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2007年9月 7日 (金)

ボイジャー打ち上げ30周年

  ボイジャー2号は9月5日(ボイジャー1号は8月20日),打ち上げから30周年を迎えた.とても意外なことだが,通常,宇宙に飛び立つ探査機の類というものは「耐用年数」がかなり短い.それを運用に携わる地上のチームの努力によって長く運用する訳だ.例えば,日本が1991年に打ち上げた太陽観測衛星「ようこう(Solar-A)」の耐用年数は3年を想定していた.それが2001年12月15日に金環日食帯を通過する際に異常な回転を始めて観測不可能になるまで10年3ヶ月にもわたって観測を続けたのである(実は私も学生時代,そのチームの一人として観測に携わった.「ようこう」は観測能力回復のための努力も虚しく2004年4月末に運用を終了,2005年9月12日日本時間18時16分頃,大気圏に突入してその生涯を終えている).また,現在まだ活躍を続ける火星探査車「オポチュニティー」と「スピリット」が火星に到着したのが2004年1月.当初予定していた探査日数は90日だったが,現在までその10倍以上,1000日を越えて探査を続けている.
  ボイジャー1号&2号がどの程度の「耐用年数」を想定して作られたかはわからないが,30年にもわたって搭載している5つの機器が順調に作動しているというのだから驚きだ.現在1号がいるのは太陽から155億km,2号が125億km.探査機から地球まで信号が届くのに14時間もかかる.もはや太陽の光は弱く,太陽電池も使えない状況なのだ(探査機には放射性同位体を使った熱電池が搭載されている).
  1979年,2機が相次いで木星に,1980年には土星に接近,送られてきた画像を見た時の驚きは,子供心の遠い記憶に残っている.2機が現在いるのは太陽系のはるか外側.もはや衆人の関心を引きつける派手な活躍をする機会はないだろうが,もっとも遠くまで到達した探査機として人類にとってとても貴重なデータを送り続けている.
  あとどのくらいはもつのだろうか?いずれにせよ,永久にという訳にはいかないだろうから,いつかは寿命がやってくる.それでも,この2機の探査機には寿命が尽きてなお,使命があるのだ.両探査機には銅板で作られたレコードが積まれていて,地球の様々な情報とともに音楽(確かバッハのオルガン曲!)まで納められている.いつの日か,地球外知的生命体がそれを見付け,地球人にメッセージを送ってくれるその時まで,人類の夢とロマンものせて飛びつづけてくれるに違いない.

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