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2008年8月24日 (日)

冥王星

  2006年の国際天文学連合総会において太陽系の惑星を「水金地火木土天海」の8つとする決議が採択されて今日でまる2年.いまだに「冥王星は惑星ではないのか」という議論が一部で行われているようだが...
  その後,日本国内でも,“dwarf planet” を“準惑星”,“Trans neptunian object” を“太陽系外縁天体”と呼ぶことなどが決められ,最近になって(国際天文学連合の執行委員会において)太陽系外縁天体であって準惑星でもある天体を「冥王星型天体(plutoid)」とする決定がなされた.
  私は,これで太陽系の姿がずいぶんとすっきりしたと思う(専門家の間では,惑星と準惑星の間の線引きについて曖昧だという意見もあるようで,私としても「もしかしてそうなのかも」と思わないでもないが,難しい話で私のような素人には今ひとつピンとこない).
  それにしても,冥王星という天体が存在していたことは我々にとって幸運だったのだと思う.冥王星は発見された当時から惑星としては「はみだしもの」だった.他の惑星たちと違ってだいぶ円から離れた楕円軌道をもち,その軌道面も他の惑星の軌道面とずいぶんと傾斜している.太陽系の研究が進むにつれ,冥王星がエッジワース・カイパーベルト天体(この用語は一応まだ使われているようだ)の親玉のような天体であるらしいということがわかってきた.
  もし冥王星がもっと遠くにあって発見が困難な天体だったらどうだっただろう.その発見は数十年遅れ,「エリス」や「マケマケ」と同時期の発見になっただろうし,発見当初から「惑星」には分類されなかったのではないかと思う.冥王星という「はみだしもの」が発見されていたからこそ,「他にも似たような天体があるのではないか」という疑問が生まれるわけで,その発見がなかったら「エリス」や「マケマケ」等の天体が発見されるのも数十年遅れていたに違いない.
  冥王星の発見が「エリス」や「マケマケ」と同時期であったならば,「惑星の定義」についてこれほど活発な議論がなされることもなかったのではないか.「太陽系の姿」というものにこれほど関心が集まったのも冥王星あったればこそではないかとも思う.
  「はみだしもの」には物事を発展させるきっかけとなる力があるらしい.

・・・

  私のような「はみだしもの」が世の中の役に立つ日があるのかも...

  ところで,昨日もまた夕方は雨で城里町ふれあいの里天文台は閉館.あぁこれで7連敗...

今年の観望会 予定…72 実施…38 中止…20 延期…3 屋内(外)で天文教室…11 勝率….528(38勝34敗)
どこまで続くぬかるみぞ.貯金がさらに1つ減って4.

SETI@home 現在の順位 世界…84,052(/862,966人)国内…3,059位(/24,234人)
Einstein@home 現在の順位 世界…15,109(/206,498人)国内…282位(/3,063人)

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