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2011年1月 6日 (木)

「こうのとり」2号機(HTV-2)

  ペーパークラフトシリーズ,今回は番外編.
1/100スケールペーパークラフトによる「こうのとり」2号機(HTV-2) 来る1月20日にH-ⅡBロケット2号機で打ち上げられる国際宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV-2 ).型紙は “AXM Paper Space Scale Models” から.
  1994年7月に行われた国際宇宙ステーション計画の了解覚書協議において,NASAから,ISSへの補給に関して,協力各国がスペースシャトルによる輸送経費を負担する方式から,各国それぞれが輸送能力を提供する方式へ転換するという提案がなされた.これを受け,1997年,日本独自の国際宇宙ステーション補給機であるHTVH-Ⅱ Transfer Vehicle)の開発が始まった.
  当初,HTVは液体ロケットブースターを1基装着したH-ⅡA212型で打ち上げる構想であったが,液体ロケットブースターを装着するより,1段目そのものを強化する方が,経済的にも能力的にも優れているという判断により,H-IIBの開発も始まった.
  HTVは補給キャリア(与圧部,非与圧部),電気モジュール,推進モジュールから構成されており,ISSに約6tの補給物資を運ぶ能力がある.
  打ち上げ後,地上からの管制の他,GPS相対航法,ランデブーセンサー航法などを用いてにISSに接近,「きぼう」の約10m下方の軌道上で相対停止する.その後,ISS側のカナダアーム2が HTVを掴み,「ハーモニー」モジュールの地球側にある共通結合機構に取り付けられる.ロシアのプログレスや,ヨーロッパ宇宙機関のATV等は,ドッキングポートに自動でドッキングを行うが, HTVはドッキングポートではなく,共通結合機構に結合する.共通結合機構はドッキング用には設計されていないため,このように自動ではなく手動での結合を行うが,ドッキングポートよりサイズが大きいので,より大きな物資の搬入・搬出が可能となる.共通結合機構を利用してISSへの補給を行うものとしては,他に「レオナルド」や「ラファエロ」といった多機能補給モジュールがあるが,それらはスペースシャトルによって運ばれ,シャトルがISSにドッキングした後にロボットアームによって結合されるのに対し,HTVISS近傍まで自力で航行する点が独自のものである.
  技術実証試験機である1号機は,2009年9月11日,これもまた1号機となるH-IIBロケットで打ち上げられた.9月18日にISSにドッキング,搭載していた補給物資をISSに搬入した後,不用物を積み込んで10月31日にISSから分離,大気圏に再突入してミッションを終了した.
  2010年,HTVの愛称が「こうのとり」と決定された.1月20日に打ち上げられる「こうのとり」2号機には,与圧部に勾配炉ラック,多目的実験ラック,食料・飲料水等の補給物資,非与圧部にはカーゴ輸送コンテナ(CTC-4 : Cargo Transport Container),フレックス・ホース・ロータリ・カプラ(FHRC : Flex Hose Rotary Coupler)を搭載する予定である.

  モデルは,非与圧部に搭載されるCTC-4FHRCも再現されている.
1/100スケールペーパークラフトによる「こうのとり」2号機と曝露コンテナ 本体は結構単純な形状なので製作はあまり苦戦しなかったが,この曝露コンテナの部分は細かい作業が多く,なかなか大変だった.
  実は “AXM Paper Space Scale Models” で提供されているスペースシャトルの型紙は,寸法が意外とアバウトだったりしてなかなか作りにくかったりするのだが,この型紙はかなり正確で作りやすかった.それにしても,作者である Alfonso X. Mereno氏,打ち上げ前だというのに,早くもこういう型紙を作ってしまうのだから凄い.

  もう一つ,どうでもいいことだが・・・
  スペースシャトルの組み立て説明書,実は写真の肝心なところがピンボケになっていて,「どこをどうすればいいのか」がイマイチわかりづらかったりするのだが,「こうのとり」の組み立て説明書ではそのようなことはなかった.Alfonso X. Mereno氏,写真の腕前も上がったようである.

完成写真の大きな画像はこちらからどうぞ.→H-ⅡB

  打ち上げの迫った「こうのとり」2号機.関係者の方々は今が大変な時だと思うのだが,ミッションが見事成功するよう,心からのエールを送りたい.

SETI@home 現在の順位 世界…66,627位(/1,148,628人)国内…2,511位(/29,979人)
Einstein@home 現在の順位 世界…9,228位(/285,931人)国内…216位(/4,180人)

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コメント

boutiqueHTV2号機「こうのとり」は1月22日14時47分打ち上げ成功しまた
23日06時05分.国際宇宙ステーション(ISS)が関東上空を飛行すますが、「こうのとり」のランデブ飛行が見えますか?5月16日19時45分にはISSと前日打ち上げられたスペースシャトルのランデブが綺麗に見えました
「こうのとり」のランデブ目視を楽しみなのですが.....23日.25日の早朝に関東上空を飛行するので、観察します 天気は快晴、気温は-4゜の予報です

投稿: みちは | 2011年1月22日 (土) 21時34分

みちはさん,こんばんは.
「こうのとり」ですが,明日の朝ではまだランデブーまで行ってないと思います.ISS側のロボットアームによる把持が27日朝なので,それまでにはランデブーしているはずですが.
あと,スペースシャトルに比べ,「こうのとり」は小さいので,地上から見えてもかなり暗いんじゃないでしょうか?

投稿: Y-Nakagawa | 2011年1月22日 (土) 22時07分

night 「こうのとり」は高度を徐々に上げているらしくランデブは無理でしたね....
23日早朝は快晴でISSが明るく見えました 明けの明星の北側を通過してと土星の脇を通り北東に飛行して行きました heart04ISSが明るく頭上を飛ぶときは心がハッピーになります

投稿: みちは | 2011年1月23日 (日) 11時06分

happy01 25日朝5時46分HTV2号機「こうのとり」の飛行を見ました 5時24分にISSが関東の真上を南西から北東へ飛行しましたが、22分遅れて「こうのとり」がISSを追っかけるように、やや北側のコースを執り、一等ほどの明るさでした 飛行中に2度の閃光を放っていました(原因は分かりません)
とてもハッピーな夜明けでした

投稿: みちは | 2011年1月25日 (火) 09時17分

今朝は私もしっかり見ました!不覚にもちょっと寝坊してISSは見逃しましたが.
思っていたよりずっと明るかったですね.キンキラキン♪の宇宙船だからでしょうか.
2度の閃光は見ものでした.たぶん,「こうのとり」は片側に太陽電池パネルが集中しているので,太陽と,「こうのとり」の太陽電池パネルと,自分の位置がぴったり合った時に明るく光って見えるんだと思います.
2度の閃光ともに写真に撮れたはずです.後ほどここに記事としてアップしますね.

投稿: Y-Nakagawa | 2011年1月25日 (火) 09時56分

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