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2010年4月17日 (土)

感情移入

  一生懸命取り組んだ対象というものには,誰しも感情移入するものであるらしい.

  小惑星探査機「はやぶさ」の関係者からのメッセージ「「はやぶさ」,そうまでして君は。」を読んで目頭が熱くなった。
  このメッセージは「はやぶさ」のプロジェクトマネージャ,川口淳一郎氏が書いたものだ.
  昨年の11月に「はやぶさ」の全てのイオンエンジンの寿命が尽きた後,「動くものは何であれ動員してあらためて走り出させることに成功した」.しかしその時,「「はやぶさ」は本当は帰還を嫌がったのではないか」と思ったのだという.
  その時点で地球帰還を諦めてしまえば,「はやぶさ」はほぼ永久に太陽系をさまようことになっただろう.地球に帰還させるために最善の方法を見つけ出し,帰還に向けて「走り出させた」わけだが,地球に帰還するとは言っても,実際には「はやぶさ」本体は大気圏突入時に燃え尽き,確実に「最期」の時を迎えてしまうわけだ.
  大気圏突入のチャンスは一度しかない.ミッション成功のためにその一度のチャンスに向けて万全の準備をしなくてはならないが,万全の準備をするということは,「はやぶさ」の最期を確実なものにするという残酷なことでもある.

  「「はやぶさ」が切り離すカプセルは、「はやぶさ」自身の思いを載せて、次の後継機への「たまご」となると考えるべきだろう。」

とある.
  「はやぶさ」が命がけで我々に託す「たまご」が孵り,無事に成長を遂げた時,それはどんな「大人」に育つのだろう.その時がやってくる日が楽しみである.

  どれほど苦心惨憺して作り上げたものであっても,人工衛星や探査機で数年から十数年程度,ロケットに至っては(繰り返し使われるスペースシャトルなどは例外だが)ほんの数分で最期を迎えてしまう.艱難辛苦に耐えて生み出しても,ほぼ必ずその最期を看取らなくてはならないわけだ.宇宙開発というのは,それに携わる人にとっても残酷なものなのかもしれない.

SETI@home 現在の順位 世界…70,261位(/1,085,663人)国内…2,587位(/28,763人)
Einstein@home 現在の順位 世界…9,867位(/255,277人)国内…220位(/3,768人)

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