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2010年6月11日 (金)

宇宙が熱い

  今,宇宙が熱い(いや物理的な話ではなくて).
  今年4月に打ち上げられたスペースシャトル「ディスカバリー」に山崎直子宇宙飛行士が搭乗,15日間のミッションをこなして無事に帰還.昨年12月にソユーズで宇宙へと旅立ち,宇宙ステーションでおよそ半年を過ごした野口聡一宇宙飛行士も先日無事に帰還したばかり.
  2003年5月に打ち上げられ,小惑星「イトカワ」へのタッチダウンに成功,数々のトラブルに見舞われ,満身創痍になりながらも航行を続けてきた小惑星探査機「はやぶさ」も,遂に最後の軌道修正を完了,13日にはいよいよ地球に帰還することが確実になっている.数々のトラブルを乗り越えた「はやぶさ」の姿は多くの人の心を捉え,今大人気になっている.探査機がこれほどの人気を集めたのは過去に例がないのではないだろうか?
  今年5月21日にH-IIAロケット17号機で打ち上げられた金星探査機「あかつき」も金星へ向かって順調に飛行中.
  そして,同時に打ち上げられた宇宙ヨット「イカロス」も,「帆」を広げることに成功したというニュースがあった.
  人工衛星ではなくて,地球の重力圏を離れて飛行する探査機を打ち上げるというのは,想像以上に大変なものなのだ.目的の経路を飛行するためには,軌道修正を繰り返す必要がある.空気のない宇宙空間でそれを行うには当然推進剤が必要になるのだが,探査機に推進剤を積み込むとなると,当然重量が増える.そうなれば打ち上げの際には,その重量を打ち上げるための推進剤も必要になるわけで,ロケットの重量がさらに増え,ロケットの重量が増えればさらに推進剤が必要になり・・・と,ロケットに積み込む「荷物」は可能な限り軽くしなければならないのだ.
  そういう理由から,少ない推進剤で長い時間をかけて加速しようと工夫されたのが「はやぶさ」に搭載されているイオン・エンジンであり,推進剤を使わずに軌道制御をしようというのが宇宙ヨット「イカロス」なのだ.

  イオン・エンジンについては,トラブル続きだったこともあり,これから先に解決しなければならない問題はたくさんあるものの,「はやぶさ」が無事地球に帰還することで,その有効性は実証される.これで「イカロス」の種々の実験が成功すれば,探査機に積み込む推進剤の量を大幅に少なくすることができるようになり,これから先の宇宙開発における可能性が大きく広がることになる.

  非常に残念なニュースもあった.10日に打ち上げられた韓国の衛星打ち上げロケット「羅老(ナロ)/KSLV-I」(実はこのロケットのペーパークラフトの型紙は既に入手済みだったりする)は発射2分17秒後に爆発,打ち上げは失敗に終わってしまった.このロケット,第一段はロシアのアンガラロケットの第一段を基本にしていて,第二段は韓国で開発されたものだ.アンガラロケット自体もロシアで開発中のロケットであり,この打ち上げ失敗は韓国だけでなく,ロシアにとっても痛いことだったろう.

  いずれにせよ,次々と新しいニュースがあり,宇宙が熱い.今月26日には月食もある.木星の縞模様の1本が見えなくなっているらしい(私はまだ見ていない)し,その木星に先日は小天体が衝突したらしい.マックノート彗星も明け方の空で明るくなりつつある.

  これで天候が安定していれば最高にエキサイティングなんだろうけど,こちらの方はどうにもこうにも・・・

SETI@home 現在の順位 世界…68,774位(/1,101,263人)国内…2,544位(/29,059人)
Einstein@home 現在の順位 世界…9,563位(/259,413人)国内…222位(/3,911人)

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