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2011年5月 4日 (水)

サターン I SA-1

  ペーパークラフトロケットシリーズ,今回は
1/100スケールペーパークラフトによる サターン Ⅰ SA-1 人類初の有人月着陸を達成したサターン Ⅴ型へと続く「サターンシリーズ」で初めて打ち上げられたロケット,サターン SA-1).型紙は “surfduke's Moonport Project” から.
  サターン Ⅰ 型ロケットの第一段は,大陸間弾道ミサイル「ジュピター」の燃料タンクを中央に配置,短距離弾道ミサイル「レッドストーン」の燃料タンク8本で囲む構造になっており,エンジンも既に弾道ミサイルのエンジンとして用いられていたものを改良した,H-Ⅰ エンジンを8基束ねることで要求される大推力を得る設計になっている.
  一段目である “S-Ⅰ” が完成した時点で,NASAにはまだこのロケットの完全な状態での打ち上げ・管制を行う環境が整っていなかった.したがって,準備が整うまでの間は一段目のみを用いて打ち上げることとし,上段に用いる予定のロケットは別に開発することとなった.
  こうした状況により,サターン Ⅰ 型ロケット最初の打ち上げである SA-1 ミッションでは,上段にはダミーのジュピターロケットのカバーが取り付けられ,バラストとして水が満たされていた.
  打ち上げは1961年の10月27日に行われた.エンジンの燃焼が予定より1.6秒早く終了してしまったものの,ロケットは最高高度136.2kmに達し,15分間弾道飛行したのち,345.7km離れた大西洋上に落下した.
  続いて,1962年4月25日に行われた SA-2 ミッション,そして11月16日に行われた SA-3 ミッションでは,一段目の飛行試験に加え,「ハイ・ウォーター計画」と呼ばれる実験が実施された.これは,第一段のエンジンが燃焼を終了した時点でロケットが自爆,上段に満たされた大量の水を宇宙空間に散布することで,大気圏上層に直径数kmにおよぶ雲を発生させ,通信,気象におよぼす影響を調べるためのものであった.

  さてこの型紙,以前に大苦戦したSA-6と同じ作者のもの,しかも言ってみれば同じシリーズのもの.当然また大苦戦が予想されるので製作は結構尻込みしたのだが,サターンロケットシリーズの最初となればやはり作っておきたいところだ.
  で,覚悟して製作にかかったわけだが・・・予想通り・・・いや予想以上の大苦戦.というか,2回目ならもう少し楽に作れるかと思ったのだが,大甘だったらしい.

  最も苦戦したのが第一段下部.だいたい,
1/100スケールペーパークラフトによる サターン Ⅰ SA-1(底部) 紙でこんな形を作るなんて難しすぎだ.これは型紙の作者のせいではないけれど.どうやったらうまく作れるのか散々考えた末,
SA-1 エンジンハウジング部分内側の細工
内側に↑これだけ細工をしてなんとか乗り切った.
「ようやく難関を突破!」
と思ったのもつかの間,

え゛?

1/100スケールペーパークラフトによる サターン Ⅰ SA-1(第一段タンク下部) この部分(斜めに細くなって行く部分),組み立て説明書(英語)には,
「下部に取り付け,はみ出たところを切り取りなさい」
と書いてあるのだが,どう考えても型紙の通りではうまく行くとは思えない.考えに考えた末,型紙を16分割して,ほぼ「現物合わせ」でなんとかモノにした.

  次はエンジンノズルだが・・・

  SA-6の時は,型紙の寸法が合わず,ノズル同士が干渉して,取り付けるべきところに取り付けることができなかった.さて今回は・・・あぁ,やっぱりダメか・・・
  何度か縮小してプリントしつつ,試行錯誤をしてようやくモノに.

  一番上にある完成品の写真を見ればわかる通り,上段は単純な形だ.
「ここまで来ればあとは単純♪」
と思ったのだが,落とし穴はまだあった.上段部分,寸法が全然合わない.これも何度か作り直してようやく完成.

  で,残りは,

  例によって,組み立て説明書には
「残りの部品は写真を見て取り付けてね♪」
とある.と言ってもねぇ,1961年に打ち上げられ,たった15分飛行しただけのロケットの写真がそうそうあるわけじゃない.型紙を見ても,どれをどう加工してどこに取り付ければいいのかわからないし.

  ・・・というわけで,散々悪戦苦闘の末にようやく完成. SA-6と並べて記念撮影.
1/100スケールペーパークラフトによる サターン Ⅰ SA-1 と SA-6 ま,そこそこいい感じでしょう.散々苦戦したエンジン部分も並べて比較してみる.
1/100スケールペーパークラフトによる サターン Ⅰ SA-1 と SA-6(底部) まぁね,結果さえ良ければそれでいいんですよ.

  完成写真の大きな画像はこちらからどうぞ.→Saturn Ⅰ SA-1

  さて,一段目底部がこのように複雑な形状をしているのは,サターン Ⅰ 型の中でも初期のもので,“ブロック ” と呼ばれ,SA-1 から SA-4 まで4回打ち上げられている.SA-1 と SA-2 ミッションのものはほとんど外見が変わらない(おそらく,違いはSA-2 では上段に “Overflow Duct” なるものが取り付けられていることだけ)ので省略するとして,SA-3 では一段目側面にアンテナが取り付けられていたり,一段目上部に,逆噴射用の “レトロ・ロケット” が取り付けられていたりと,それなりに違いがある.う〜ん,どうしようか・・・
で,SA-4 は・・・こちらは上段に模擬の第二段を搭載して打ち上げられたので,外観もだいぶ違う.やっぱり作るしかないよねぇ.
  ・・・ということは,同様の苦労を最低でももう一回,もしかしたら二回やることになるわけで・・・こりゃこの先大変だ・・・

  ロケットのペーパークラフトは是非↓こちらもご覧ください
  PASA : Papercraft Aeronautics and Space Administration

 

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