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2010年6月16日 (水)

凧?

  日本の小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」がソーラー電力セイルを展開,本体から分離した小型カメラDCAM2が「IKAROS」をとらえた画像が公開された.

  ・・・

  日本ではよく「宇宙ヨット」と表現されることが多いが,中国では「宇宙凧」と表現されることが多いらしい.確かにこりゃ凧だねぇ.
  凧でもイカロスとはこれ如何に(そういえば最近の天文ガ◯ドに「タコでもイカロス」という記事があったっけ)!
  何かの生物のようでもある.もしかして近くを宇宙人が通りかかったら「なんじゃこりゃ」とびっくりすることだろう.

  ところで・・・

  15日の参議院本会議で,首相は「はやぶさ2」の開発を推進する考えを示した.
  もちろん,それは喜ばしいことだとは思うのだが,「それでいいのか?」という気がする.

  宇宙開発の歴史をひも解くと,それは失敗の歴史でもある.「努力は酬われるとは限らない」という残酷な世界ですらある.輝かしい成功の影に,多くの失敗がある.長い間,心血を注いで開発・準備を進めたのに,ほんのわずか一瞬,それも「そんなことがあるのか!」と叫びたくなるような,ほんの小さな小さな,とても起こりそうのない不運のために,全ての努力がフイになってしまうことがある.その失敗に負けることなく開発が続けられたものが成功を収めているのである.「はやぶさ」の旅だって,細かく見れば失敗の連続だったと言っていい.イオンエンジンの故障,タッチダウン時の不具合,姿勢制御用化学ロケットの故障等々.でもその細かい失敗に負けず,諦めることなく運用を続けた結果が,歴史的な偉業に結びついたわけだ.それを成し遂げたのは間違いなく地上スタッフの努力の賜物だが,成功と失敗は紙一重だ.7年間の旅の途中,どこかで賽の目がもう少し悪い方に出ていたら,ミッション全体が失敗に終わっていたのかもしれない.その時,どういう評価をされたか.
「130億円の無駄遣い」
と言われなかったか.
  見事な成果を挙げたら皆で喜び,さらに予算がつく.失敗したら,けなされた上で予算を削られる.「勝てば官軍負ければ賊軍」をやっていたのでは,失敗が本当に無駄なことになってしまう.「成果を挙げたから後継機の予算をつける」のではなく,「この成果を機に日本の宇宙開発全体を見直す」という姿勢が必要なのではないか(もっとも,「はやぶさ2」に関してはもうその余裕はないのかもしれないが).
  ◯◯党が悪いとか◯◯大臣が悪いとか言うのは簡単だ.でもそれをやっても何の解決にもならないと思う.国から地方公共団体まで,「実益を生まないものは後回し」というのが(残念ながら)実状だ.それを変えられるのは,他でもない我々一般市民だ.そしてその市民に,宇宙の面白さ,宇宙開発の魅力を伝えるのは・・・なんだ,私の仕事じゃないか.

  こりゃあ気を入れなおさなきゃいけないな.

SETI@home 現在の順位 世界…68,783位(/1,102,117人)国内…2,542位(/29,087人)
Einstein@home 現在の順位 世界…9,535位(/259,746人)国内…221位(/3,916人)

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