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2007年9月24日 (月)

海王星の日

  昨日(23日)は秋分の日.そして実は海王星の日.
  ベルリン天文台のガレが海王星を発見したのが1846年9月23日のことだった.
  この海王星の発見,凄いことだなあと思う.1781年に天王星が発見された後,その軌道が詳しくわかってくると,ニュートンやケプラーによって導き出された惑星運動の法則と完全に一致していないことがわかったのだった.それがなぜなのか,一番もっともらしい仮説として「天王星の外側にもう一つ別の惑星があるはず」と考えられ,フランスのル・ベリエが当時まだ未知だったもう一つの惑星の軌道や大きさ,その位置まで計算し,ガレの発見につながったというのだ.現在と違い,当時はまだコンピュータなどあるはずもないから,机の上での計算で見つかったというのだから驚きだ.

  そして...

  太陽系の一番内側,水星にも軌道に乱れ(楕円軌道内で太陽に一番近くなる点,「近日点」が100年間に43秒(1秒(’)は1°の1/3600)の割合で軌道前方に移動している)が見つかっていた.こうなると,「水星の内側に未知の惑星があるのでは?」と考えられるのも当然の成り行きだろう.この「未知の惑星」については,目撃談や発見報告まであり,「ヴァルカンの星」と呼ばれたこともあったのだが,結局確認はされず,水星の軌道の乱れは長い間謎だった.
  アルバート・アインシュタインは1905年に「特殊相対性理論」を,1916年に「一般相対性理論」を発表.相対性理論によれば,「重力のあるところ,空間(正確には時空)が歪んでいる」というのだ.この考えを太陽近傍に当てはめて(実際に,1919年の皆既日食の際,太陽の近くに見えている恒星の位置が太陽の重力による時空の歪みによって普段見える位置とずれて観測されたことで確認された)もう一度水星の軌道を見直してみると,これが「ぴったり」で,水星の軌道の乱れは太陽の重力による時空の歪みが原因だったとわかったのだった.
  水星は“Mercury”.これは天球上のめまぐるしく動くその姿からローマ神話の伝令の神“Mercurius”(メルクリウス.ギリシャ神話では“Hermes”)の名前からとった名前である.上のことと考え合わせると,伝令の神メルクリウスは太陽の神ヘリオスに「もっと速く走れ!」と急かされていたということになるのだから,その場面を想像するとなんだかとても可笑しい.

  で,こんな日には(月も明るいことだし)ひとつ海王星でも見てやろうかと思うのが人情というものだが,昨日から今日にかけてばひたすらベタ曇り.あーあ,つまんない...

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