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2008年5月 3日 (土)

北極星

  北極星も実は日周運動をしているということはご存知だろうか.
  まぁ多少なりとも天文をかじったことのある人はご存知だろうと思うし,私のような「天文マニア」にとっては常識(それを知っていなければ赤道儀の極軸を正確に合わせることができない)なのだが,そうでない方には意外と知られていないようだ.
北極星の日周運動 2006年9月15日撮影
かく言う私自身にしても上の写真を撮るまではあまり実感していなかった.上の写真,矢印の先が北極星である.この写真は望遠レンズ(35mmフィルム換算で300mm相当)で拡大して撮った写真だが,北極からかなりズレているのに驚きだ.現在,北極星は天の北極から約42.5′ズレている.満月の視直径がおよそ30′だから,12時間経過すると天の北極をはさんで反対側に満月の3個分ほど移動して見えるはずだ(もっとも,その満月そのものも実は人間の目には実際よりかなり大きく見えているので実際には北極星の移動量はやはりそれほど大きくは感じられないと思うが).

  ちょっと話は変わって...

  1616年の今日(5月3日)はウィリアム・シェイクスピアの亡くなった日.
シェイクスピアという人は実は天文現象に詳しく,その作品中には流星群,日食,月食,月の満ち欠け,彗星などが効果的に使われている.
  そのシェイクスピアの作品「ジュリアス・シーザー」第3幕でシーザーが「俺は北極星のように不動だ」と豪語,そのすぐ後に「ブルータス,お前もか!」の台詞があり,シーザーはその生涯を終えることになるのだが...
  劇中のこの場面,紀元前44年3月15日(グレゴリオ暦)だが,その時代の北の夜空はこうなっていたはずである↓
紀元前44年3月14日の北極付近 Xplnsにて作成
(星図はXplnsで作成したもの)
現在の北極星であるこぐま座α星の当時の赤緯は78°38′17″,つまり天の北極から21°22′も離れていたことになる.他に「北極星」になれそうな目立つ星は同じくこぐま座のβ星“コカブ”だが,これだって北極から18°も離れている.いずれにせよ,当時の「北極星」は盛大に日周運動をしていたはずだ.

「不動」なはずのシーザーが暗殺されてしまったのも納得!?

SETI@home 現在の順位 世界…92,300位(/814,192人)国内…3,390位(/23,240人)
Einstein@home 現在の順位 世界…20,419位(/197,298人) 国内…402位(/2,952人)

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コメント

「つまり天の北極から21°22’も」は、
「つまり天の北極から11°22’・・」ではありませんか?

投稿: | 2011年3月 7日 (月) 18時04分

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