チームでは,ニュージーランドの1.8m望遠鏡と,チリの1.3m望遠鏡を用い,1日あたり約5000万個(!)の恒星を観測,2006年〜2007年の観測データの解析によって,木星程度の質量を持つ「浮遊惑星」によると思われる「重力マイクロレンズ効果」を10例ほど確認したということだ.
  観測した恒星の数と,検出した「浮遊惑星」の数の比率から,「浮遊惑星」の数は,銀河系全体の恒星の数の2倍はあるとみられるという.

  ということは・・・

  我が銀河系には2000億個の恒星があるとされている.「浮遊惑星」がその2倍あるということは,4000億個もあるということだ.

  これはびっくり.

  SFアニメの設定もまんざら荒唐無稽というわけではなかったらしい.でも,浮遊惑星は恒星のまわりを回っているわけではないので,その表面は真っ暗闇,当然極寒の世界だろう.ちなみに,地球が太陽から1秒間に受け取るエネルギーの総量は1.74×1017[J],これは,広島型原爆のおよそ3,200発分に相当する.地球は,太陽からこれだけのエネルギーをもらっているから我々がこうして暮らしていられるわけで,そういうエネルギーがまったく受け取れない「浮遊惑星」の上で活動するってのはちょっと無理かもしれない.それこそ,「人工太陽」の出番か?某有名SFアニメのように.あれは「バラン星」だったっけ?(謎)

(全く余談だが,上の記事を書いていて気がついた.東北地方太平洋沖地震のマグニチュードは9.0.これからこの地震のエネルギーをざっと見積もってみると2×1018[J].地球に降り注ぐ太陽エネルギーを100%溜め込むことができたとしても,あの地震を起こすためにはなんと10秒以上もエネルギーを溜めつづけなければならないことになる.あの地震は千年に1回のレベルとのことだったが,そりゃこんな地震が同じ場所でそう頻繁に起こるわけないか!)

 

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コメント

ご無沙汰してます。
相変わらずロケットにブログに頑張られてますね。
バラン星・・正解です。また古い話ですが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A1%E3%83%AB
ドメル将軍とか私、結構好きでしたが。

投稿: k-k | 2011年5月20日 (金) 22時48分

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