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2007年10月23日 (火)

PCをもっと役立てよう

  現在,PCの普及率はすさまじい.20年前には想像もつかなかったほどだろう.その20年前には一台数十万円もしたPCが現在では10数万円,安いものなら10万円以下で購入できる.もはや一家に一台は当たり前,一人に一台になりつつある(かく言う私も実は3台所有していたりする).
  さらに,インターネットがこれほど普及するとはこれまた10数年前には想像もつかなかった.私が最初にインターネットというものに触れたとき,「インターネット」と言えばメールとFTPくらいだった.それが Mosaic と呼ばれるグラフィカルなブラウザの登場とともにWWWが普及しはじめ,NetscapeInternet Explorer が登場して拍車をかけた.当初はインターネットに接続するのも普通の電話回線を利用し,接続時間に対して課金する方式だったため,接続中はいかに効率よく情報を閲覧,入手するかに工夫を凝らしたものだが,今や常時接続が当たり前になりつつある.
  当然,ここをご覧になっているということは,あなたもPCを所有しているのだと思う(インターネットカフェでご覧になっているのかもしれないが).そのPCを何に使っているだろうか?インターネットの閲覧?文書の作成?デジカメの画像やビデオの編集?いずれにせよ,24時間ずっと使っているなどということはまずない(そうなると普通人間も24時間起きていなければならないだろうから).とすれば,これほどたくさんあるPCのほとんどは一日数時間から十数時間はただの「箱」になっているということになる.これは勿体ない.
  その「箱」を有効活用しようというのが「分散コンピューティング」というヤツで,私が参加している SETI@homeEinstein@home もその一つ.これはインターネットを介してデータをダウンロードし,プロジェクトが用意した解析ソフトをPCが「ただの箱」になっている時間に走らせて解析し,解析が終了したら結果を(自動的に)報告するというもので,全世界数十万人の人が参加することで,研究施設だけでは解析しきれない膨大な量のデータを解析できる.

  高速のネットワークを利用し,数多くのPCを並列に使えば,スーパーコンピュータ並の性能が発揮できる.実際,(数年前にテレビで見ただけなので記憶が定かではないが)アメリカの某研究所では四十数台のPCを並列にし,世界でのトップクラスの性能を誇るスーパーコンピュータとして運用していた.テレビに映った研究者が,「これが世界でもっとも安いスーパーコンピュータです」と言っていたのが印象に残っている.この考え方を応用し,急速に普及しつつある光インターネットと家庭用PCを利用して仮想的なスーパーコンピュータを作りあげ,「はやぶさ」がもたらした小惑星「イトカワ」の膨大な量の画像を解析しようという実験が,NTT西日本と会津大学の提携で10月20日から始まった.残念ながら,私にはそんな高速インターネットの環境がない(今だに64kbps!)ので残念ながら参加できないが,もし参加できる環境があり,参加する機会に恵まれたら是非参加してみることをおすすめしたい.

  紹介したもの以外にもこういったプロジェクトはたくさんあり,もちろん天文学の分野に限られたものでもない.物理学,医学,生物学,数学,気象等様々なものがある.目の前にあるPCの余剰能力を利用して,自分(が所有しているコンピュータ)が,たとえわずかながらではあっても先端科学に貢献していると思える楽しさを味わってみてはいかがだろうか?

SETI@home 現在の順位 世界…198,906位(/703,347人)国内…7,290位(/20,946人)
Einstein@home 現在の順位 世界…69,033位(/179,125人) 国内…1,284位(/2,725人)

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