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2009年3月29日 (日)

アルマハタ・シッター隕石

  昨年10月6日 06:30頃(UT,日本時間で15:30頃),地球へ接近する彗星や小惑星を捜索しているカタリナ・スカイ・サーベイ(CSS)によって,地球に衝突する直前の小惑星 2008 TC3 が発見された.その後,この小惑星はほぼ予想通り,翌7日02:46(UT,同7日11:46)にアフリカ・スーダン上空で大気圏に突入した.
  突入後しばらくは目撃証言などの情報がなかったが,人工衛星が捉えた画像が公開されたり,地上から,この隕石が残した永続痕を捉えた写真が公開されたりもした.
  ハルツーム(Khartoum)大学のマウウィア・シャダード博士らのグループが,こういった情報,そして地上での目撃情報などを基に落下地域を想定,その地域を徹底的に捜索した結果,12月6日に最初の隕石が発見され,最終的に約280個,総重量にして約5kgの隕石を発見した.これらの隕石はアルマハタ・シッター隕石と呼ばれている.

  小惑星 2008 TC3 は地球に衝突する可能性のある天体を大気圏への突入前にとらえた初めての例である.発見から突入まで20時間足らず.しかも突入したのがスーダン北部のヌビア砂漠上空であったため,突入時の観測が少ないのは残念だが,これで大気圏突入前,突入時,突入後,そしてなれの果てまで情報が揃ったということになる.もちろん,科学史上始めてのことである.

  いやこれは凄いことだと思う.普通,隕石が発見される場合というのは,まずは火球の目撃,観測情報があり,落下した可能性があると考えられる地域を探した結果ということになる.そして,その隕石が「そもそも何者であったのか」ということに関しては「小惑星だったらしい」とか「火星から来たに違いない」とか“らしい”や“違いない”という言葉の域を出ない.ところが,このアルマハタ・シッター隕石は,地球大気に突入する寸前までは小惑星であったことがほぼ確実ということになる.

  来年には日本の小惑星探査機「はやぶさ」も,小惑星「イトカワ」のサンプルをもって地球に帰還するはずだ.こういった「星のかけら」たちがもたらす貴重な情報によって,どのような事実が浮かびあがってくるのだろうか.

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