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2011年4月21日 (木)

コロンビア(STS-107)

  ペーパークラフトロケットシリーズ,今回は
1/100スケールペーパークラフトによる スペースシャトル コロンビア(STS-107) スペースシャトル最初のオービター,コロンビア.モデルはその28回目,そして最後の飛行となったSTS-107ミッションの時のもので,型紙は “AXM Paper Space Scale Models” から.
  このミッションは,当初2001年に予定されていた.しかし,このミッションよりも,ハッブル宇宙望遠鏡の修理ミッションであるSTS-109ミッションの方が優先され(これも「コロンビア」によるもので,2002年3月4日に打ち上げられた),STS-107ミッションは2002年7月に延期となった.
  ところが,2002年6月になり,まず整備中のディスカバリーとアトランティスで,次いでSTS-111ミッションから帰還したばかりのエンデバー,さらに,既にこのSTS-107ミッションのために発射台で作業中だったコロンビアにも,メイン・エンジンの燃料供給システムに亀裂が見つかったため,一時シャトルの打ち上げそのものが凍結される事態となった.これにより,ISS建設および要員交代のミッションに大幅な遅れが生じ,ISSと関係のないSTS-107ミッション(コロンビアはISSにドッキングするための改修を受けていなかった)よりもISS関連のミッションが優先されることとなり,STS-107ミッションはさらに大幅に延期されることとなった.
  こうして,2年間に18回も延期されたSTS-107ミッションの打ち上げが実際に行われたのは2003年1月16日のことであった.
  コロンビアは,15日22時間20分32秒の間に地球を255周,その間,実験モジュール「スペースハブ」や,FREESTAR (Fast Reaction Experiments Enabling Science Technology Application and Research) を用いた科学実験など,ミッションそのものは順調であった.
  悲劇は2003年2月1日,帰還のための大気圏突入の最中に起こった.アメリカ東部標準時午前8時(日本時間午後10時)59分32秒の交信を最後にコロンビアとの交信は途絶えた.コロンビアはテキサス州上空で空中分解,乗組員全員が犠牲となったのである.実は打ち上げの際,外部燃料タンク上部とオービターをつなぐバイポッドの付け根部分,全体が発泡断熱材でできている「バイポッド・ランプ」の左側が空力により剥離,これが落下して,コロンビアの左側主翼の耐熱保護パネルを直撃,損傷を与えていたのが原因と考えられている.
  この事故の後,スペースシャトルの打ち上げは一時凍結された.これにより,国際宇宙ステーション建設に大幅な遅れが生じ,設計そのものもやや縮小されることとなったが,7人の尊い犠牲の上に,スペースシャトルの安全性は徹底的に見直され,これ以後は現在に至るまで大きな事故は発生していない.しかし,同時に,帰還の際にもっとも重要となる耐熱タイルが,打ち上げの時にはむき出しになっているという,スペースシャトル最大の問題点も浮き彫りになった.結局,この問題は根本的な解決ができず,2011年をもって,残るオービター全機が退役することが決定された.

  実はこれが完成したのは今年2月1日のこと.前日の夜までで「あと一息!」と思っていたのだが,1日の朝になって,コロンビアの空中分解事故が発生したのが2003年2月1日だということを知ったのだった.
「これは何としてでも今日中に完成させなくては!」
と思って作業を急ぎ,なんとかこの日のうちに完成にこぎつけたのであった(実は夜遅くなってから,SRBを左右間違えて取り付けていたことが発覚したのだが・・・).
  そして,せっかく「この日」に完成したのだから,このモデルをSTS-107ミッションの犠牲者に捧げたいと思い,(大汗を書きながら必死で英作文をして(笑))型紙の作者,Alfonso X. Moreno 氏にメールで写真を送った.彼にはだいぶ気に入っていただけたようで,しばらくの間, “AXM Paper Space Scale Models” のトップページに写真を掲載してくださっていた.また,現在もSTS-107ミッションのペイロードのページに写真を載せていただいている(彼のコメントによれば,“His models are pure art” だそうな.嬉).

  とりあえず,側面からの写真.
1/100スケールペーパークラフトによる スペースシャトル コロンビア(STS-107) 側面から そして前(上)からの写真.
1/100スケールペーパークラフトによる スペースシャトル コロンビア(STS-107) 前(上)から
スペースシャトルの製作もこれで7機目.いい加減組み立て説明書を見なくても作れるようになったが,機首部分,翼,OMSポッド等,毎度苦戦するところは相変わらず苦戦.加えて,1983年11月打ち上げのSTS-9ミッション以来,テイル・フィンの先端に取り付けられた,“SILTS ポッド” に苦戦.型紙通りではどうしてもうまく行かず,この部分はほとんど自作となった.

完成写真の大きな画像はこちらからどうぞ.→Space Shuttel Columbia (STS-107 ミッション時)

  ちなみに,大地震の時,コイツも震度6弱の揺れには耐えきれず棚の上で倒れていたが,幸いなことに全く無傷.思い入れのある作品だけに,これが壊れていないことを確認した時はホッとした.
  スペースシャトルのペーパークラフトは初飛行時の5機が揃ったので,今度は最後の飛行時のものを揃えてやろうということを始めてしまった.よせばいいのに・・・

ロケットのペーパークラフトは是非↓こちらもご覧ください
PASA : Papercraft Aeronautics and Space Administration

 

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