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2011年4月22日 (金)

失敗は成功のもと

  インド宇宙機関は20日,国産ロケット「PSLV-C16」を打ち上げ,搭載していた3基の衛星を高度約820kmの軌道に投入,打ち上げは「大成功」と発表した.
  インドでは,昨年の4月と12月,2回連続で打ち上げに失敗していた(12月の打ち上げ失敗のニュースを聞いたのは,城里町ふれあいの里天文同好会の「忘年会合宿」の2日目の朝だった).今度の打ち上げ成功は「3度目の正直」というわけだ.

  失敗は成功のもと

  宇宙開発にはこのことばが非常に良くあてはまると思う.ロケットも探査機も人工衛星も,打ち上げてしまったら,後は基本的に手を出すことができない(唯一,手を出せる手段だったのがスペースシャトルだったのだが,これはもうすぐ引退してしまう).なので,打ち上げる前に,起こりうるトラブルを充分に実験・検討し,対策を立てておく必要があるわけだ.しかし,どう頑張ってみても,打ち上げ時,あるいは宇宙空間に出てからの環境を,地上で完璧に再現することはできない.つまり,打ち上げ後に発生するトラブルに100%備えることなどできないのだ.
  そこで役に立つのが「失敗の経験」.これは,実際に打ち上げて,その後の過程の中でいろいろなことが発生するので,地上での試験では予測できないことを「経験」として手に入れるのだ.
  今回のインドでの成功も,過去2回の失敗について,原因を徹底的に究明した結果なのだろう.

  そういう意味で考えてみると,あらためて「はやぶさ」は大成功だったのだと思う.「はやぶさ」は本来,「工学技術実証試験機」である.いろいろなことを「試す」ことに最大の目的があったのだ.ご存知の通り,「はやぶさ」は数々のトラブルを起こした.これがもし,「順風満帆」なまま成功していたとしたらどうだろう.「どんなことが起こりうるのか」ということ情報が少ないまま,次の「本格的なミッション」を行うことになる.そして,「想定外」の重大なトラブルに見回れ,目的を達成できないまま「運用停止」に追い込まれることになるかもしれない.
  「はやぶさ」は史上初めて小惑星からサンプルを持ち帰るという「偉業」をなしとげ,これから先もその分析の結果からどんな事実が浮かびあがってくるのか楽しみである.しかし,本当の「偉業」は,たくさんのトラブルがもたらした,たくさんの「経験」であったのかもしれない.

  お隣の韓国でも,これまでに2回,「羅老號」の打ち上げに失敗している.現在,3度目の打ち上げを目指しているようだが,こちらも是非,「3度目の正直」を達成してほしい.
  反対に,日本の「HTV」はここまで2度連続でほぼ問題なく成功.こちらは失敗の「経験」がないわけで,「3度目の正直」で失敗なんてことにならないようにしてもしいものだ.

  ところで・・・

  水戸地方でも,ここしばらくあまり地震を感じなくなっていて,昨日(21日)は,気象庁が「東北地方太平洋沖地震の余震は徐々に収まる傾向にある」と発表した・・・途端,千葉県東方沖,福島県沖を震源とする地震が発生,水戸でも震度4(3?)と震度3を観測.以来,結構頻繁に揺れている.

  ったく,天気もそうだけれど,自然というヤツはとことんあまのじゃくだ.

 

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