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2010年5月30日 (日)

スペースシャトルの飛行

  25日に発売された『週刊 天体模型 太陽系をつくる』第71号(三球儀編第20号).
  いつもは模型の方しか話題にしていないが,今日は本誌の記事にちょっとツッコミ.
  まずは画像がないと寂しいので↓
1/100スケールペーパークラフトによる「ディスカバリー」(STS-128) 本誌「スペースシャトルの飛行」記事の冒頭,
「・・・2本のロケットブースターが点火,同時にメイン・エンジンが日を噴き,・・・」
とあるが,実はこれは間違い.
  実際には,メイン・エンジン(オービターの後部についている3基のエンジン)が点火が始まるのは発射6.6秒前.これも同時に3基に点火するのではなく,0.12秒の間隔で順番に点火される.点火から3秒後までにメイン・エンジンの推力が100%に達していることが確認された上で,機体を発射台に固定している爆発ボルトを吹き飛ばし,ロケットブースターに点火する.この,ロケットブースターに点火するタイミングが「打ち上げの瞬間」ということになり,その瞬間に向けて秒読みがされているのである.
  まぁ本誌の記事も文字数の制約からあのような文章になっているのだろうが,私なら,
「・・・メイン・エンジンが火を噴き,数秒後にロケットブースターが点火・・・」
と書くかも.

  せっかくなので,シャトル打ち上げのトリビアを少し.

  シャトル打ち上げの実況中継を見ていると,打ち上げ31秒前に “Auto Sequence Start” という言葉が出てくる(普通,同時通訳で「オート・シーケンス・スタートです」と訳されている).この時,打ち上げ制御が地上のコンピュータから,シャトルに搭載されていうるコンピュータに移行する.
  秒読みが「15,14,13,12,11,10」となったところで,メイン・エンジンの下に火花が飛ぶのが見える.私自身,以前はあの火花を引火させることでメイン・エンジンに点火するのかと思っていた(実際にそうだとしたら危険極まりない!)が,実はあの火花はメイン・エンジン内に漂っている水素ガスを飛ばしてしまうためで,水素ガスが残っていると点火の際に検知器が誤作動をしてしまうためだそうな.
  もう一つ.メイン・エンジンに点火された際,大量の白い「煙」が上がるが,あれは騒音を軽減するために大量にまかれた水が蒸発,発射台の誘導坑を通って南側に排出された結果の「湯気」だ.

  シャトルの打ち上げも,細かいところを見ていると結構面白いもの.残りわずか2回しかないが,機会があったらちょっと注意して見てみよう.

SETI@home 現在の順位 世界…69,574位(/1,098,575人)国内…2,552位(/29,015人)
Einstein@home 現在の順位 世界…9,697位(/258,577人)国内…225位(/3,898人)

この記事を読んで,「へぇ~,今度の打ち上げの時は中継をじっくり見てみよう」と思った方,是非そうしてくださいね.でもその前に,こちらをクリックして応援(?)の投票をお願いします.→にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ

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